[スピーカー交換からのバージョンアップ]デッドニングにこだわる!

“M&M DESIGN”の『SCW-B250』の施工例。サービスホールに橋をかけるように使用し、さらにはアウターパネルにも貼り付けてある。
“M&M DESIGN”の『SCW-B250』の施工例。サービスホールに橋をかけるように使用し、さらにはアウターパネルにも貼り付けてある。全 3 枚

より良い音で音楽を楽しみたいと考えるドライバーの多くは、まずは“スピーカー交換”にトライする。さて、その次には何をすると良いのだろうか。当特集ではそこのところを深掘りしている。今回は、“デッドニング”にスポットライトを当ててみる。

【画像全3枚】

なお当特集は、毎回全国の有名“カーオーディオ・プロショップ”に講師役をお願いしている。今回は高知県高知市の“ガレージショウエイ”の吉岡さんに協力を要請した。興味深い話がたくさん訊けた。さて、その中身とは…。

“デッドニング”の目的は、「不要な音を取り除くこと」!?

まずは吉岡さんに、“デッドニング”の目的を訊いてみた。

「“デッドニング”にはいろいろな考え方がありやり方もさまざまですが、私は目的は至ってシンプルだと思っています。“不要な音を取り除くこと”、これに尽きると考えています。スピーカーは裏側にも音を発するのですが、その音のエネルギーによってドア内部の鉄板と内張りパネルは共振します。そして振動することで余分な音を発します。その音がスピーカーから発せられる音を濁し、情報量を減衰させS/Nを落としてしまうんです。

要は、スピーカーの振動板から放たれる音だけを聴きたいわけですが、それがなかなか難しいんです。鉄板やパネルの共振を100%抑え込むことは不可能だと思います。しかし、限りなくゼロに近づけたい。

ただ、限りなくゼロを目指そうとするとある程度コストも掛かってきますから、最初からがっつりとやらなくても良いと思います。

実際、当店で初めてのスピーカー交換をされるお客様の多くは、最初はライトな内容にとどめられています。皆さま“デッドニング”の必要性はご存知ですので何らかは行いたいとおっしゃいますが、まずは軽めの内容にしておくことを私もお薦めしています。

とはいえ、機会をみてさらに手を掛けていただきたいとは思っています。そうすることで聴こえ方はがらりと変わりますから。そこのところは確実に“伸びシロ”として残っているわけです。せっかくスピーカーを良いものに換えたのですから、その性能を十分に引き出さないともったいないと思います」

もっとも肝要なのは、インナーパネルへの制振作業とサービスホールの閉塞!

さて、具体的にはどのようなことを行うと良いのだろうか。

「手を掛けるべきポイントはいくつかありますが、重要度の高さで言うと、インナーパネルへの施工がまずは鍵を握ると思います。

クルマのドアは通常、外側の鉄板と内側の鉄板、この2枚で形作られています。なお、昨今クルマの鉄板はますますの軽薄化が進んでいると感じています。燃費性能の向上のために、強度は保ちつつもより軽く薄いものが使われるようになってきました。しかしこの流れは、オーディオ的には良いことではありません。より共振しやすくなっているんです。

このように共振しやすくなっているインナーパネルに対して制振作業を行うことがまずは肝要です。制振材を貼って比重を上げ、共振する周波数を変えていくことでビビリ音を止めていきます。

そしてサービスホールを塞ぐ作業も重要です。これを行うことで内張りパネルの共振を抑制できるようになるからです。スピーカーの裏側から発せられる音がドアの内部から内張りパネルに回り込んでくると、パネルは簡単に共振します。しかしサービスホールを塞げば対処できます。

なお、それを実行するためのアイテムとしてお薦めがあります。当店でプロデュースしているカーオーディオ用アクセサリーの数々をラインナップする“M&M DESIGN”では、新たに“デッドニング”用の部材もリリースしました。そのうちの1つに『SCW-B250』(税抜価格:1万8000円、4本入り)というものがあり、これを用いるとサービスホールを塞ぐことで得られる効果がより高まります。

当アイテムは25mm(幅)×4m(厚さ)×250mm(長さ)の鉛製の板状のパーツです。これをサービスホールに橋を架けるように装着(ネジ止め)すると、サービスホールの大きな穴を小さい穴へと分割できます。

穴の面積を小さくできることには大きな意義があると考えています。それにより制振材の効き目がぐっと高まります。音エネルギーに対する抗力が上がるんです」

鉄板や内張りパネルの共振を止めるには、比重の高いアイテムが効く!

さらに話を続けてもらった。

「『SCW-B250』は、鉄板のビビリ止めにも高い効果を発揮します。鉄板の共振を止めるには普通、ブチルゴムやアスファルト系の素材でできた制振材が貼られますが、より効果を上げようとするなら比重の高い素材がアドバンテージを発揮します。その点当アイテムは鉛製ですので比重の高さは群を抜いています。しかもドアの剛性を高める効果も発揮しますので、効率よく共振を止められるんです。アウターパネルの平らな面にはそのまま貼り、インナーパネルに対しては施工箇所に合わせてカットして貼っていきます。

また、同じく鉛製の円柱状の『SCW-C150』(税抜価格:1万5000円、6個入り)というアイテムも共振を効率良く止めてくれます。特に内張りパネルの共振を止めるのに有効です。低音の入った音源をかけながら手で触って共振している場所を探し、そこに内側から貼るとかなりの効果を発揮します。

クルマのドアは、スピーカーボックスとして設計されてはおらず、音響的なコンディションは劣悪です。より良いスピーカーを用いることと同じくらいに、ドア内部の音響的コンディションを上げる作業の実行は不可欠です。スピーカー交換をしたのなら、できればなるべく早いタイミングで、ぜひとも念入りな“デッドニング”に取り組んでいただきたいですね。音が変わる感動を再び味わえることは間違いありません。お薦めです」

“デッドニング”の重要度を改めてご理解いただけただろうか。スピーカーを良いものに換えたのならなおさら、“デッドニング”は大きな効果を発揮する。ぜひともトライを♪

「スピーカー交換」からの「バージョンアップ大作戦」公開! Part8 「“デッドニング”にこだわる!」

《太田祥三》

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