[カーオーディオ・インストレーション]メインユニット…電源強化 その2

キャパシターの一例(M&Mデザイン)。
キャパシターの一例(M&Mデザイン)。全 1 枚

カーオーディオユニットの取り付け作業には、もろもろと決まりごとが存在している。その1つ1つをクローズアップしながら、カーオーディオの奥深さや面白さを明らかにしようと試みている当コーナー。現在は「メインユニット」に焦点を当てている。

さて、前回からは「メインユニット」の電源強化の考察を開始した。外部パワーアンプを使っている場合はそれほど必要ではないのだが、「メインユニット」の内蔵パワーアンプで音楽を聴いている場合には、電源強化を実行することで一定の高音質化が果たされる。その1つ目の策として前回は、「バッ直(プラス電源をメインバッテリーから直接引き込む配線方法)を紹介した。それに引き続いて今回は、さらなる効果が見込める一手をピックアップする。

それは、「キャパシターの導入」だ。「キャパシター」とは“電気の備蓄庫”だとイメージしてほしい。「メインユニット」の内蔵パワーアンプが急な電力不足に陥ったときに素早くそれを補完する、というものである。

これが効く理由は以下のとおりだ。音楽は、瞬間瞬間で鳴っている音の総量が異なる。例えば打楽器は基本的に、鳴ったり鳴り止んだりを繰り返す。特に、口径の大きい“バスドラム”がドンと打ち鳴らされる瞬間の音量はなかなかに大きい。

このように瞬間ごとで音の総量がかなり異なるので、必要な電力量も瞬間ごとで大きく変わる。その必要電力量の変化に追従するのは、実は結構大変だ。ある程度大きな音で聴いているときには、その傾向は顕著になる。しかし「キャパシター」を用いれば瞬間的な電力不足を都度補える、というわけなのだ。

ところで、瞬間的な電力不足が起こっても音が途切れたりはしないので、普通に聴いている分にはそのことを簡単には気付かない。

しかし「キャパシター」を導入すると違いをしっかりと感じ取れる。低音に芯が入りハリが出てくる。そしてボーカルにもエネルギー感がみなぎってくる。

このように電力供給が十分になると、サウンドクオリティは1ランク上昇する。実践してみる価値はなかなかに大きい。なお、使用する「キャパシター」は小型のものでOKだ。「メインユニット」への使用に向いた製品を選びたい。

「メインユニット」についての解説は今回で終了とさせていただく。次回は「外部パワーアンプ」の取り付けにまつわるあれこれを解説していく。お楽しみに。

カーオーディオ・インストレーション百科 Part4「メインユニット」編 その5・電源強化について ll

《太田祥三》

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