メルセデスAMG、電動ターボを次世代モデルに搭載…開発は最終段階に

F1から生まれたテクノロジー

約40mmのスリムな電気モーターを組み込む

電動ターボは48Vの電気システムによって作動

メルセデスAMGが開発中の電動ターボ
メルセデスAMGが開発中の電動ターボ全 8 枚

メルセデスベンツの高性能車部門のメルセデスAMG(Mercedes-AMG)は6月17日、次世代モデルに電動ターボチャージャーを搭載すると発表した。

画像:メルセデスAMGが開発中の電動ターボ

F1から生まれたテクノロジー

メルセデスAMGは電動化に向けて舵を切っており、この一部として、いくつかの効率の高いドライビングダイナミクス技術を組み合わせている。この組み合わせを最適な効果で実現するために、メルセデスAMGのエンジニアは、パフォーマンスを新しいレベルに引き上げる革新的なテクノロジーの開発に集中的に取り組んでいる。

メルセデスAMGは、新たな技術の開発を通じて電動化を推進している。その一環として、モータースポーツから得られたノウハウを取り入れている。最新の成果が、電動ターボチャージャーだ。すでに開発の最終段階にあり、電動ターボチャージャーは将来、メルセデスAMGの量産モデルに初搭載される予定だ。

電動ターボチャージャーは、メルセデスAMGとターボを手がけるギャレット・モーション社との提携によって開発された。このテクノロジーは、F1から直接生まれたものだ。レスポンスに優れ、比較的低いピークパフォーマンスを実現する小型のターボチャージャーと、ターボラグがあるものの、高いピークパフォーマンスを備えた大型のターボチャージャーの間の相反する目標を解決するという。

約40mmのスリムな電気モーターを組み込む

電動ターボシステムのハイライトは、排気側のタービンホイールと外気側のコンプレッサーホイールの間のチャージャーシャフトに組み込まれている約40mmのスリムな電気モーターだ。この電気モーターは、排気ガスの流れを受け入れる前に、コンプレッサーホイールを駆動する。ターボチャージャーの電動化により、アイドリング領域からのレスポンスと、エンジン回転数全域でのレスポンスが大幅に向上するという。

既存のターボチャージャーの課題のターボラグは、電気モーターによって解消される。その結果、エンジンはアクセルペダルの入力に対して、さらに反応が良くなり、運転フィール全体が大幅にダイナミックで俊敏になるという。

さらに、ターボチャージャーの電動化により、低エンジン回転数で、より高いトルクが得られる。これにより、俊敏性が高まり、停止状態からの加速性能が向上する。ドライバーがアクセルペダルから足を離したり、ブレーキをかけたりした場合でも、電動ターボチャージャー技術によりブースト圧を維持できるため、常にダイレクトなレスポンスが可能になるという。

電動ターボは48Vの電気システムによって作動

電動ターボチャージャーは最大17万rpmの速度で回り、高速で空気の流れを作り出す。電動ターボチャージャーは、48Vの電気システムによって作動する。ターボチャージャー、電気モーター、パワーエレクトロニクスは、エンジンの冷却システムに接続されており、常に最適な温度環境を作り出す。

メルセデスAMGによると、効率とパフォーマンスを向上させる電動ターボチャージャーが、パワートレインの電動化に向けた革新的なソリューションになるという。

メルセデスAMGのトビアス・ムアースCEOは、「電動化された未来の目標を明確に定義した。この目標を達成するために、革新的なコンポーネントを開発する。最初のステップには、電動ターボチャージャーが含まれる。これは、F1テクノロジーを市販車に導入する好例だ。これにより、ターボチャージャー付きエンジンを、これまで達成できなかった高い俊敏性レベルへと引き上げることができる」と述べている。

《森脇稔》

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