パイオニアの緊急通報機能付きドラレコ…常に“つながる”安心を提供

緊急通報機能付き通信ドライブレコーダー「TMX-DM04-CS-FRC (2カメラタイプ)」
緊急通報機能付き通信ドライブレコーダー「TMX-DM04-CS-FRC (2カメラタイプ)」全 13 枚

パイオニアは市販製品として初となる緊急通報機能付き通信ドライブレコーダー「ドライブレコーダー+」を11月中旬より発売する。販売は同社オンラインサイトで行う一方、これに先立って同日より10月30日までの期間はクラウドファンディング「Makuake」でも販売を実施する。

衝撃検知で自動的に「ヘルプネット」へ通報

「ドライブレコーダー+」が今までのドラレコと大きく違うのは、“つながる”サービスをいつでも使えることにある。一つは緊急事態に陥ったときにヘルプネットへ通報するサービスで、運転中にエアバッグが作動するほどの衝撃を検知するとセンターへ自動通報されるのだ(※エアバッグ連動はしない)。仮にオペレータの呼びかけに応じないときはGPSデータから得た位置情報を元に警察や、消防、JAFロードサービスへの手配も行う。

手動での通報も可能で、体調不良になったときや車両故障に遭遇したとき、あるいはあおり運転に遭遇しているときなどはワンボタンでヘルプネットへ通報できるのだ。さらに通報時はあらかじめ登録した先にもLINEやメールアドレスで自動通知される。アクシデント発生で動揺しているとき、家族とも常につながっていられる安心感は極めて大きいと言えるだろう。

二つめとして、パイオニア独自の先進安全運転支援システム「Intelligent Pilot」の搭載も見逃せない。これはパイオニア傘下の地図データ会社インクリメントPが蓄積したプローブデータを活用したもので、事故多発地点や急減速多発地点、天候、運転傾向から統合的に事故や危険を予測。状況に応じた最適な注意喚起や警告を行ってくれるのだ。

こうした一連の機能は一部の新型車で搭載しているものの、後付けでの対応は実現できていなかった。これが後付けでできるわけで、その意味で「ドライブレコーダー+」は画期的なドラレコとして登場したと言えるだろう。

販売はオンラインによるサブスクが基本。当初の1ヶ月はMakuakeでも

販売形式もユニークだ。これまでドラレコは買い切りが一般的だったが、ドライブレコーダー+」では通信料を含めたサブスクリプション(サブスク)として支払っていくスタイルを採る。ラインナップはドラレコ本体のみの1カメラタイプ「TMX-DM04-CS」が1,980円/月、2カメラタイプ「TMX-DM04-CS-FRC」が2,480円/月(ともに税抜)となる。

他に初期登録手数料として2,000円(税抜)も必要だ。また、JAF会員には特典として、1カメラタイプで3,000円分、2カメラタイプで5,000円分のAmazonギフト券がプレゼントされる。

Makuakeでは1カメラモデルのみが販売され、通信サービス利用料1年分込で21,800円~(税抜)にて提供する。この料金には初期登録料も含まれており、JAF会員向け特典はないものの、結果として11%OFF相当でで買えるのは大きな魅力となるだろう。限定120個が用意され、10月1日現在、102個が在庫している。

いずれの場合も申し込みをすると指定場所まで宅配される。届いたら同梱されている「緊急救援サービス利用手順書」に従って手続きすればすぐに使えるようになる。取り付けは基本的に自前で行うことを前提としているが、パイオニアでは今後出張サービスも検討しているという。

気になるのは、機能アップした時や途中解約した場合の対応だ。パイオニアによれば、機能アップについては無料でアップデートでき、解約については1年未満の場合は違約金が発生するものの、ドラレコ本体は手許に残るので通信機能が使えない状態で使い続けることはできるとのことだ。

これまでドラレコは映像を撮影して記録することだけに特化されていた。「ドライブレコーダー+」ではそこに、一刻も争う緊急事態に助けとなるサービスを付け加えた。今後の新たなドラレコのスタイルとして注目されるのは間違いない。

《会田肇》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産がエルグランドなど新型4車種投入へ…NISSAN START AGAIN
  2. その“黄色い枠”も隠せます! 必見のナンバーフレーム最新アイテム5選[特選カーアクセサリー名鑑]
  3. 「戻せばOK」は通用しない! 現代チューニングの合法ルールとは~カスタムHOW TO~
  4. ショッピングセンターに320台の名車・旧車が大集結…第5回昭和平成オールドカー展示会
  5. CATL、世界初の量産ナトリウムイオン電池発表…マイナス40度でも90%の電力キープ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  2. AI家電を車内に搭載!? 日本導入予定の新型EV『PV5』が大胆なコンセプトカーに
  3. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  4. “走る巨大バッテリー”の実力! BEV+家電は悪天候でも快適に遊べる組み合わせだった
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る