【F1】アルファタウリ・ホンダで2021年を戦う角田裕毅…「日本のみなさんの夢も背負って戦います」

来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。
来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。全 7 枚

「アルファタウリ・ホンダ」から来季2021年にF1デビューすることが決まった角田裕毅。7年ぶりの日本人F1レースドライバーとして大きな期待がかけられるが、20歳の気鋭はそれも背負って、世界最高峰の舞台で戦う決意をかためている。

角田裕毅(つのだ ゆうき)は2000年5月11日生まれの現在20歳。2018年にSUPER GTのサポートレースであるFIA-F4日本シリーズでチャンピオンとなり、翌19年から欧州を主戦場とした。19年FIA-F3選手権ではシリーズ9位。今季20年はF1直下のFIA-F2選手権に参戦し、シリーズ3位という好成績をおさめた。

今季のF2では成績もさることながら、レースウイーク最初のフリー走行でいきなり速い、というケースが多く、内容面でも評価を大きく高めたといえよう。角田はレッドブル、そしてホンダの育成プログラム選手でもあり、今季が進むにつれてアルファタウリ・ホンダの来季レースドライバー有力候補に浮上(アルファタウリはレッドブル系列のF1チーム)。そして12月16日、ついに“それ”が正式発表されるに至った。

角田は同日、ホンダを通じて以下のようにコメントしている。

来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。

「レースの世界で戦う多くのドライバーと同じように、僕にとってもF1ドライバーになることは小さな頃からの夢でした。ですので、来年からF1の舞台でレースができることを本当に嬉しく思っています」

「僕にこのような機会を与えてくれたアルファタウリ、レッドブル、ヘルムート・マルコ博士(レッドブルのドライバー育成等における首脳)、それに僕のキャリアを長年にわたりサポートし、欧州で戦うチャンスをくれたホンダにはとても感謝しています」

来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。

「また、今年F2を一緒に戦い、僕に多くのことを教えてくれたカーリン(Carlin=今季所属のF2チーム)をはじめ、これまでのキャリアで所属してきたすべてのチーム・関係者のみなさんにも、この場を借りて感謝の言葉をおくります」

「僕が来年F1でレースをすることは、日本で応援してくれるファンのみなさんの夢を背負って戦うことでもあると思っています。みなさんと一緒にさらなる夢を叶えられるよう、これからも全力で戦っていきます」

来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。

日本人ドライバーがF1の実戦(予選~決勝)を戦うのは、2014年の小林可夢偉以来7年ぶりになる。1987年に中嶋悟が日本人初のフルタイムF1ドライバーとなって以降、これだけの長期に渡って日本人選手がF1の実戦から姿を消すことはなかった。それだけに、20歳という若さでF1にデビューする角田の双肩にかかる期待は大きい(来季開幕がコロナ禍で遅くなると、角田のF1デビュー年齢は21歳になる)。

ホンダが来季限りでF1参戦を終了するという現実も、“日本代表”として角田にかかる期待を増す。ただ、上記コメントにもあるように、彼は自身の夢を実現するだけでなく「日本で応援してくれるファンのみなさんの夢を背負って戦うことでもあると思っています」との決意を既にかためている。これは角田個人を応援するファンの夢はもちろん、日本代表としての部分であったり、彼が生まれる前からの日本の“夢”についても彼が理解している証の言葉と考えていいだろう。

来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。来季F1をアルファタウリ・ホンダで戦う角田裕毅(写真は20年12月15日のF1アブダビ若手テスト)。

F1世界選手権における日本人ドライバーの決勝最高位は3位(鈴木亜久里、佐藤琢磨、小林可夢偉が記録)。日本の悲願ともいえる優勝、そしてチャンピオンの夢を追って、2000年生まれの新鋭の挑戦が始まる。今季F2の戦いぶりからも、彼にはプレッシャーを力にかえる強さが充分にありそうだ。世界最高峰での角田裕毅の走りに注目したい。

《遠藤俊幸》

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