メルセデスベンツの新世代EV、6車種を2022年までに発売へ…小型電動SUVは2021年1月発表

新型SクラスのEVに相当するEQSは航続700km

EQSは2021年前半から生産を開始する予定

EクラスのEVに相当するEQEの生産は2021年後半から

2021年にはコンパクト電動SUVの『EQA』と『EQB』がスタンバイ

米国工場では2022年からEQE SUVとEQS SUVを生産

メルセデスベンツ EQA のプロトタイプ
メルセデスベンツ EQA のプロトタイプ全 14 枚

メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は12月14日、現在開発を進めている「メルセデスEQ」ブランドの新世代EVを6車種、2022年までに順次発売すると発表した。

写真:「メルセデスEQ」ブランドの新世代EVのプロトタイプ

メルセデスEQは、メルセデスベンツが立ち上げた電動車に特化したサブブランドだ。同ブランドの最初の市販車として登場したEVが、SUVの『EQC』となる。同ブランドの市販モデル第2弾は、ミニバンの『Vクラス』ベースの『EQV』だ。

メルセデスEQはこれに続く形で、2022年までに、新世代EVとして、『EQS』、『EQE』、『EQE SUV』、『EQA』、『EQB』、『EQS SUV』の合計6車種を順次発売する計画だ。

新型SクラスのEVに相当するEQSは航続700km

EQSは、EQブランドの市販第3弾となる。EQSはコンセプトカーの『ヴィジョンEQS』の市販バージョンとなる大型EVサルーンで、新型『Sクラス』のEVバージョンに位置付けられる。

EQSは、ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブセグメントのEVに、メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャーを採用した最初のモデルだ。EQSの欧州発売は、2021年を予定している。

EQSによって、ラグジュアリーセグメントの顧客は、スペースとデザインに関して、フル電動アーキテクチャーのすべての利点を充分に活用できるという。例えば、1回の充電での航続は最大700km(WLTP計測)となり、EQSはこの点でも、Sクラスセグメントのサルーンのニーズを満たしている。

EQSには、「MBUX(メルセデスベンツユーザーエクスペリエンス)」に代表されるコントロールと表示システムをはじめ、先進運転支援システム(ADAS)など、メルセデスベンツの最新技術が導入される予定だ。

EQSは2021年前半から生産を開始する予定

EQSは現在、ドイツ・インメンディンゲンのテスト&テクノロジーセンターを拠点に、最終テストに取り組んでいる。さらに、スカンジナビア地域での厳しい冬のテスト、イタリア・ナルドのサーキットでの高速テスト、南アフリカの暑さの下で車両全体のテストが進められている。中国と米国でも走行テストを実施している。

EQSの開発テストでは、電動パワートレインとバッテリーに特別な注意が払われている。最も厳しいメルセデスベンツの基準に従って、テストと認証を行う。開発テストの延べ走行距離は、すでに200万kmを超えている。

EQSは、2020年9月に開業したドイツ・ジンデルフィンゲンの新しい「ファクトリー56」において、新型Sクラスに続いて、2021年前半から生産を開始する予定だ。ファクトリー56は近代的な生産施設で、革新的な技術とプロセスを導入するのが特長になる。メルセデスベンツによると、ファクトリー56はCO2ニュートラルで、高い生産品質を実現するために、必要なすべてのテクノロジーを備えているという。

EクラスのEVに相当するEQEの生産は2021年後半から

EQSに続くのが、EQEとEQE SUVだ。モデル名に「E」が冠されているように、EQEは『Eクラス』に相当するEV、EQE SUVは、『GLE』に相当するEVになる。メルセデスベンツは、新しい電動アーキテクチャーに基づく新世代EVのラインナップを、拡大していく。

メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャーは、モジュラー設計となっており、モデルシリーズ全体で使用できる。ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブカーセグメントはもちろん、ホイールベースやトレッド、システムコンポーネント、バッテリー容量を変えることにより、小型サルーンから大型SUVまで、メルセデスベンツの幅広いクラスにEVを展開することが可能になるという

EQEの生産は2021年後半から、ドイツ・ブレーメン工場で開始される予定だ。その後、北京汽車との合弁会社、BBACでも生産を開始する。

2021年にはコンパクト電動SUVの『EQA』と『EQB』がスタンバイ

さらに、コンパクトクラスでは、『GLA』のEVバージョンの『EQA』の生産が、2020年内に開始される。EQAは、メルセデスEQのコンパクトカークラス初のEVとして、2021年1月にデジタルワールドプレミアされる予定だ。生産は、メルセデスベンツのラシュタット工場で行われる。

2021年には、『EQB』の発表も控えている。EQBの生産は2021年、メルセデスベンツのグローバル生産ネットワークの2つの場所で開始される。世界市場向けは、ハンガリーのケチケメート工場、中国市場向けは北京汽車との合弁会社、BBACで行う。EQBは、ハンガリーで生産される初のフルEVとなり、ケチケメート工場製の『CLA』と『CLAシューティングブレーク』のプラグインハイブリッド車(PHV)を補完するという。

米国工場では2022年からEQE SUVとEQS SUVを生産

米国アラバマ州タスカルーサ工場では2022年から、EQE SUVとEQS SUVの生産を計画している。EQS SUVは、メルセデスベンツの最上位SUV『GLS』のEV版に位置付けられる。将来的には、内燃エンジンとプラグインハイブリッド(PHV)パワートレインを搭載したSUVと同じラインで生産される予定だ。2022年には、世界3大陸の7か所で、合計8車種のメルセデスEQブランドのEVが生産される。

メルセデスEQの新世代EV向けのバッテリーも、生産開始に向けた準備が進んでいる。ドイツのウンターテュルクハイム工場では、EQSとEQE用バッテリーシステムの生産開始が間近に迫っている。ドイツ・カーメンツとポーランド・ヤヴォルの両工場では、EQAとEQB向けバッテリーシステムを生産する。米国アラバマ州タスカルーサのバッテリー工場では2022年から、EQE SUV とEQS SUV用のバッテリーを生産する予定、としている。

《森脇稔》

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