ホンダ シビックタイプR 改良新型、パフォーマンスを向上…米国発売

開口部を広げた新デザインのフロントグリル

サスペンションを再チューニング

シフトレバーは1997年の初代がモチーフ

最新の「ホンダセンシング」

ホンダ・シビック・タイプR 改良新型(米国仕様)
ホンダ・シビック・タイプR 改良新型(米国仕様)全 19 枚

ホンダの米国部門は9月2日、改良新型『シビック タイプR』(Honda Civic Type R)を米国市場で発売した。

改良新型シビックタイプRは、米国で2017年に発売されて以来、初の本格改良を受けたモデルだ。乗り心地やハンドリング、ブレーキ性能、エンジン冷却性能などのアップグレードが施されている。

開口部を広げた新デザインのフロントグリル

エクステリアは、バンパーカットアウト部分にボディカラーのアクセントが追加された新デザインのバンパーを装備する。さらに、開口部が13%大きくなった新デザインのフロントグリルを採用した。これは、改良されたラジエーターとの相乗効果で、サーキット走行などでのエンジン冷却性能を向上する。ホンダによると、エンジン冷却水の温度を最大18度低下させるという。

大型化されたフロントグリル開口部に起因するフロントダウンフォースのわずかな減少は、バンパーの下に新デザインのフロントスポイラーを装備することで解消した。フロントバンパー両端には、新たにリブ付きセクションが設けられた。ボディカラーには、新色として、ブーストブルーが設定されている。ホンダ・シビック・タイプR 改良新型(米国仕様)ホンダ・シビック・タイプR 改良新型(米国仕様)

サスペンションを再チューニング

サスペンションを応答性とシャープなハンドリングを求めて再チューニングした。アダプティブダンパーシステムの制御ソフトウェアは、路面状況を10倍高速に検知するようにした。これにより、ダンパーのレスポンスが改善され、操縦性と乗り心地の両方が引き上げられた。アンダーBアームのリアブッシュを強化し、コーナリング時のトーイン性能も向上させた。フロントは、コンプライアンスブッシュを縦方向に10%剛性アップ。新しい低摩擦ボールジョイントにより、鋭いステアリングフィールを追求している。

シングルピースのフロントブレーキローターは、耐フェード性を高め、バネ下重量を減らしてブレーキ性能を向上させる目的で、2ピースのローターに変更された。より耐フェード性の高いブレーキパッドも採用した。ブレーキペダルは、ブレーキ作動する前の遊びを、およそ17%減らし、ダイレクト感を高めた。さらに、新しいフロントブレーキシステムにより、バネ下重量が片側1.1kg、合計で2.2kg削減され、乗り心地とハンドリングの両方のパフォーマンスを向上させている。ホンダ・シビック・タイプR 改良新型(米国仕様)ホンダ・シビック・タイプR 改良新型(米国仕様)

シフトレバーは1997年の初代がモチーフ

インテリアには、新デザインのアルカンターラ仕上げのステアリングホイール、スエード製シフトブーツを備えた新デザインのシフトレバーが装備された。新しいシフトレバーの形状は、1997年に登場した初代シビックタイプRを連想させるものとした。このシフトレバーには、シフトフィールと精度を向上させるために、90gのウェイトを内蔵している。

また、改良新型には、「アクティブ・サウンド・コントロール(ASC)」が追加された。オーディオシステムのスピーカーを通して作動するASCは、すべての運転モードでのスポーツ走行時に、耳に届くエンジンサウンドをよりスポーティにしてくれる。ホンダ・シビック・タイプR 改良新型(米国仕様)ホンダ・シビック・タイプR 改良新型(米国仕様)

最新の「ホンダセンシング」

ボンネットの下には、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリン「VTEC」ターボエンジンが搭載される。北米仕様の場合、最大出力は306hp、最大トルクは40.8kgmを引き出す。クロスレシオの6速MTとLSDを介して、前輪に駆動力が伝達される。

ドライバーは3つのドライブモードとして、「コンフォート」、「スポーツ」、「+ R」が切り替えられる。選択したモードに応じて、サスペンションの硬さ、ステアリング、スロットルレスポンスが変化する。ホンダによると、これらのドライブモードと洗練されたデザインは、ワインディングやサーキットにおいて、スリリングなパフォーマンスを発揮するという。

改良新型には、最新の「ホンダセンシング」が標準装備される。シビックタイプRのホンダセンシングには、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、前方衝突警告(FCW)を組み込んだ衝突緩和ブレーキシステム(CMBS)、車線維持支援システム(LKAS)、車線逸脱警告(LDW)を組み込んだ路外逸脱抑制機能(RDM)が含まれる。自動ハイビームと、ガイドライン付きのマルチアングルバックミラーカメラも装備されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. BMW、カーボン素材を天然繊維複合素材に置き換え、量産車に採用へ
  5. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る