マクラーレンの新型ハイブリッドスーパーカー、車名は『アルトゥーラ』 2021年前半に発売

「ハイ・パフォーマンス・ハイブリッド」シリーズ初のスーパーカー

新開発のカーボンファイバー構造を初採用

V6ツインターボ+モーターのハイブリッド

マクラーレン・アルトゥーラ のティザーイメージ
マクラーレン・アルトゥーラ のティザーイメージ全 6 枚

マクラーレンオートモーティブは11月23日、2021年前半に新型ハイブリッドスーパーカーのマクラーレン『アルトゥーラ』(McLaren Artura)を発売すると発表した。

「ハイ・パフォーマンス・ハイブリッド」シリーズ初のスーパーカー

アルトゥーラは、マクラーレンのラインナップにおいて、『GT』と『720S』の間に位置する。アルトゥーラの導入により、スーパーカーカテゴリーにおけるマクラーレンのプレゼンスがさらに強化されるという。2015年に『570S』の発売とともに始まった現行のスポーツシリーズは、レーシングカーのGT4にインスパイアされた限定モデルの『620R』の2020年内の生産終了をもって、幕を閉じることになる。

アルトゥーラは、マクラーレンオートモーティブの新時代の幕開けを告げるモデルだ。ここで生かされる電動化技術は、まず 2012 年にベールを脱いだハイブリッドハイパーカーの 『P1』で実証された。2020年から生産されているハイパーGT の 『スピードテール』では、マクラーレン史上最速の403km/hの最高速を誇る。これらのモデルに続くアルトゥーラは、「ハイ・パフォーマンス・ハイブリッド(HPH)」シリーズ初となるスーパーカーだ。

ハイブリッドパワートレインに関するエンジニアリングの専門性を結集したハイ・パフォーマンス・ハイブリッド(HPH)は、半世紀以上におよぶレーシングカーとロードカーにおけるマクラーレンの知識、経験、エンジニアリング技術を生かして開発された。

新開発のカーボンファイバー構造を初採用

アルトゥーラは、「マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー(MCLA)」と名付けられた新開発のカーボンファイバー構造をベースとする最初のマクラーレン車になる。高性能ハイブリッドパワートレインと最新世代のドライバーテクノロジー向けに最適化されたこのアーキテクチャーは、マクラーレンの軽量シャシーテクノロジーを新たなレベルへと引き上げるという。

マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャーの設計、開発、製造はすべて、イギリスのシェフィールドに5000万ポンドを投じて建設した最先端のマクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センター(MCTC)で行われている。マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャーは、次世代電動スーパーカーのベースとなるフレキシブルで軽量な最新アークテクチャーだ。

マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャーは、今後数年間に渡って登場する予定の次世代のマクラーレンハイブリッドスーパーカーの中核技術のひとつになる。このフレキシブルな新アーキテクチャーは、世界初の革新的な工法と技術を駆使し、車両全体の重量を削減しつつ、安全性をさらに向上させている。

V6ツインターボ+モーターのハイブリッド

アルトゥーラには、新開発のV型6気筒ガソリンエンジンを基本にした高性能ハイブリッドパワートレインを搭載する。高いレベルのパフォーマンスと強烈なドライバーエクスペリエンスと、ミドルレンジのEVに匹敵するドライブ機能を併せ持つ。EVモードでは、多くの都市において、日常走行をカバーする航続を備えているという。

コンパクトなV型6 気筒ガソリンエンジンは、2個のターボとモーターとの組み合わせにより、軽量なハイ・パフォーマンス・ハイブリッド(HPH)パワートレインを構成する。このパワートレインは、より大排気量のマクラーレン V8 エンジンに匹敵するパフォーマンスを維持しながら、低回転域でのトルクレスポンスの向上により、躍動感あふれる加速を実現するという。

また、アルトゥーラは、軽量複合素材やカーボンファイバー生産のノウハウに、最先端のバッテリー技術と高性能ハイブリッドパワートレインシステムの経験を組み合わせることにより、従来にないレベルのパフォーマンスを可能にしている。マクラーレンによると、軽量化と電動化は車両の効率性をはじめ、フォーマンスの向上を成し遂げる上で、密接に関連しており、マクラーレンは新アーキテクチャーによって、100%電動のスーパーカーに移行することが可能になるという。

現在、アルトゥーラは、公道での走行を含めて、開発テストプログラムの最終段階に入っている。マクラーレンオートモーティブはスポーツシリーズの生産終了後、アルトゥーラを2021年前半に発売することにより、新しい電動化の時代を迎える。

ハイ・パフォーマンス・ハイブリッド・システムの採用により追加された重量は、シャシー、ボディ、パワートレインに軽量化技術を適用したことにより、ほぼ相殺されるという。加えて、マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー(MCLA)を採用したことで、クラス最軽量のアドバンテージを可能にする、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る