モーガン『3ホイーラー』、2021年に生産終了…軽量3輪スポーツカーにファイナル仕様[動画]

オリジナルモデルは1910年に発表され現行型は2011年に復活

シングルリーフトノカバーなどの専用装備を採用

3ホイーラーの後継モデルを開発中

モーガン 3ホイーラー の最終モデル「P101エディション」
モーガン 3ホイーラー の最終モデル「P101エディション」全 19 枚

英国のモーガンモーターカンパニー(以下、モーガン)は11月19日、現行『3ホイーラー』の最終モデル、「P101エディション」を発表した。2021年に生産を終了する予定だ。

オリジナルモデルは1910年に発表され現行型は2011年に復活

モーガン社は1909年、ヘンリー・フレデリック・スタンリー・モーガン氏によって英国ウスターシャー州に設立された。1910年のオリンピアモーターショーにおいて、前輪が2、後輪が1の3ホイーラーを発表し、自動車メーカーとして名乗りを上げた。

3ホイーラーは、排気量1.1リットルのV型2気筒エンジンを搭載し、チェーンで後輪を駆動した。アルミ製のボディは350kgと軽量で、さまざまなモータースポーツで活躍を見せた。1952年までの40年間以上に渡って生産された事実が、3ホイーラーの人気の高さを物語っている。

2011年春、ジュネーブモーターショー2011で、およそ60年ぶりに復活した3ホイーラーは、オリジナルのデザインに敬意を払いつつ、航空機をモチーフとしたボディを採用した。インパネのデザインも航空機のコックピットにヒントを得ており、21世紀の3ホイーラーとして登場した。

フロントノーズに置かれるのは、エンジンスペシャリストのS&S社が開発したV型2気筒ガソリンエンジンだ。最大出力は115psを発生する。このエンジンは欧米の排出ガス基準や安全基準を満たしており、燃費性能も良好だ。トランスミッションはマツダ製の5速MTで、エンジンのパワーはVベルトによって後輪に伝えられる。もちろん、3ホイーラーの最大の武器ともいえる軽量構造は健在だ。

シングルリーフトノカバーなどの専用装備を採用

モーガンは、現行3ホイーラーの最終モデル、P101エディションを発表し、2021年に同車の生産を終了する。モデル名の「P101」は、「プロジェクト101」の略だ。これは、現行3ホイーラーの開発が開始された時、3ホイーラーを復活させるためのプロジェクトに付けられた名称という。

現行の3ホイーラーは、2011年の発売以来、2500台以上が生産されており、同社にとって、これまでで最も人気のあるモデルのひとつだ。P101エディションは全世界に向けて、33台を限定生産する。

P101エディションには、モーガンの3輪モデルのデザイン機能に触発された、さまざまな専用装備を盛り込んだ。シングルリーフトノカバーは、2016年にモーガンの『EV3コンセプト』で最初に採用されたものだ。コンポジットレジン製のカバーは、1970年代のレースカーのエンジンシュラウドで見られた素材と同様、自然な半透明のゴールド仕上げとした。

ボディ同色で塗装されたエアロディスクホイールを装備した。低抗力のエアロディスクホイールは、サスペンションとウィッシュボーン周辺の乱気流を低減するように設計された。ヘラー製の9インチスポットランプとの相乗効果もあり、車両をより前傾したフォルムに見せている。

リアには、黒と白のセラミックコーティングエキゾーストを装着した。フロントタイヤのトルクマーカー、ストレートカットエキゾースト、フライスクリーン、専用ルーバー、露出したリベットもP101エディションの特長になる。

P101エディションのボディカラーは、ディープブラックとサテンホワイトシルバーが用意される。これに加えて、4つの「P101アートパック」がオプションで選択でき、それぞれに専用のグラフィックが付く。

3ホイーラーの後継モデルを開発中

P101エディションの価格は、英国本国で4万5000ポンド(約625万円)。33台の生産枠は、英国、ヨーロッパ、米国のモーガン販売店に、すでに割り当てられているという。

なお、モーガンは、開発中の3ホイーラーの後継モデルの詳細を、現時点では発表していない。モーガンは、3ホイーラーが再び戻ってくる時まで、生産が中断される、としている。

《森脇稔》

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