磐梯観光船、破産申請…震災後回復基調もコロナ禍で客足減少

東京商工リサーチによると、猪苗代湖などで観光船事業を展開する磐梯観光船が6月15日に事業を停止し、同日、福島地裁会津若松支部に破産を申請した。負債総額は現在調査中。

磐梯観光船は設立当初、交通事業会社のグループ企業として展開し、福島県有数の観光地である猪苗代湖と桧原湖で観光船4隻を運行していた。修学旅行や団体旅行を中心に集客。特に猪苗代湖で運行する「はくちょう丸」と「かめ丸」は特徴的な船体から多くの観光客に親しまれていた。

最盛期の乗船客数は年間約10万人に達していたが、レジャーの多様化などから、乗船客数は伸び悩みが続き、2011年3月の福島第一原発事故後は、風評被害から客足がさらに落ち込んでいた。

同年12月に交通事業会社の事業再編によりグループ企業から外れ、新たな経営体制で再スタートを切ったほか、客足も回復基調にあった。しかし、2020年に入ってからは新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の影響で再び客足が減少、4月13日からは臨時休業していた。多額の債務を抱える中、大型連休中の収入を失い、資金繰りが逼迫。夏場の観光需要も見込めないことから、事業継続を断念した。

《纐纈敏也@DAYS》

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