兵庫県のローカル鉄道に交換設備が完成…北条鉄道、国の補助とふるさと納税で設置 9月1日から運用

交換設備が設けられた法華口駅の構内。手前の旧ホームの先に対向式ホームが新設された。旧ホームは9月1日から列車が発着しなくなる。
交換設備が設けられた法華口駅の構内。手前の旧ホームの先に対向式ホームが新設された。旧ホームは9月1日から列車が発着しなくなる。全 4 枚

兵庫県の粟生(あお)駅(小野市)と、北条町駅(加西市)を結ぶ北条線を運営する北条鉄道は8月20日、加西市内の法華口(ほっけぐち)駅に交換設備が完成したことを明らかにした。

北条鉄道は1985年4月、国鉄加古川線から分岐する国鉄北条線を承継して開業した全線単線の第三セクター鉄道。国鉄時代から交換設備がなく、開業以来、営業距離13.6km全線が1閉塞となっていた。そのため、線内での折返し運行が行なわれており、現在は17往復の列車が設定されている。

今回完成した交換設備は、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)による「幹線鉄道等活性化事業補助」を活用して設置されたもので、設備投資額のうち3分の1は事業者が負担するが、その分は加西市の企業版ふるさと納税で調達したという。

交換設備の導入により北条鉄道の閉塞方式は、遠隔操作で無人駅でも交換を行なえる票券指令閉塞式に変更され、閉塞区間は法華口駅を境に2区間に分割されることになった。

運用開始は9月1日で、この日から朝3往復、夜2往復が増発。北条鉄道では「朝のラッシュ時、JR加古川線・神戸電鉄との接続が増え通勤・通学の利便性向上に繋がります」としている。増発前の8月30日には、10時30分から11時30分頃まで完成記念式典が開催される。

また、これにちなんで、100部限定の記念全駅入場券セット(1200円)の発売や、記念ヘッドマークの掲出が行なわれている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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