ポルシェ 911 現行を1965年初代ふうにカスタマイズ 公式

ポルシェ 911 現行のカスタマイズモデルとオーストラリアで最初のポルシェ 911 初代(1965年型)
ポルシェ 911 現行のカスタマイズモデルとオーストラリアで最初のポルシェ 911 初代(1965年型)全 18 枚
ポルシェ(Porsche)は8月18日、オーストラリアで最初に販売された1965年モデルの初代『911』をモチーフに、現行911をカスタマイズしたモデルを発表した。

◆顧客の細かい要求に応えるポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥール

このカスタマイズモデルは、「ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥール」が開発を手がけた。ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥールは、「独創的なカスタマイズ」をテーマに掲げている。

30人以上の専門のスタッフは、内外装を中心にカスタマイズを行う。ライト、ホイール、エンジン、ドライブトレインをパーソナライズできる。さらに、レザー、カーボン、アルミ、ウッド仕上げなど、高品質の素材と幅広い特別な色が用意されている。このカスタマイズプログラムは、およそ600種類のメーカーオプションでカバーできない顧客の要望に対応するという。さらに、カスタマイズだけでなく、高品質の素材と最新の製造技術を組み合わせた限定車も、少量生産する。

現行911向けでは、高品質のコンポーネントと、内外装の特別なパッケージを手作業で仕上げることにより、さらに高度なパーソナライズを実現できる。ドイツ・ツッフェンハウゼンにある自社工場では、複数の専用オプションがラインナップされている。

◆オーストラリア初の911は最初の右ハンドル車の1台

オーストラリアで最初の911は1964年、当時オーストラリアのポルシェ販売代理店だったノーマンハミルトンから、アデレードで農家を営むロン・アンガス氏に納車された。

この1965年モデルの初代911は、ボディカラーがストーングレー。インテリアには、グリーンレザーを使用していた。メープルイエローのウッドを使ったダッシュボードトリムと、ウッドリムステアリングホイールが装備されていた。

ロン・アンガス氏が1964年、初代ポルシェ911をオーダーした時、注文書の車名には、ポルシェ『901』と記載されていた。しかし、納車された時には、実車のエンブレムは911に変わっていた。これは、ポルシェとプジョーの商標を巡る裁判の結果、ポルシェが車名の3桁の数字の中央に、「0」を使用できなくなったためだ。

しかし、ロン・アンガス氏は、これを気にすることはなかった。そして、車両のナンバープレートは、アンガス・ファミリーが好んで使ってきた「119」に決められた。

この初代911には、改造されたサイレンサーが取り付けられていた。その結果、最大出力は4hpプラスの134hpを獲得していた。ヘッドライトも、シールドビームが取り付けられていた。クロームメッキ仕上げのホイールのセンターキャップには、色付きのポルシェの紋章が添えられた。ポルシェによると、この初代911は、最初の右ハンドル車の1台だったという。

◆ボディカラーは初代を彷彿とさせる「クレヨン」を選択

このオーストラリア最初の初代911モチーフに、ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥールが現行911(992シリーズ)をカスタマイズした。当時のストーングレーに相当するボディカラーとして、クレヨンを選択した。リアエンジンカバーのスラットと、20/21インチのカレラエクスクルーシブデザインホイールにも、特別な塗装が施されている。

また、ブレーキキャリパーは、初代911と同様、ブラックで仕上げた。ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥールのサイドスカート、フルカラー仕上げのドアミラー、光沢トリムストリップも採用されている。

インテリアには、ボディカラーと同じクレヨンのステッチを使用した。アガベグリーンクラブのレザーシートには、アガベグリーンのシートベルトを装備した。メモリパッケージを備えた14ウェイの電動スポーツシートのヘッドレストには、ポルシェのクレストがエンボス加工されている。ダークシルバーのつや消しアルミ製ドアシルガードは、「1965 Reimagined」という文字入りだ。

◆カスタマイズのベース車両は「カレラS」

カスタマイズのベース車両は「カレラS」で、新世代の3.0リットル(2981cc)水平対向6気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。インジェクションプロセスの改善、ターボチャージャーの新しいレイアウト、給気冷却システムによって駆動効率を向上させた。新開発の8速デュアルクラッチトランスミッション「PDK」が、そのパワーを路面に伝える。

3.0リットル水平対向6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力450psを発生する。0~100km/h加速は4秒を切り、3.7秒で駆け抜ける。このタイムは、先代よりも0.4秒速い。オプションの「スポーツクロノパッケージ」仕様車では、さらに0.2秒速い3.5秒となる。最高速は308km/hに到達する。

《森脇稔》

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