ポールスター初のEV、408馬力のスポーツセダン…欧州で最初の1台を納車

1回の充電での航続は最大470km

グーグル「Android」をインフォテインメントシステムに

車両の注文はインターネットのみ

ポールスター 2 を欧州最初の顧客に引き渡し
ポールスター 2 を欧州最初の顧客に引き渡し全 19 枚

ボルボカーズ傘下の高性能車開発メーカーのポールスターは7月29日、ブランド初のEVセダンの『ポールスター2』(Polestar 2)を、欧州最初の顧客に引き渡した、と発表した。

ポールスターの第1号車となるのが、高性能PHVクーペ『ポールスター1』だ。続くポールスター2は、ポールスター初のピュアEVで、テスラ『モデル3』などと競合するミッドサイズEVスポーツセダンとなる。

1回の充電での航続は最大470km

ポールスター2は、「プレミアムな5ドアファストバックEV」をテーマに開発された。車台は、ボルボカーグループの「CMA」(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)プラットフォームがベースとなる。

EVパワートレインは、前後にそれぞれモーターを搭載し、4輪を駆動する。2つのモーターは合計で、最大出力408hp、最大トルク67.3kgmを引き出す。強力なモーターを搭載するポールスター2は、0~100km/h加速5秒以下の性能を発揮する。27個のモジュールで構成されるバッテリーパックは床下にレイアウトされ、蓄電容量は78kWhだ。1回の充電での航続は、最大470km(WLTPサイクル)の性能を備えている。

ポールスター2に設定されるのが、パフォーマンスパックだ。パフォーマンスパックには、4ピストンのブレンボ製フロントブレーキ、調整可能なオーリンズ製ダンパー、20インチの鍛造ホイールが含まれる。また、ゴールド仕上げのブレーキキャリパー、シートベルト、バルブキャップが装備される。ポールスター2ポールスター2

グーグル「Android」をインフォテインメントシステムに

ポールスター2は、グーグルの「Android」をインフォテインメントシステムに組み込んだ世界で最初の車のひとつだ。これにより、「Googleアシスタント」、EV対応の「Googleマップ」、「Google Playストア」など、グーグルのサービスが車内で利用できる。自然な音声認識技術と新開発の11インチタッチスクリーンディスプレイが、新しいインターフェイスを可能にする。

ポールスター2には、スマートフォンがキー代わりになる「フォン・アズ・キー」(Phone-as-Key)テクノロジーを導入する。複数のユーザーが利用するカーシェアリングなどで便利な技術だ。オーナーは第三者とバーチャルキーを共有したり、他の多くのオンデマンド機能にアクセスしたりできるようになる。スマートフォンを携帯したドライバーが車両に近づくと、車両のロックが自動的に解除される。

ポールスター2には、車載システムやスマートフォンで利用できるコネクテッドデジタルソリューションを採用する。ユーザーは充電ステーションでの充電の際、世界最大の公共課金ネットワークに簡単にアクセスできる。ポールスター2ポールスター2

車両の注文はインターネットのみ

ポールスター2の合計荷室容量は440リットルだ。リアに405リットル、フロントに35リットルの容量を持つ。テールゲートが大きく開くファストバック設計により、積載性を高めた。

ポールスター2では、2~3年のサブスクリプション(利用期間に応じて料金を支払う方式)も導入する。デポジットなし、諸費用などすべて込みのサブスクリプションでは、引き取り、配送サービス、ボルボ車やポールスター車の代車貸し出しが追加され、すべてまとめての月払いになる。この定額サブスクリプションは、ポールスター車を所有することが、手間のかからない顧客体験になることを意味するという。車両のオーダーは、インターネットのみで行う。

北米や中国など10のグローバル市場に投入

このポールスター2が、スウェーデン・ヨーテボリの同社のグローバル本社において、欧州最初の顧客に引き渡された。サンダーのボディカラーにチャコールウィーブテックビーガンインテリアを組み合わせた最初の1台が、スチャー・ステンソン氏に引き渡された。同氏は、「発売日にポールスター2を注文した。私にとって最初の電気自動車であり、自宅で簡単に充電できるように、ソーラーパネルを取り付けた」と語った。

ポールスター2は、中国浙江省のボルボカーズの工場で生産されている。まずはヨーロッパで発売された後、中国、北米など10のグローバル市場に投入される予定だ。ポールスターは、このヨーロッパでの最初の納車は、ブランドにとって重要なステップ。夏の間、ヨーロッパ、中国、北米で車両の引き渡しを、計画通りに進めていく、としている。

《森脇稔》

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