新連載[カーオーディオの“こだわりポイント”]スピーカー編…取り付け性

車種専用モデルの一例(フォーカル・PLUG&PLAY elite for BMW/MINI)。
車種専用モデルの一例(フォーカル・PLUG&PLAY elite for BMW/MINI)。全 3 枚

趣味の世界は何であれ、“こだわる”ことで楽しさが深まっていく。もちろんカーオーディオにおいてもそれは同じだ。当特集ではその“こだわりポイント”の1つ1つを掘り下げ、どのように探究を深めていくと一層面白くなるのかを、詳細に考察していく。

【画像全3枚】

“取り付け性”にこだわって、スムーズなスピーカー交換を実行!

最初に、スピーカーチョイスにおける“こだわりポイント”を検証していく。スピーカーは音の出口であり、これに何を使うかによって最終的なサウンドの方向性が変わってくる。それだけにこだわるべきポイントも多々ある。

で、今回は“取り付け性”にこだわるべきであることについて解説していく。音にこだわるのと同じくらいに、取り回しが良いかどうかも重要だ。特に、取り付けコストを抑えたいと考えるとき、または取り付け後のインテリアの見た目を変えたくないという場合には、“取り付け性”が高いものを選びたい。

さて、“取り付け性”が高いモデルはどのようにして見つければ良いのかというと…。まずは「インテリアの見た目を変えたくない」というところを重視する場合について考えていく。

結論から入ろう。そのようなケースでは、『車種専用モデル』に注目すると“取り付け性”に優れたモデルが見つかりやすくなる。というのも、“車種専用”をうたっている機種は基本的に、純正スピーカーとの入れ換えがしやすくなっている。つまりドアスピーカー(ミッドウーファー)はドアの内張りパネル内に問題なく収まるし、ツイーターも純正位置に装着できる。結果、スピーカー交換をし終わった後でも、インテリアの見た目は何1つ変わらない。

なおそのような取り付けができると、車体のリセール時にも有利に働く。パネル類に一切のダメージを与えないわけなので、無用な値下がりを抑制できる。

また『車種専用モデル』は、取り付け工賃を低く抑えやすいこともメリットだ。加工が必要となる要素がほぼなく、さらには取り付けに必要な部材までもがセットされていることも多いからだ。

“取り付け性”に優れたスピーカーの一例(ダイヤトーン・DS-G300)。

ミッドウーファーの“取り付け性”にこだわるなら、“取り付け奥行き寸法”をチェック!

なお『車種専用モデル』をターゲットとすると、選択肢が限定的となることがデメリットとなる。各社から専用モデルがリリースされている車種もあるが、それは一部に限られる。結果、欲しい製品が見つからなかったとき、もしくはそもそも愛車に対応するモデルがなかった場合には、汎用モデルの中から“取り付け性”の高いモデルを探していこう。

そのときにはまず、ミッドウーファーの“取り付け奥行き寸法”に着目したい。これは取り付け面のフレームの下側から本体のもっとも奥側までの長さを示すスペックだ。それが長過ぎると窓ガラスを降ろしたときにガラスがスピーカーにあたってしまう。

なお、ミッドウーファーを取り付けるときの土台となるインナーバッフルというパーツを厚く作ると、スピーカーをドアの鉄板から持ち上げられるので窓ガラスとの干渉を回避できるが、しかし立ち上げ量が多すぎると今度は、スピーカーの取り付け面側が内張りパネルと干渉してしまう。

ちなみに、インナーバッフルを特に厚く作らなくても内張りパネル内に問題なく収まる“取り付け奥行き寸法”の目安は、大体60mm程度だろうか。これ以下であれば、多くの車種でスムーズな取り付けを行えるはずだ。対して70mmを超えてくると、取り付けに手間が掛かる可能性が高まる。

なのでできることなら、スピーカー交換をしようと思ったときにはあらかじめ愛車のドアの内張りパネルを一旦外し、窓ガラスを降ろした状態でそのガラス面から内張りパネル面までの距離を測っておくと安心だ。ただし純正スピーカーは脱着式ではない場合が多いので1度外してしまうと元に戻せなくなることが多い。ゆえにその他の場所で計測することとなりコツがいる。なので自分で測定するのが難しそうな場合は、カーオーディオ・プロショップに相談しよう。

“取り付け性”に優れたスピーカーの一例(モレル・ヴィルタスナノカーボン 602)。

ツイーターの“取り付け性”にこだわろうとするなら、マウントに注目!

続いては、ツイーターの“取り付け性”について解説していく。ツイーターもやはり、小型であるほど“取り付け性”は上がっていくが、純正位置に簡単に収まるかどうかは本体の口径だけでは判断し難い。一部の機種には純正位置に収めるためのステーが同梱されているが、そうでないモデルでは、スペースには収まってもステーをワンオフせざるを得なくなることも少なくない。そうだとするとその分のコストが掛かってくる。

なお、コストが掛かりにくいおすすめのセッティング法がある。それは「ダッシュボードの上にポンと置く」というものだ。これなら、パネル類をカットしたりステーを用意したりする必要もなく、スムーズにツイーターを設置できる。

ただし、条件が1つある。それは「マウントが付属されていること」だ。マウントには種類違いがいくつかあるが、ダッシュボード上に置くためのものが同梱されていたらそれを使えば簡単に取り付けられる。

とはいえインテリアの見た目は少々変わる。でも、内装にダメージを与えるわけではなく、しかも実は音的にも案外有利だ。純正位置がダッシュボードの左右の奥でツイーターを上向きにして埋め込む場合と比べてアドバンテージを発揮するのだ。

なぜなら上向きにしてダッシュボード内に埋め込むと、ツイーターから放たれた音はフロントウインドウにぶつかってからリスナーの耳に届く。しかしダッシュボードの上にポンと置けば、ツイーターから放たれた音が直接耳に入ってきやすくなる。状況としてはこちらの方が明らかにシンプルだ。結果、サウンド制御もしやすくなり、ステレオイメージの再現性も高くなりやすい。

なお、ツイーターマウントには角度調整の自由度が高いものもある。そうであるとより音的な利点が高まる。“取り付け性”にこだわろうとするならば、ツイーターのマウントの有り無し、そしてマウントのタイプにも注意を払おう。

今回はここまでとさせていただく。次回もスピーカーチョイスにおいての“こだわりポイント”を解説していく。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

追求するほど楽しさ倍増! カーオーディオの“こだわりポイント”を大解説 Part1 スピーカー編 その1“取り付け性”にこだわる!

《太田祥三》

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