マツダ CX-9 に2021年型…CX シリーズの長男 8月末に米国発売

新開発の10.25インチ大型センターディスプレイ

特別な「カーボン・エディション」

2.5ターボは最大出力250hp

最新のi-ACTIVSENSE

G-ベクタリング コントロール プラス

マツダ CX-9(北米仕様)
マツダ CX-9(北米仕様)全 8 枚

マツダの米国部門の北米マツダは8月18日、『CX-9』(Mazda CX-9)の2021年モデルを発表した。米国ベース価格は3万3960ドル(約360万円)で、8月末に米国市場で発売される予定だ。

初代CX-9は2006年4月に発表された。『CX-7』(生産終了)よりもひと回り大きいSUVで、3列シートを装備する。現行の2代目CX-9は2015年秋に発表された。マツダの魂動デザインを採用し、力強いルックスを追求した。ボディサイズは全長5065mmと、初代比で30mm短縮。その一方、ホイールベースは55mm延ばし、室内のとくに後席のゆとりを拡大している。

なお、このCX-9の車台をベースに、日本市場などに向けて開発したのが、2017年秋に発表された『CX-8』だ。日本の駐車環境を考慮して、CX-8の全長は4900mm、全幅は1840mmと、CX-9よりもコンパクト化されている。

新開発の10.25インチ大型センターディスプレイ

2021年モデルでは、CX-9はテクノロジーとスタイリングをアップグレードした。エクステリアデザインの変更が、最上位グレードに導入された。新しいチタングレーメタリック仕上げのフロントグリルを採用した。このグリルには、LEDのアクセント照明が施される。ブリリアントシルバー仕上げの新デザインの20インチアルミホイールと、大型のデュアルテールパイプも装備されている。マツダ CX-9(北米仕様)マツダ CX-9(北米仕様)

インテリアは、新しいシートパターンを採用した。インフォテインメントシステムには、新開発の10.25インチの大型センターディスプレイを搭載する。新しいインフォテインメントシステムは、Apple「CarPlay」とグーグル「Android Auto」に対応する。「MyMazda」アプリを通じて、リモートでCX-9の状態を監視および制御できる「Mazda Connected Services」が、3年間のトライアルで利用できる。車内をWi-Fiホットスポット化することも可能だ。

特別な「カーボン・エディション」

2021年モデルには、「カーボン・エディション」を設定する。ポリメタルグレーのボディカラー、新デザインのブラックメタリックの20インチアルミホイールを採用する。フロントグリルやドアミラーは、グロスブラック仕上げとした。

インテリアは、赤いレザーシートが装備され、ダッシュボードやドアパネル、ハンドルベゼルにはブラックメタリックのトリムが配される。ステアリングホイールは、パドルシフト付きだ。

カーボン・エディションには、アームレストとセンタースルー機能を備えた2列目キャプテンシートが標準装備される。その他、ハンズフリーパワーリフトゲート、換気機能付きフロントシート、2列目のヒーター付きシート、ヒーター付きステアリングホイール、7インチTFTデジタルゲージディスプレイ、サテンクロームルーフレール、アダプティブフロントライティングシステム、ランバーサポートとメモリーポジショニングを備えた運転席8ウェイパワーシートなどが採用された。

2.5ターボは最大出力250hp

2021年モデルのパワートレインには、「SKYACYIV-G 2.5T」を継続採用する。2.5リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力250hp、最大トルク44.2kgmを獲得する。トランスミッションは6速ATを組み合わせる。

2021年モデルには、最新の4WDシステムとして「i-ACTIV AWD」が導入された。前後輪のトルク配分を自動的にコントロールする。わずかなタイヤの動きや路面状況などをリアルタイムにモニター。前後輪のエンジントルク配分を、2WD(FF)相当から直結4WD状態まで制御する。各種センサーにより、車体の対地速度と前輪速度を高精度で検出。前輪が空転する予兆をいち早く察知する。これにより、優れた走破性と操縦安定性を可能にし、悪路でも効率の良い走りを追求している。

また、4WDには「オフロード・トラクション・アシスト」が採用された。ぬかるみや砂地、雪道などでスタックした時に、駆動輪の空転を防止し、スタック脱出を支援してくれる。マツダ CX-9(北米仕様)マツダ CX-9(北米仕様)

最新のi-ACTIVSENSE

2021年モデルには、全グレードに最新の「i-ACTIVSENSE」を標準装備した。i-ACTIVSENSEは、ミリ波レーダーやカメラなどの検知デバイスを用いたマツダの先進安全技術の総称だ。事故が避けづらい状況において、衝突回避と被害軽減を図るプリクラッシュセーフティ技術に加えて、認知支援を行いドライバーの安全運転をサポートするアクティブセーフティ技術で構成されている。

2021年モデルに搭載されるi-ACTIVSENSEには、歩行者検知機能付きのスマートシティブレーキサポート、レーンキープアシスト機能付きのレーン逸脱警告、スマートブレーキサポート、ストップ&ゴー機能付きマツダレーダークルーズコントロールがある。リアクロストラフィックアラート機能付きのブラインドモニター、リアビューカメラも装備される。

G-ベクタリング コントロール プラス

さらに、2021年モデルには、マツダの新世代車両運動制御技術の「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス」(SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS)の第二弾となる「G-ベクタリング コントロール プラス」 (G-Vectoring Control Plus)を、全グレードに標準装備した。

スカイアクティブ ビークル ダイナミクスの第一弾が、「G-ベクタリング コントロール」(G-Vectoring Control、GVC)だ。これは、ドライバーのハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させることで、車両の横方向と前後方向の加速度(G)を統合的にコントロールするもの。四輪への接地荷重を最適化して、スムーズで効率的な車両挙動を実現する制御技術だ。

第二弾となるG-ベクタリング コントロール プラスでは、新たにブレーキによる車両姿勢安定化制御(直接ヨーモーメント制御)を追加した。これによって、より高い安定化効果を追求している。具体的には、旋回中のドライバーのハンドル戻し操作に応じて、外輪をわずかに制動し、車両を直進状態へ戻すための復元モーメントを与えることで、安定性を向上させた。ヨー、ロール、ピッチの各回転運動のつながりを高い旋回Gの領域まで一貫させ、素早いハンドル操作に対する車両の追従性を高めるとともに、挙動の収束性を大幅に改善しているという。

また、これにより、緊急時の危険回避能力を高めるとともに、高速走行時の車線変更や、雪道など滑りやすい路面環境においても、ドライバーが制御しやすく、より安心感の高い動きを可能にしている。

《森脇稔》

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