欧州トヨタ、燃料電池バス事業での戦略的提携を強化…都市バスの電動化に対応

トヨタの燃料電池システムを搭載した、カエタノ・バス社のH2.シティゴールド
トヨタの燃料電池システムを搭載した、カエタノ・バス社のH2.シティゴールド全 5 枚

トヨタ自動車(Toyota)の欧州部門のトヨタモーターヨーロッパは12月17日、燃料電池バス事業において、ポルトガルのバスメーカーのカエタノ・バス社との戦略的提携を強化した、と発表した。

カエタノ・バス社は、カエタノ社の商用車の開発・製造子会社として、1946年から生産を開始した。最近ではEVバスを開発し、欧州各国で販売している。また、カエタノ社とトヨタは1968年、商用車の欧州への供給拠点として「トヨタ・カエタノ・ポルトガル」を設立した。長年にわたり構築した信頼関係に加えて、バス開発と製造の実績を踏まえて、燃料電池バスの分野に提携を拡大してきた。

カエタノ・バス社は2019年、トヨタの燃料電池システム搭載のFCバス『H2.シティゴールド』を発表した。燃料電池スタックは、バスの屋根の上に搭載され、水素は合計容量37.5 kgの5つの水素タンクから供給する。航続は最大400km。水素の充填は9分以内に行える。

トヨタモーターヨーロッパは今回、燃料電池バス事業において、カエタノ・バス社との戦略的提携を強化した。この提携強化により、水素社会への道のりで、トヨタのゼロエミッションモビリティソリューションのさらなる拡大が推進されるという。

具体的には、トヨタ・カエタノ・ポルトガルが、カエタノ・バス社に出資し、株主になった。欧州では商用車、とくに都市バスの電動化が急速に進むと予想されている。トヨタモーターヨーロッパは、カエタノ・バス社の長年のバス事業と、ゼロエミッションバスの開発と販売における強力な取り組みを活用することにより、ゼロエミッションモビリティをさらに拡大することを目指す。

今回の提携強化をきっかけに、トヨタモーターヨーロッパはトヨタ燃料電池バスの開発、生産、販売を開始し、ゼロエミッションモビリティソリューションを拡大して水素社会のさらなる成長を促進する、としている。

《森脇稔》

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