メルセデスベンツ EQC がオフローダーに、究極の Gクラス の技術を導入…ワンオフ発表

EQブランド初のEVのEQCがベース

究極のオフローダー「G550 4x4 2」と同じポータルアクスルを採用

Gクラスを超えるアプローチアングルとデパーチャーアングル

メルセデスベンツ EQC 4x4 2(フォー・バイ・フォー・スクエアード)
メルセデスベンツ EQC 4x4 2(フォー・バイ・フォー・スクエアード)全 23 枚

メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は10月13日、EVの『EQC』をベースにしたワンオフモデル、『EQC 4x4 2』(フォー・バイ・フォー・スクエアード)を欧州で発表した。

EQブランド初のEVのEQCがベース

「EQ」は、メルセデスベンツが立ち上げた電動車に特化したサブブランドだ。EQブランドの最初の市販車として登場したEVが、SUVのEQCとなる。EQCは電動SUVで、ボディサイズは、全長4761mm、全幅1884mm、全高1623mm、ホイールベース2873mmだ。

EQCには、メルセデスベンツの新開発EVパワートレインを採用する。モーターは前後に2個搭載し、4輪を駆動する4WDの「4MATIC」になる。2個のモーターは、合計で最大出力408hp、最大トルク77.5kgmを引き出す。前後アクスル間で走行状況に応じて、トルク配分を行う。動力性能は、0~100km/h加速を5.1秒で駆け抜ける。最高速はリミッターによって、180km/hに制限される。

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は80kWhと大容量だ。重量は652kgで、車体中央の低い場所にレイアウトされる。1回の充電での航続は、最大471km (NEDC:新欧州サイクル)だ。急速充電は、欧州や米国ではコンボ方式、日本や中国ではチャデモ方式に対応しており、バッテリーの80%の容量なら、充電はおよそ40分で完了する。メルセデスベンツ EQC 4x4 2(フォー・バイ・フォー・スクエアード)メルセデスベンツ EQC 4x4 2(フォー・バイ・フォー・スクエアード)

究極のオフローダー「G550 4x4 2」と同じポータルアクスルを採用

メルセデスベンツは、このEQCをベースにしたワンオフモデル、EQC 4x4 2(フォー・バイ・フォー・スクエアード)を欧州で発表した。メルセデスベンツは、この車両で限界をテストし、e-モビリティが都市だけでなくオフロードにも適用されることを証明していく方針だ。 ワンオフモデルの開発は、エンジニアのユルゲン・エバール氏が主導し、部門を超えたチームによって進められた。

EQC 4x4 2のハイライトが、「ポータルアクスル」の採用だ。ポータルアクスルは2015年9月から限定生産された先代『Gクラス』の究極のオフローダー、『G550 4x4 2』 (フォー・バイ・フォー・スクエアード)に搭載されていたテクノロジー。ポータルアクスルは、防弾仕様車の技術をベースにしたもので、ベースモデルの車軸位置を変えることなく、最低地上高を高くすることが可能になる。これによって、サスペンション固定ポイントやステアリング接続部などの位置は、一定となる。

ポータルアクスル化されたEQC 4x4 2は、最低地上高が293mmと、ベース車両の140mmの2倍以上の高さとなった。293mmの最低地上高は、最新のGクラスを58mm上回る。EQC 4x4 2の渡河深度は、ベース車両の250mmよりも150mm増え、400mmに到達する。メルセデスベンツ EQC 4x4 2(フォー・バイ・フォー・スクエアード)メルセデスベンツ EQC 4x4 2(フォー・バイ・フォー・スクエアード)

Gクラスを超えるアプローチアングルとデパーチャーアングル

また、EQC 4x4 2のアプローチアングルはベース車両の20.6度から31.8度に、デパーチャーアングルはベース車両の20度から33度に、ランプブレイクオーバーアングルはベース車両の11.6度から24.2度に、変更された。Gクラスのアプローチアングルとデパーチャーアングルは、それぞれ28度だ。

オフロードドライブプログラムは、『GLC』のシステムをベースにしている。足元には、285/50R20サイズのオフロードタイヤが装着された。20インチのタイヤ&ホイールを履くにもかかわらず、4リンクフロントアクスルの最適化のおかげで、最小回転半径の増加は最小限に抑えているという。

EQC 4x4 2の外観には、マット仕上げのガンメタルグレーのカーフィルムと、黒いホイールアーチエクステンションが追加された。ホイールアーチエクステンションによって、ベース車に対して100mmワイド化されている。全高はおよそ200mm引き上げられた。

メルセデスベンツは、EQC 4x4 2を使用して、冒険心をライフスタイルや持続可能性と組み合わせることができることを証明していく。EQC 4x4 2は、砂漠地帯やビーチ、岩の多い地形、渓流の砂の上を走行することができる。ベース車の優れた信頼性と快適性に加えて、キャンピングカーなどの牽引やルーフラックの取り付けも可能だ。ルーフテントを搭載することもできる、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  4. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  5. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る