JR東日本スタートアップなどは、沿線に点在する空き家をホテル客室に改修し、沿線全体をホテルに見立てる沿線活性化事業「沿線まるごとホテル」を本格展開。2021年2月17日~3月31日、JR青梅線の東京・多摩エリアで実証実験を始める。
沿線まるごとホテルは、無人駅の駅舎などのJR東日本保有インフラを、ホテルのフロントやロビーとして活用し、沿線集落の古民家(空き家)をホテル客室に改修、地域住民とともに接客・運営するプロジェクト。沿線まるごとホテルの世界観を構築し、新たな滞在型観光、マイクロツーリズムの創出を図る。
同プロジェクトは、JR東日本スタートアップ、さとゆめ(地方創生に特化した事業プロデュース会社)、JR東日本八王子支社が、過疎高齢化の課題に直面する地方の鉄道沿線の活性化にむけた協業のひとつ。
今回のJR青梅線 沿線まるごとホテル 実証実験は、1つの鉄道(青梅線)、2つの駅(白丸駅、奥多摩駅)、3つの集落(奥多摩町白丸集落・境集落、小菅村中組集落)を楽しむ体験・宿泊プラン「無人駅からはじまる、源流への旅」を販売。
同プランは、JR青梅線 白丸駅(東京都奥多摩町)でチェックインし、NIPPONIA 小菅 源流の村(山梨県小菅村)で宿泊。JR青梅線 奥多摩駅(東京都奥多摩町)でチェックアウトするという流れ。プラン料金は1泊2食&体験つきひとり2万7000円。特設サイトで宿泊予約を受付中。
具体的には、電車が到着する時間にあわせて、ホテルスタッフが白丸駅ホームまで客を迎え行き、無人駅の駅舎でウェルカムティー。チェックイン後は、送迎車で宿泊地に移動。道中、白丸集落や境集落、湧き水、ワサビ田などをホッピングしながら、沿線まるごとホテルならではのマイクロツーリズムを楽しむ。
また、青梅線沿線の食が体感できるコース料理を用意。多摩川の清流で育ったワサビや川魚のほか、東京都畜産試験場が品種改良したブランド豚 TOKYO X や、江戸時代から続く東京しゃも などが楽しめる。
さらに宿泊は、山梨県小菅村の築150年の邸宅を改装した古民家ホテル「NIPPONIA 小菅 源流の村」で。青梅線沿線と多摩川でつながる源流の村・小菅村の自然と素朴な風景や、暮らしをゆっくり体感できるという。