流通センターでデジタルピッキング…豊田自動織機の流通システム

日本アムウェイ八王子流通センター
日本アムウェイ八王子流通センター全 12 枚

輸入・販売の日本アムウェイは、国内に2拠点(八王子・神戸)あった流通センターを、八王子流通センターに集約。豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニーとともに、八王子流通センターをさらにデジタル化・オートメーション化を強化した。

八王子流通センターは、中央道・石川パーキングエリアの南側に位置するアムウェイの国内唯一の拠点。今回、豊田自動織機トヨタL&Fカンパニーのノウハウを注入し、1階の入荷・出荷フロアから3階の在庫フロア、5階のパッキングフロアの全3フロアにわたる物流ラインを、16億円かけて刷新した。

豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニーなどが手がけた最新物流システムは、大型製品専用ライン、最新デジタルピッキング、ケース・フォーマー、ウェイト・チェッカー、ランダム・ケースシーラーなどで構成。

最新デジタルピッキング(注文商品の選別)で流れてきたピッキング用ダンボール箱(カートン)に、スタッフは番号と担当カラーの灯りを照合しながら、箱に詰めていくだけ。そこには購入者の個人情報や届け先などはいっさい記されてない。

「スタッフは、ユーザーの番号と、担当カラーの灯りだけを頼りに、迷うことなく注文品を箱に入れていく」と担当者。こうしたデジタルピッキングに加え、納品書などもデジタル化したことで、ペーパレス化も実現した。

そしてこんどは商品を配送用の箱に詰めるラインへ。配送用段ボール箱は、カートン・フォーマーを通り、最適なサイズにオートで組み立てられる。途中で重さを図るウェイト・チェッカーをくぐりぬけ、箱詰めへ。パッキング・エリアで久々に人の姿が現れ、緩衝材を詰めていく。

箱に商品と緩衝材が詰まったら、またオートのケース・シーラー(梱包テープ貼り)へ。番号で個別化された荷物は、このあと“最終コーナー”のオート・ラベラー(発送伝票貼り)へとくぐる。

ここで初めて、購入者の送り先や名前が出てくる。「なにか再確認や不具合がない限り、センター内のスタッフが購入者の個人情報を目にすることはほとんどない」。

こうしたオートメーション化で、配送リードタイムは従来の20%を短縮。生産性は25%向上。「2シフト体制になり、オーダー締め切り時間も延長できた。現在は160人とスタッフも2倍に増やし、1時間900箱を出荷できる」。

オート・ラベラーで配送伝票が貼られた荷物は、1階に戻り、北海道・東京・北関東・東海・中京・北陸・東北とエリア別に分けられた佐川急便のトラックに載せられて、全国へ旅立っていく。

八王子流通センター担当者は「もともと商品が700種類ほどしかないから、こうしたオートメーション化が実現できる。これが大手の何万、何千万という品数になると、また違う考え方でソリューションしていくだろう」とも話していた。

11月18日の報道公開には、日本アムウェイのピーター・ストライダム社長、同社 ディストリビューション部の櫨木哲也マネージャー、豊田自動織機トヨタ L&F カンパニーの水野陽二郎プレジデント、アメリカ大使館のキース・カーカム商務担当公使(ビデオ出演)、会員代表らが登壇。

豊田自動織機トヨタL&Fカンパニー水野プレジデントは、「米国アムウェイでも、物流システムのリニューアルを豊田自動織機の子会社が担当した。今回は、その子会社とリモートで連絡し合いながら、八王子流通センターのリニューアルを手がけた。今後もメンテナンスやバージョンアップを継続していく」と話していた。

《レスポンス編集部》

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