メルセデスベンツ Sクラス 次期型、最新の駐車支援システム搭載…9月発表へ

リアアクスルステアリングで最小回転半径は最大1m短縮

ステアリングは60km/h以上で逆位相から同位相に切り替わる

自動で車両を駐車することも可能

メルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプ
メルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプ全 7 枚

メルセデスベンツは、9月に初公開する予定の次期『Sクラス』(Mercedes-Benz S-Class)に、最新の駐車支援システムを搭載すると発表した。

リアアクスルステアリングで最小回転半径は最大1m短縮

メルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプメルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプ

次期Sクラスには、オプションで「リアアクスルステアリング」が設定される。これにより、駐車などの際に、コンパクトカーと同じ感覚で取り回しできるという。リアアクスルのステアリング角度は最大10度で、市街地での優れた操作性を実現する。同時に、高速道路では、ホイールベースを仮想的に延長する効果が得られ、ハンドリング性能が引き上げられるという。

リアアクスルステアリングと、より大きく取ったステアリングアングルにより、次期Sクラスの最小回転半径は、従来型比で最大1m短縮される。これにより、ロングホイールベース版の次期Sクラスの最小回転半径は、5.5m以下に抑えられる。高い操作性は、リアアクスルステアリングをよりダイレクトなフロントアクスルのステアリング比と組み合わせることによって、実現されている。

メルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプメルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプ

次期Sクラスでは、ステアリングとブレーキを統合させて作動させることできる。この機能を選択すると、リアステアリングのアングルは顧客の好みに応じて、最大10度または最大4.5度の2種類から選択できる。

ステアリングは60km/h以上で逆位相から同位相に切り替わる

メルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプメルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプ

リアアクスルステアリングは、電気モーターがベルトを介して、リアアクスルのスピンドルを駆動する。これにより、スピンドルの軸方向の調整が行われる。速度とステアリング角度に応じて、後輪は前輪と同じ方向または反対方向に回転する。

これにより、カウンターステアリングに、よりアジリティが増し、旋回円が小さくなる。 次期Sクラスでは、10度のフルステアリングアングルが駐車時に利用できる。レーダーやカメラなど、車両のセンサーから得たデータは、ステアリング角度が大きい場合に使用され、最大角度を関連する状況に適合させる。

メルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプメルセデスベンツ Sクラス 次期型のプロトタイプ

システムは、60km/h以上で、逆位相ステアリングから同位相ステアリングに切り替わる。ダッシュボードのセンターディスプレイの走行モードメニューに、それぞれのリアアクスル角度と軌道が表示される。 10度のリアアクスルステアリング時には、「スノーチェーン」モードが選択できる。ドライバーがステアリングホイールを操作すると、リアアクスルのステアリング角度が小さくなり、路面の積雪条件に合わせて、ステアリング特性が調整される。

自動で車両を駐車することも可能

メルセデスベンツ Sクラス 次期型のリアアクスル・ステアリングメルセデスベンツ Sクラス 次期型のリアアクスル・ステアリング

次期Sクラスでは、性能が向上したセンサーを「MBUX」に組み込むことにより、駐車システムが低速での操縦時に、ドライバーにさらに優れた支援を提供する。

「アクティブパーキングアシスト」は、前後12個の超音波センサーを含めて、新しいセンサーによってパフォーマンスを向上させた。新開発のシンプルでわかりやすいユーザーインターフェイス、便利なタッチコントロールなどをMBUXに統合した。これにより、他の道路利用者や物体の位置を、確実かつ高精度に検出できるという。

メルセデスベンツ Sクラス 次期型のリア・クロス・トラフィック・アラート付きアクティブ・パーキング・アシシトメルセデスベンツ Sクラス 次期型のリア・クロス・トラフィック・アラート付きアクティブ・パーキング・アシシト

後退時には、自動ブレーキ機能が採用される。360度のカメラ付きパーキングパッケージは、オプションで設定した。

フロント、リア、左右のドアミラーに4台のカメラを追加することにより、より多くの駐車スペースを認識することができるようになった。ラインで仕切られた駐車スペースでは、初めて自動駐車で車両を駐車することも可能にしている。

4台のカメラが捉えた映像は、車両周囲の3D画像に結合され、センターディスプレイに表示される。3D画像は、仮想カメラビューとして車両の周りを直感的に回転させることができ、ズーム機能も備えている。

また、縁石やガレージの壁など、車体と平行な障害物付近での操縦を容易にする。パーキングアシストが作動している場合、車両の前後の歩行者を検出して、自動ブレーキを作動させる、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  3. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  4. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  5. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  6. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  7. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  8. ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
  9. ノンジャンル220台のマニアック車が集合…第15回自美研ミーティング
  10. メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
ランキングをもっと見る