メルセデスベンツ、Gクラス や GLS を電動化…新戦略を発表

Gクラスがサブブランドになりラインナップを拡大

EQブランドのEVは新型4車種を投入

2025年からは中小型車に電動モデルを拡大

メルセデスベンツの投資家向けバーチャル説明会で電動化の加速を中心にした新戦略を発表するオラ・ケレニウスCEO
メルセデスベンツの投資家向けバーチャル説明会で電動化の加速を中心にした新戦略を発表するオラ・ケレニウスCEO全 20 枚

メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は10月6日、投資家向けのバーチャル説明会を開催し、電動化の加速を中心にした新戦略を発表した。

メルセデスベンツの新戦略では、高い収益性を伴う成長を重視する。構造的に高い収益性を確保するために、最も収益が得られるカテゴリーと競合激しいセグメントに、製品開発リソースと資金を集中していく。

Gクラスがサブブランドになりラインナップを拡大

新戦略のひとつが、サブブランドの拡大だ。メルセデスベンツには現在、サブブランドとして高性能な「メルセデスAMG」、超高級車の「メルセデスマイバッハ」、電動車専用の「EQ」がある。新戦略では、伝統のオフローダーの『Gクラス』を、新たにサブブランドの「G」として追加する。

メルセデスAMGは2021年から、高性能な電動モデルを投入する。メルセデスベンツの高性能サブブランドとしてのアイデンティティを反映するために、モータースポーツ最高峰のF1との関係性も、2021年から強化していく。

メルセデスマイバッハは、現在の『Sクラス』と『GLS』ベースの2車種のラインナップを2倍に拡大し、電動化も促進して、グローバル市場で成長の機会を追求する。メルセデスベンツの電動ブランドのEQは、専用の電動アーキテクチャーをベースに開発された新型車を投入して、新たな顧客を呼び込む。

サブブランド化されるGクラスは現在、供給を上回る需要が続いている。サブブランド化によって車種ラインナップを拡大し、電動化も進めていく。

EQブランドのEVは新型4車種を投入

メルセデスベンツは、野心的な製品開発目標と新技術のスピーディな導入により、電動パワートレインと車載ソフトウェアの領域において、主導権を握ることを目指している。 メルセデスベンツは、「Electric First」戦略の一環として、次世代のEVアーキテクチャー「EVA」をベースとした新型EV4車種を発表する予定だ。

大型EVサルーンの『EQS』は、この新しいEVアーキテクチャーをベースにした最初の市販車となる。EQSは航続700km(WLTPテストサイクル)を超える航続を備え、2021年に発売される予定だ。

その後、『Eクラス』に相当するEVの『EQE』、『GLE』に相当するEVの『EQE-SUV』、そして、GLSに相当するEVの『EQS-SUV』が登場する。さらに、メルセデスAMG、メルセデスマイバッハ、Gの各サブブランドにも、電動パワートレイン車が設定される。

2025年からは中小型車に電動モデルを拡大

2025年からは、コンパクトカーやミディアムサイズカー向けに設計された新開発の専用電動プラットフォーム「メルセデスベンツ・モジュラー・アーキテクチャー(MMA)」をベースにした複数の電動モデルが追加される予定だ。

メルセデスベンツは、製品開発リソースとノウハウの多くを電動パワートレインに投入し、航続と効率を引き上げるための新しい技術とコンセプトに投資する。例えば、高度なインバーターと高電圧技術を持つ次世代の「eMotor」を自社開発する。バッテリー技術についても、大きな進歩を目指しており、戦略的パートナーのCATLなどとの緊密なパートナーシップによって、自社のバッテリー研究開発を強化していく。メルセデスベンツは、新しい素材と製造プロセスによって、航続が拡大し、充電時間とコストも削減される、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  4. 朝までこの恐怖に耐えられるか?…三和交通タクシーでいく心霊スポットツアー2025【夏休み】
  5. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る