ポルシェ パナメーラ 改良新型、高性能な「GTS」設定…480馬力ツインターボ搭載

自然吸気エンジンを思わせるリニアな出力特性

0~100km/h加速は3.9秒で最高速は300km/h

8速PDKのコースティング機能を改良

ポルシェ・パナメーラGTSスポーツツーリスモ 改良新型
ポルシェ・パナメーラGTSスポーツツーリスモ 改良新型全 6 枚

ポルシェは8月26日、改良新型『パナメーラ』(Porsche Panamera)をデジタルワールドプレミアし、「GTS」グレードを設定すると発表した。日本市場では27日から予約の受注を開始した。

「GTS」は、ポルシェの高性能モデルに冠されるグレード名だ。ポルシェのラインナップでは、『ボクスター』、『ケイマン』、『911』、『マカン』などに、GTSが用意されてきた。改良新型『パナメーラ』にも、GTSが設定される。ボディタイプは、「スポーツツーリスモ」も選択できる。

自然吸気エンジンを思わせるリニアな出力特性

ポルシェは、改良新型『パナメーラGTS』の4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを再チューンする際、エンジンのパワーを大幅に引き上げつつ、GTS特有のエモーショナルなドライビング体験を味わえるようにするという2つの具体的な目標を掲げた。

改良新型パナメーラGTSは、従来型を20ps上回る480psの最大出力と、63.2kgmの最大トルクを発生する。パワーの立ち上がりに関する特性については、自然吸気エンジンを彷彿とさせるリニアな出力特性を備えている。そのため、 エンジンの出力は、最高回転数に達するまで連続的に増大する。

高回転域におけるトルクの落ち込みが大きく抑えられているため、5500rpmを超えても出力が増大していく様子を、明確に感じ取ることができるという。新たなチューニングの結果であるこのトルク特性においては、中回転域でパワーが安定的に立ち上がる。かつては自然吸気エンジンが得意としていた純粋なスポーツカー特有のリニアなパワー伝達を、ターボエンジンで実現している。

0~100km/h加速は3.9秒で最高速は300km/h

改良新型パナメーラGTSは、標準装備のスポーツエグゾーストシステムによって、エモーショナルなサウンドを奏でる。非対称レイアウトのリアサイレンサーは、エグゾーストパイプにおけるノイズリダクションの増加を抑えるとともに、V8の点火順序が引き起こすサウンドの歪みを解消する。スポーツエグゾーストシステムは、サウンドの発生に使用される特定の排ガスパルスをサポートするとともに、特長的なV8サウンドをより細かくチューニングする。

改良新型パナメーラGTSの力強さは、最大出力が480psにアップしたこと、自然吸気エンジンのトルク特性を獲得したこと、他と聞き紛うことのないV8サウンドを奏でることによって強調されているという。これらの要因は、それぞれが相まって、いっそうエモーショナルなドライビング体験を演出する。「スポーツ・プラス」モードを選択すると、0~100km/h加速では従来型のタイムを0.2秒上回る3.9秒をマークし、最高速は300km/hに到達する。

8速PDKのコースティング機能を改良

8速デュアルクラッチトランスミッション「PDK」のコースティング機能も改良された。このコースティング機能は、従来型ですでに採用されている機能で、ノーマルのドライビングモードで作動する。走行中、システムは車両の前方およびフロントレーダーとフロントカメラのデータをモニターすることにより、それぞれのオーバーランフェーズにおいて、エンジンの駆動力を伝達させないコースティングと、オーバーランモードを維持し続けることのどちらが効率的であるかを判断する。

前方に別の走行車両がある場合は、オーバーランモードにおいて燃料を噴射する必要がないことと、エンジンのドラッグトルクによってブレーキ操作の必要性が少なくなることから、オーバーランモードを維持し続けることを選択することにメリットが生じる可能性もあるという。

コースティング機能のインテリジェントな制御をこのように進化させたことから、車両の効率性が向上した。さらに、コースティング機能は、ブレーキ、アクセル、パドルシフトを頻繁に操作するなどして、中断させる必要がないため、走行快適性も改善される、としている。

日本仕様の価格(消費税込み)はパナメーラGTS(8速PDK、右ハンドル)が1949万円、パナメーラGTSスポーツツーリスモ(8速PDK、右ハンドル)が1988万円。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  2. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  3. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  4. かつてのマーチ、新型日産『マイクラ』英国発売に、SNSでは「英国は小型車の価値を知ってる」「日本でも売りゃいい」の声
  5. 4億円オーバーのV12エンジン搭載「完全アナログ」なハイパーカー登場!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る