アルファロメオ ジュリア に「GTA」、伝説の名前が復活…開発の舞台裏[動画]

名車『ジュリア・スプリントGTA』に敬意を表して開発

2.9リットルV6ツインターボは540hpに強化

新型ジュリアGTAに携わった3名の開発責任者が登場

アルファロメオ・ジュリア GTA 新型の「GTAm」(中央)
アルファロメオ・ジュリア GTA 新型の「GTAm」(中央)全 24 枚

アルファロメオは12月2日、ブランド誕生110周年を記念する限定車、新型『ジュリアGTA』(Alfa Romeo Giulia GTA)の開発の舞台裏を紹介した映像を公開した。ブランド誕生110周年を祝う2020年を締めくくる映像、としている。

名車『ジュリア・スプリントGTA』に敬意を表して開発

新型ジュリアGTAは、アルファロメオの名車、『ジュリア・スプリントGTA』に敬意を表して開発された。「GTA」とは、「グラン・ツーリスモ・アレッジェリータ」の略で、アレッジェリータとは、イタリア語で「軽量化」を意味する。

アルファロメオは1965年、当時の『スプリントGT』をベースにしたレース仕様車、ジュリア・スプリントGTA を発表した。アルファロメオのレース部門の「アウトデルタ」が開発を担当。アルミ製ボディを採用して車両重量を745kgに抑え、ベース車両の950kgと比較して、205kgもの軽量化を達成していた。同車は1966~1969年、4年連続で欧州ツーリングカー選手権を制し、その名を歴史に刻んでいる。

2.9リットルV6ツインターボは540hpに強化

ベース車両の『ジュリア・クアドリフォリオ』のパワートレインを高性能化して搭載する。オールアルミ製の2.9リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力が540hpへ引き上げられた。

このスペックは、ジュリア・クアドリフォリオの510hpに対して、30hpの強化にあたる。パワーウェイトレシオは2.82kg/hpで、アルファロメオによると、クラス最高という。ローンチコントロールシステムを使用した場合、0~100km/h加速を3.6秒で駆け抜ける。

ドライブシャフト、ボンネット、ルーフ、フロントバンパー、フロントホイールアーチ、リアホイールアーチインサートなどをカーボンファイバー素材に変更した。エンジン、ドア、サスペンションシステムには、アルミ素材を使用。他のさまざまな複合素材も、車両全体に使用された。

さらに、スパルタン仕様の新型『ジュリアGTAm』では、モータースポーツの世界から生まれたポリカーボネート樹脂の「Lexan」を、サイドウィンドウとリアウィンドウフレームに使用し、さらなる軽量化を追求したその結果、車両重量はおよそ1520kgに抑えられ、100kgの軽量化を達成した。

2 シーター化されたスパルタンモデル「GTAm」

新型ジュリアGTAmのエクステリアには、新型ジュリアGTAよりも大型のフロントリップスポイラーとカーボンファイバー製の大型リアウィングが装備された。エアロダイナミクスを最適化し、高速でのバランスの取れたパフォーマンスを追求する。

カーボンファイバー製のリアディフューザーには、チタン素材の「アクラポヴィッチ(AKRAPOVIC)」製センターエグゾーストシステムが組み込まれる。20インチのセンターロックホイールも専用デザインだ。前後トレッドは50mm拡幅され、サスペンションシステムには新設計のスプリングやショックアブソーバー、ブッシュを採用した。

インテリアには、アルカンターラ素材を、新型ジュリアGTAよりも広範囲に使用した。ダッシュボード、ドアトリム、グローブボックス、サイドピラー、シートのセンタートリムなどに、アルカンターラを使用している。

また、後席が取り外され、2シーター化された。リアには、ヘルメットと消火器を固定するスペースが残されている。マットカーボン仕上げのトリムを採用した。ロールバーを備え、ドアパネルは未装備。ドアの内側ハンドルは、レースの世界に触発され、ストラップに変更されている。カーボンファイバー構造のバケットシートには、サベルトの6点式シートベルトが組み込まれた。

新型ジュリアGTAに携わった3名の開発責任者が登場

アルファロメオは今回、この新型ジュリアGTAの開発の舞台裏を紹介した映像を公開した。映像には、アルファロメオの欧州部門の責任者のArnaud Leclerc氏、デザイン部門の責任者のKlaus Busse氏、製品マーケティングの責任者のFabio Migliavaccaが登場する。

映像では、開発の初期段階のスケッチから、最終市販バージョンの完成までを紹介している。アルファロメオの各責任者は、イタリアの文化やパフォーマンス、デザイン、ノウハウを象徴する新型ジュリアGTAの開発、設計、生産がどのようなものであったかについて、語っている。

《森脇稔》

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