ポルシェ パナメーラ 改良新型、世界最速のエグゼクティブカーに…ニュルブルクリンクで新記録[動画]

「パナメーラ ターボ」に相当するモデルでタイム計測

ポルシェのテストドライバーが渾身のタイムアタック

従来モデルよりも約13秒速い

ポルシェ・パナメーラ 改良新型
ポルシェ・パナメーラ 改良新型全 5 枚

ポルシェは8月13日、『パナメーラ』(Porsche Panamera)改良新型が、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースでタイムアタックを行い、世界最速の「エグゼクティブカー」に認定された、と発表した。

ポルシェは現在、パナメーラ 改良新型の開発を進めている。8月26日、デジタルワールドプレミアされる予定だ。ポルシェはこのパナメーラ 改良新型のパフォーマンスを証明するために、世界一厳しいコースといわれるドイツ・ニュルブルクリンク北コース(1周20.832km)に車両を持ち込み、タイムアタックを実施した。

「パナメーラ ターボ」に相当するモデルでタイム計測

ニュルブルクリンク北コースに持ち込まれたのは、ガソリンエンジン搭載のトップグレード、「パナメーラ ターボ」に相当するモデル。従来型では4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンが、最大出力550ps/5750 rpm、最大トルク78.5kgm/1960~4500rpmを獲得していた。

圧縮された空気をV8の燃焼室に供給するために、ツインスクロールターボチャージャーを使用する。反対方向に回転する2つのチャージャーが低回転域から大きなトルクを引き出す。また、従来型パナメーラ ターボは、「アダプティブ・シリンダー・コントロール」を備えた初のポルシェだ。負荷の少ない走行条件において、システムは一時的に8気筒から4気筒エンジンに変わる。これによって、4気筒状態の出力要求に応じて、燃料消費量が30%まで削減される。

従来型パナメーラ ターボは、0~100 km/h加速3.8秒(スポーツクロノ仕様車は3.6秒)、最高速306km/hの性能を備えていた。ポルシェ・パナメーラ 改良新型ポルシェ・パナメーラ 改良新型

ポルシェのテストドライバーが渾身のタイムアタック

タイムアタック車両は、わずかにカモフラージュされたシリーズプロダクションカーだ。タイムアタックは、ポルシェのテスト&開発ドライバーのラース・カーン氏が担当した。同氏が、ニュルブルクリンク北コースの20.832kmを7周した。その結果、ベストタイムは、7分29秒81。このタイムを立会人が、ニュルブルクリンク北コースにおけるエグゼクティブカーカテゴリーの新記録と認定した。

タイムアタックは気温22度、路面温度34度の状態で行われた。改良新型パナメーラには、ドライバーを保護する目的で、レーシングシートとセーフティケージが装備された。改良新型パナメーラのために開発され、新記録達成に貢献したミシュラン「パイロットスポーツカップ2」スポーツタイヤは、改良新型の発売後に、オプションで利用可能になる予定だ。

従来モデルよりも約13秒速い

ラース・カーン氏は4年前の2016年、最大出力550psのパナメーラターボを運転して、ニュルブルクリンク北コースで7分38秒46のラップタイムを打ち立てた。4年前と現在とでは、ニュルブルクリンク北コースのレイアウトが一部変わっている。これを考慮すると、ラップタイムは4年前よりも約13秒、短縮されているという。

ポルシェのトーマス・フリームス副社長は、「改良新型は、エンジン出力の増強に加えて、コーナリングの安定性、ボディコントロール、ステアリングの精度の向上が行われた。これらの機能強化は、日常の快適さとパフォーマンスの両方にメリットをもたらす。ラップタイムの新記録は、これを証明している」と述べた。

ポルシェのテスト&開発ドライバーのラース・カーン氏は、「改良新型パナメーラのシャシーとパワートレインに加えられた機能強化が、世界で最も厳しいニュルブルクリンク北コースで効果を発揮した。電気機械式ロールスタビリティシステムの新しいセットアップが、一貫して効果を維持し、凹凸のある路面にもかかわらず、改良新型パナメーラに驚異的な安定性をもたらした。また、横方向のダイナミクスの向上と、新しいミシュランスポーツタイヤのグリップの向上の恩恵を受けた。パナメーラでは不可能に思えたコーナリングスピードを達成した」と語っている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 『N-BOXカスタム』用パーツが一挙発売、ブリッツからエアクリーナーシリーズ4種類・5製品が発売
  2. 【トヨタ GRカローラ 新型試乗】「GRヤリス」とはスタンスが明確に違う理由…河村康彦
  3. [音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
  4. アルピナ『B3』が2度目のフェイスリフトへ! リムジン&ツーリングをWスクープ
  5. ランボルギーニ、新型車を間もなく発表へ…電動『ウルス』の可能性も
  6. 走行距離10万kmは通過点! 42.195万kmをめざせ
  7. EV戦略の“怪”、世界的には「失速」、国内は充電設備1年間で「3割増」[新聞ウォッチ]
  8. アントレックスが折りたたみ電動スクーター『MK114』発売へ、軽自動車にも積載可能
  9. スライドドア&大型リアゲート搭載の 「ロビンソンAI」、九州キャンピングカーショーに登場予定
  10. 三菱『エクリプス クロスPHEV』は、新しい毎日に踏み出せる「今の時代、最強の1台」だPR
ランキングをもっと見る