[カーオーディオのソースユニットにこだわる]ディスプレイオーディオで楽しむ

カロッツェリア・DMH-SF700
カロッツェリア・DMH-SF700全 2 枚

音楽再生機器=「ソースユニット」について考察している当特集。第3回目となる当回では、注目度がますます高まりつつある「ディスプレイオーディオ」の「ソースユニット」としてのポテンシャルを検証していく。

新基軸の「ディスプレイオーディオ」が登場!?

ケンウッド・DDX6190BTケンウッド・DDX6190BT

AV一体型ナビが普及して久しいが、それに押されて通常のメインユニット(CDレシーバータイプ)の使用率は下降線を辿っていた。しかし数年前にメインユニットの新ジャンル「ディスプレイオーディオ」が登場して以降、様相が変わりつつある。それまでは「AV一体型ナビは要らない」という選択をすると、ナビと併せてモニターも失うこととなっていたのだが、「ディスプレイオーディオ」を選べば話が変わる。結果、非ナビ派がやむを得ずナビを用いるというケースが減ってきたのだ。

なお新ジャンルゆえに、トレンドが年々移り変わってきた。高機能化が進んだり、リーズナブルであることを重んじたモデルのリリースが目立ったりと、どちらが主流であるのか未だ定まっていない印象もある。

さて、「ディスプレイオーディオ」をラインナップさせている大手車載機器ブランドは2つある。“ケンウッド”と“カロッツェリア”だ。で、“ケンウッド”は最新モデルでは手軽さを重んじていて、逆に“カロッツェリア”は高機能であることを特長とする注目機を新登場させてきた。

では、両社の最新機種の「ソースユニット」としての実力を具体的に検証していこう。まずは“カロッツェリア”から。同社は現在「ディスプレイオーディオ」を3機種擁している。1つは9V型モニターをフローティングさせた1DIN機『DMH-SF700』。当機はとにもかくにも新基軸。「1DINの大画面機」というまったく新しいタイプのモデルだ。もう1つが6.8V型モニターを搭載した2DIN機『DMH-SZ700』、そして6.8V型モニターを搭載した2DINの既存機『FH-8500DVS』、以上3モデルだ(価格はすべてオープン)。

「ソースユニット」としてスペシャルな機能も搭載!

この3機種はいずれも「ソースユニット」としてのポテンシャルが高い。まず3機種とも、“Apple CarPlay”と“androidauto”に対応しているので、主要なスマホアプリをナビ画面に映し出せ、かつナビ画面上での操作が可能となる。よってミュージックアプリも快適に使用できる。モニター上で楽曲検索等がサクサクと行えて、また音声操作でも曲やアーティストを呼び出せる。この場合、「ソースユニット」はあくまでもスマホだが、それがまるで本体に内蔵されたかのような状況となるのだ。

で、この3機種の中で特に注目すべきは今夏に登場した2機種(品番が『DMH』で始まっているモデル)。これらはさらに、「ソースユニット」として高いスペシャリティを発揮する。

どのような機能が搭載されているのかというと、まず挙げるべきは、お気に入りのサイトをウェブブラウザで楽しめるというもの。専用スマホアプリ『CarAVAssist』を使うことでこれが可能となる。

当機能が特に威力を発揮するのはズバリ、『YouTube』だ。まるで自宅のパソコンで『YouTube』を楽しむときのような操作感で、動画の検索や選択をスムーズに行える。なお『CarAVAssist』でお気に入りのサイトをブックマークしておくと、そのブックマークデータを車載機でも共有できる。車内でネットサーフィンをノンストレスで楽しめる。

その他では、USBデバイスに格納された動画データや画像データを観られることもメリットだ。そして“ハイレゾ音源”の再生も可能だ。192kHz/24bitまでのFLAC、192kHz/32bitまでのWAV、DSD64/DSD128の再生にも対応している(96kHz/24bitのLPCMにて再生)。ハイゾレ音源をたくさん所有しているというドライバーにとってはうれしい限りだ。

また、拡張性も高い。これら2機種はHDMI端子も備えているので、他のデジタル機器を「ソースユニット」として活用しやすい。

“ケンウッド”の「ディスプレイオーディオ」も、良好なパフォーマンスを発揮!

そして、“カロッツェリア”の最新2機種は『Amazon Alexa』にも対応している。これを活用すると音楽ソースの切り替えが音声操作で可能となり、さらにはサウンド設定の切り替えや天気予報のチェックも可能となる。

なお“カロッツェリア”の3機種はすべて、サウンドチューニング能力も高い。同社のハイクラスナビ『サイバーナビ』に迫る機能が備えられている。イコライザーは31バンドではなく13バンドだが、『ネットワークモード』が備えられているのでフロント2ウェイスピーカーのマルチ制御が可能となる。サウンドコントロールユニットとしても高性能だ。

一方“ケンウッド”の「ディスプレイオーディオ」は、コストパフォーマンスの高さにこだわった仕様となっている。現行モデルは2機種。1つが7V型の『DDX6190BT』で、もう1機種が6.2V型の『DDX4190BT』だ(ともにオープン価格)。ちなみに2機種間での違いは主にはモニターサイズと『バリアブルカラー』の対応くらい。その他主要機能は同等だ。

ところで“ケンウッド”といえば、真っ先にAV一体型ナビで“ハイレゾ音源”を聴けるようにしたブランドとしてお馴染みだが、この2機種も96kHz/24bitのFLACファイルを再生できる。また、USBデバイスに格納した映像データの再生にも対応しているのもうれしいポイントだ。リーズナブルに仕上げられてはいるものの幅広いメディア&フォーマット対応力を有しているので、「ソースユニット」としての使い勝手は至って良好だ。また、両機のサウンドチューニング能力もなかなかに優秀。サブウーファー出力を備え、フロントスピーカーとサブウーファー間のクロスオーバー設定も行えるし、タイムアライメントも掛けられる。

今回はここまでとさせていただく。次回はその他の「メインユニット」の「ソースユニット」としての実力を検証する。お楽しみに。

ソースユニットにこだわると、カーオーディオはもっと楽しくなる!? 第3回「ディスプレイオーディオ」で楽しむ!

《太田祥三》

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