【F1 ハンガリーGP】ハミルトンがポールトゥウィン…フェルスタッペンがレース前のクラッシュから復活して2位

F1ハンガリーGP
F1ハンガリーGP全 10 枚

ハンガリー・ハンガロリンクで19日、F1第3戦ハンガリーGPの決勝レースが行われ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールトゥウィンで今季2度目の優勝を飾り、ドライバーズランキングもバルテリ・ボッタス(メルセデス)を逆転してトップに立った。

新型コロナウイルスの影響で開幕が7月まで伸びた2020年のF1は、開幕戦オーストリアGPから毎週開催され、ハンガリーGPは3連戦ラストのグランプリとなる。

公式予選ではレッドブル・ホンダが速さを見せることができずマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が7番手、アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)が13番手に沈んだ。ポールポジションはルイス・ハミルトン(メルセデス)。2番手にバルテリ・ボッタス(メルセデス)が続きメルセデスがフロントローを独占。2列目ははランス・ストロール(レーシングポイント)とセルジオ・ペレス(レーシングポイント)、3列目はセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)と、上位グリッドはチームごとに並ぶ形となった。

決勝レースは直前まで降っていた雨の影響で路面はウェット。各車浅溝のインターミディエットタイヤを履いてコースインしたが、ここで事件が起きた。フェルスタッペンがコースアウトを喫し、ウォールにマシンを当ててしまったのだ。これでフロントウィングが脱落し、左フロントのサスペンションも破損する事態に。フェルスタッペンはマシンをコースに復帰させグリッドに直行し、ここで修理を試みることとなった。残された時間は約15分。修復は無理だと思われた左フロントのサスペンションだったが、メカニックたちは制限時間ギリギリでマシンの修復を完了させた。

決勝レースのスタートは大混乱となった。2番グリッドのボッタス、4番グリッドのペレスがスタート失敗。それぞれ6位、7位まで順位を落とす結果となった。逆に好スタートを切ったのはフェルスタッペン。7番グリッドから一気に3位まで浮上した。マシンが走り出すとすぐに路面は乾き始め、2周目にルクレールとボッタスがピットインしてミディアムタイヤに交換。そして5周目にはすべてのマシンがドライタイヤへの交換を完了させた。

この時点でハミルトンのトップは変わらず、2位にはフェルスタッペンが浮上。そしてフォーメーションラップでピットインしてタイヤ交換を行い、ピットスタートを選択したケビン・マグヌッセン(ハース)とロマン・グロージャン(ハース)が3位、4位につけていた。

7位に落ちていたボッタスはその後速いペースで周回を重ね、36周目には3位に浮上し前のフェルスタッペンを追った。しかしハードタイヤで最後まで走る予定のフェルスタッペンに対し、ミディアムタイヤで追い上げを図ったボッタスは50周目にピットインしてハードタイヤに交換。順位を落とすことはなかったが、これで2位フェルスタッペンとの差は20秒に広がった。

既に14周使用し、残り19周を走りきらなければならないフェルスタッペンのタイヤに対し、新品タイヤのボッタスは1周1秒以上速いペースで周回。みるみるその差は縮まり、残り2周で1秒を切ってきた。これに対しフェルスタッペンも渾身の走りで応戦し、迫りくるボッタスを何とか抑えてチェッカー。予選での不振とレース前のクラッシュという二重苦から復活を遂げたフェルスタッペンが見事2位、ボッタスは3位でチェッカーを受けた。

優勝したのはハミルトン。残り3周の時点でフェルスタッペンに27秒の差をつけていたハミルトンは、ここでソフトタイヤに交換してトップでコースに復帰、残り2周でファステストラップをもぎ取って1ポイントを加算するという完璧なレース運びでポールトゥウィンを飾った。これでドライバーズチャンピオンシップポイントもボッタスを抜いてトップに躍り出た。

自己最高の3番グリッドからスタートしたストロールが4位、予選で不調だったアルボンがレースでは快調な走りをみせ5位、決勝レースではペースが上がらなかったベッテルが1周遅れながらも6位でチェッカーを受けた。

アルファタウリ・ホンダは苦しいレースとなり、ダニール・クビアトが12位、ピエール・ガスリーはリタイヤに終わった。

■F1ハンガリーGP 決勝レース結果
1. ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2. マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
3. バルテリ・ボッタス(メルセデス)
4. ランス・ストロール(レーシングポイント)
5. アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
6. セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
7. セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
8. ダニエル・リカルド(ルノー)
9. ケビン・マグヌッセン(ハース)
10. カルロス・サインツ(マクラーレン)
11. シャルル・ルクレール(フェラーリ)
12. ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
13. ランド・ノリス(マクラーレン)
14. エステバン・オコン(ルノー)
15. ロマン・グロージャン(ハース)
16. キミ・ライコネン(アルファロメオ)
17. アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)
18. ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)
19. ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)
以上完走
--. ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

<追記> レース後に、ハース勢がスタート前の無線指示に関して10秒加算ペナルティを受け、マグヌッセンは10位に、グロージャンは16位に、それぞれ順位を下げている。9位サインツ、15位ライコネン。

《藤木充啓》

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