氷上の電動カートレース「SDGs ERK on ICE」開催! メディア戦王者は『driver』

日本EVクラブが主催する第1回「SDGs ERK on ICE~氷上の電気レーシングカートの祭典」、新横浜スケートセンターで開催された
日本EVクラブが主催する第1回「SDGs ERK on ICE~氷上の電気レーシングカートの祭典」、新横浜スケートセンターで開催された全 13 枚

日本EVクラブが主催する第1回「SDGs ERK on ICE~氷上の電気レーシングカートの祭典」が10月3日、新横浜スケートセンターで開催された。メディア対抗戦としてモータージャーナリストや編集者がERKによるパシュートで競い合い、「driver」チームが初代チャンピオンに輝いた。

ERK on ICEは、通常のレーシングカートを電動化した上でスパイク付きの特製スタッドレスタイヤを装着して氷上を走行するもので、主催は長年にわたって電気自動車(EV)の普及に取り組んできた一般社団法人日本EVクラブ(東京都世田谷区、舘内端代表理事)。SDGs(持続可能な開発目標)をモータースポーツの分野から達成することを目標に、エコでクリーンな電動レーシングカート(ERK)を使って氷上で競う21世紀の都市型電気四輪氷上スポーツとして誕生した。

メディア対抗戦では事前に感染対策を徹底したモータージャーナリストや編集者が参戦し、ERKによるパシュート(追い抜き戦)を行い、楕円コースの反対側からそれぞれ1チーム2台のERKが同時にスタートして3周し、先に2台がゴールしたチームが勝ちとなる。

参加したチームは、『LE VOLANT』、『CARトップ』、『driver』、『Motor Magazine』、『EVsmart』、『Tipo』、『くるまのニュース』、『ベストカー』の全8チーム。トーナメント方式で競技は進められたが、敗者復活戦も用意された。指定周回数は3周で、チームの競技者が互いにトラックの正反対の位置について競技はスタートしたスタートした。

最初に競ったのは『LE VOLANT』×『くるまのニュース』のチーム。続いて『EVsmart』×『Tipo』、『driver』×『CARトップ』、『Motor Magazine』×『ベストカー』の順となった。各車両には各媒体の編集者とその媒体に関わるモータージャーナリストが一人ずつ乗車した。

スタートと同時にスパイクを打ち込んだタイヤがホイールスピンし、同時に氷の飛沫が激しく舞い上がる。それでもスケートリンクという限られたエリアだけに速度はそれほど上がらない。しかし、コーナーを曲がっていくとき、いかにカウンターを当てながらスムーズに回っていくかが重要なポイント。これに失敗すると無駄な周回となるし、場合によってはスピンしてしまうことも。

各戦とも凍てつくスケートリンクの空気を溶かすような熱戦を繰り広げたが、競技の途中には予想外のアクシデントも発生。なんと『driver』チームの大庭柊子さんが操る車両のバッテリー残量がなくなり、アクセルを踏んでも前へ思うように進めなくなる事態に陥ってしまったのだ。どう対応すべきかルールはなく、競技はしばし中断。結果、ジャーナリストだけがもう一度競技することで勝敗を決することになった。

こうして競い合った結果、初代チャンピオンの栄冠に輝いたのはバッテリーダウンというアクシデントに見舞われ、敗者復活戦で勝ち上がってきた『driver』チーム。準優勝はカート大会で常勝を誇ってきた『Tipo』チームとなった。

『driver』チームの大庭さんは「カートの体験は初めて。近所なんだから行って来いと言われて……」とビギナーズラックとなったことを喜んだ。一方の『Tipo』に参加したジャーナリストの橋本洋平さんは「正直悔しいです。敗因はタイヤのピンのコンデションが悪かったことにして下さい」と悔し紛れの一言となった。

日本EVクラブの舘内端代表理事は、「昨年7月にテスト走行をした。スタッドレスタイヤにスパイクを打ち込んでERKを氷上を走らせてみたところ、特に身体が軽い小学生は適度に横滑りしながらも滑らかに走るというドライビングの新たな世界観が得られた」と話し、これがきっかけとなって「モータースポーツとして、高齢者や子供達が世代別に分かれて競い合う場を広めていこう」となったという。

特にエコで都市型の競技へ転換を図っていた同クラブとしては「二酸化炭素(CO2)の排出削減にもつながる」(舘内氏)メリットも見出せるというわけだ。今回は新型コロナウィルスの感染状況を鑑み、メディア対抗レースのみとなってしまったが、同クラブでは今後も全国のスケート場にこの競技を広げていく方針だ。

《会田肇》

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