GMが「空飛ぶクルマ」のコンセプトCGを発表、電動化の一環…CES 2021

GMはeVTOLのコンセプト動画を公開。ポートにおいてEVから乗り換えて登場するイメージだ
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GMは1月12日に開催したCES 2021 の基調講演で、電動垂直離着陸(eVTOL)機のコンセプトモデルをCG動画を使って発表した。同社は講演の中で、電気自動車(EV)への移行をメインテーマとして捉えており、この開発構想もその一環として発表されたものとみられる。

発表されたeVTOLは回転翼を4つ備えているものの、回転翼の位置を進行方向に向けて段違いにするユニークなスタイルを採用する。CGを見る限り定員は2名とみられ、ポイントは電動化と自動運転技術によってこれらが自動化されていること。ビル屋上に設置したポートにEVで到着し、このeVTOLに乗り換えて目的地へと向かうイメージだ。利用者は目的地を設定するだけで街の上空をゆっくりと進んで別のビル屋上ポートへと向かう。

あくまでCGで制作したコンセプト動画であるため、これが実際にどこまで開発できているかは不明。ただ、CES 2021でGMは自動車の電動化を全面に押し出しており、このCGもその流れの中で公開されている。eVTOLは空を飛ぶこと自体は飛行機と同じだが、乗り方が自動車のように手軽さをウリとしているため、カテゴリーとしては「空飛ぶクルマ」として扱われることが多い。

その開発は世界中で進んでおり、これまでにヘリコプター大手のベルをはじめ、韓国の現代自動車、中国の吉利汽車などが開発を発表。世界ではベンチャーを含むと約300社近い企業が開発を進めていると言われ、CES 2021では他にもFCA(Fiat Chrysler Automobiles)がeVTOLの開発で米ベンチャーとの協業を発表している。日本ではトヨタ自動車がデンソーと組んで開発に取り組み、昨年8月にはベンチャー企業のスカイドライブが有人飛行試験に成功している。

公開されたeVTOLには「キャデラック」ブランドのようだ公開されたeVTOLには「キャデラック」ブランドのようだ

eVTOLにとって電動化は軽量化につながり飛行距離も延ばしやすい。それでも、飛行中に不要となる走行系メカニズムがデッドウェイトとなる課題が解決できておらず、地上を走るクルマがそのまま空を飛ぶスタイルは現状、技術的にも難しい。

GMが発表したeVTOLも地上を走ることはなく、ポートでEVから乗り換えて飛行するというスタイルを採用した。その意味では、CGとはいえ、現実を踏まえた構想なのかもしれない。自動車メーカーを巻き込んだ「空飛ぶクルマ」の開発競争がいよいよ本格化しそうな雰囲気になってきた。

定員が2名とみられる定員が2名とみられる

《会田肇》

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