【スバル レヴォーグ 新型試乗】やればできるじゃないか、スバル!…岩貞るみこ

スバル レヴォーグ GT-H
スバル レヴォーグ GT-H全 8 枚

スバルらしからぬ挑発的な色気

ボンネットフードに大きく開いた穴。ここから空気を取り入れてエンジンを冷やすのだが、この穴を、しかも存在感いっぱいに残し続けるところがいかにもスバルである。一方、きりりとしたヘッドライトに、複雑な面で構成された立体的なフロントバンパーあたりは、スバルらしからぬ挑発的な色気を放っていると思う。

【画像全8枚】

日本市場を考えた横幅1795mmのボディ。ただ、運転席に座ると車内はやたら広く感じる。ダッシュボードからドアにかけてのコーナーあたりを無駄にラウンドさせず、直角に近いデザインでうまく作りこんでいることが成功していると思う。

エンジン音は、水平対向エンジンならではの女ゴコロをくすぐる低いドロドロ音。1.8リットル+ターボのエンジンは、低速から中速にかけて一気にきれいに加速する。1.8リットルとは思えない軽さ、いや、速さである。飛ぶように軽い加速と表現したいクルマはこれまでにいくつも体験したけれど、レヴォーグの場合は、軽さより速さ。重心の安定感は感じつつ、すっと速いのである。

ハンドリング以上に惚れたブレーキの挙動

スバル レヴォーグ GT-Hスバル レヴォーグ GT-H
ハンドル操作のしやすさや、シートのさりげないホールド感、さらに、コーナーを駆け抜けるときの、自分の意志よりも先にクルマが曲がっていこうとする大胆なパフォーマンスはわくわくする。同時に、スバルの技術者の、走ることが好きというメッセージがばしばし伝わってくる。不器用ですから、こうしか作れません……という声が聞こえそうだけど、いえ、それでいいんですって、スバルの場合。

ハンドリングに胸がときめくけれど、それ以上に惚れるのは、ブレーキを踏んだときの挙動である。きゅっと短く踏んでも、むやみに車体が前後にゆれない。ボディ全体が反応しすぎず、落ち着いて受け止めてくれるのだ。もちろん、減速はする。しっかりとしてくれる。そしてそのままブレーキペダルを踏み続けると、止まりきるまで安定したまま速度がゼロになるのである。

いい。このブレーキは、これだけでも欲しい。

やればできるじゃないか、スバル!

スバル レヴォーグ GT-Hスバル レヴォーグ GT-H
これまでスバルは、インテリアの雑さが女性受けを拒んできた部分がある。しかし、今回採用した大型ディスプレイにより、使いやすさの向上と田舎くささをうまく回避。ついでにこれまで、さまざまな機能の表示や使い勝手がドライバー(私)の感覚に合わず、一度など「配線がまちがっている」と正式にクレームを入れた経験もあるのだが、レヴォーグは間違わずにきちんと使うことができた。いや、きちんとどころかすごくわかりやすかった。

やればできるじゃないか、スバル!

骨太な男臭さは相変わらず醸し出しているけれど、とても使いやすくて乗りやすい。あとは、もうちょっとだけ燃費がよくなってくれたらなと、リクエストしておこう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、ノンフィクション作家として子どもたちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

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