アバルト 595、4仕様のキャラをそれぞれ鮮明に…2021年型を欧州発表

7インチのタッチスクリーン付き「Uconnect」が全車標準

新色のラリーブルーが設定された595コンペティツィオーネ

シリーズ最強の595エッセエッセ

アバルト 595 の2021年モデル
アバルト 595 の2021年モデル全 28 枚

ステランティス傘下のアバルトは1月22日、アバルト『595』(Abarth 595)シリーズの2021年モデルを欧州で発表した。

アバルト595はフィアット『500』の高性能モデル、アバルト『500』をベースに、さらなるパフォーマンスを追求したモデルだ。ハッチバックと「C」(カブリオ)の2ボディが設定される。

2021年モデルには、標準モデル、「595トゥーリズモ」、「595コンペティツィオーネ」、「595エッセエッセ」の4グレードをラインナップする。4グレードのキャラクターを、より鮮明にしているのが特長だ。

7インチのタッチスクリーン付き「Uconnect」が全車標準

標準モデルのアバルト595には、1.4リットル直列4気筒ガソリンターボエンジン(最大出力145hp)を搭載する。「スポーツモード」を選択すると、ピークトルクの伝達、パワーステアリングのキャリブレーション、アクセルペダルに対するエンジンのレスポンスが変化する。高性能ブレーキシステムが装備されており、284mm径のフロントベンチレーションディスクと、240mm径のリアディスクが付く。
アバルト 595 トゥーリズモ の2021年モデルアバルト 595 トゥーリズモ の2021年モデル
2021年モデルには7インチのタッチスクリーンを備えた「Uconnect」システムを全車に標準装備した。アバルト専用の新しい起動画面とシャットダウン画面も導入された。Apple「CarPlay」とグーグル「AndroidAuto」はオプションだ。

595トゥーリズモは、1.4リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンが、最大出力165hpを獲得する。0~100km/h加速は7.3秒の性能を備える。コニ製のショックアブソーバーや17インチの専用アルミホイールを装着した。2021年モデルには、新しい仕上げの専用レザーシートを採用した。ヘルメットブラウンを含むさまざまな色から選択できる。

新色のラリーブルーが設定された595コンペティツィオーネ

595コンペティツィオーネは、1.4リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンの最大出力を、180hpに引き上げた。0~100km/h加速は6.7秒で駆け抜ける。メカニカルセルフロックディファレンシャルの「アバルトDAM」を装備。これは、レーシングカー直系の『695ビポスト』のノウハウを応用したもので、サーキットなどで高いトラクション性能を発揮する。
アバルト 595 コンペティツィオーネ の2021年モデルアバルト 595 コンペティツィオーネ の2021年モデル
595コンペティツィオーネには、「アバルトコルサbyサベルト」シートを装備する。ブレンボ製ブレーキは、4ピストンのアルミモノブロックブレーキキャリパーを備える。コニ製のショックアブソーバーも装着した。

2021年モデルには、ラリーブルーのボディカラーを設定する。これは1970年代のフィアット『131アバルトラリー』に触発されたマットカラーだ。新デザインの17インチアルミホイールは、1990年代のランチア『デルタインテグラーレ』へのオマージュ。ボディキットは、ラリーブルーまたはスコーピオンブラックと組み合わせられる。インテリアは、新デザインの「スコーピオンモード」セレクターに加えて、アルカンターラのダッシュボード、新しいレザーシート、カーボンファイバー製シフトレバーなどを装備している。

シリーズ最強の595エッセエッセ

595エッセエッセの「エッセエッセ」とは、「スーパースポーツ」を意味する。かつてのフィアット車に用意された伝統の称号だ。「エッセエッセキット」は1958年、当時のアバルト社がフィアット車の性能を手軽に引き上げられるように開発したのがルーツ。エッセエッセキットを装着したフィアット車は、さまざまなモータースポーツで活躍した。
アバルト 595 エッセエッセ の2021年モデルアバルト 595 エッセエッセ の2021年モデル
エッセエッセキットが復活したのは2008年夏。フィアットが『グランデプント』のアバルト用にエッセエッセキットを設定したのだ。このキットは発売後、数か月で600キット以上を販売する人気となった。アバルト500にも2008年秋、エッセエッセが設定された。

アバルト595エッセエッセでは、高性能なブレンボ製の大容量ブレーキをフロントに装着する。放熱性とブレーキ時の応答性を高めるデザインとした。ボディはレーシングホワイト仕上げとなっており、アバルトのサイドストライプ、ドアミラーカバー、17インチの専用ホイールが採用される。リアサスペンションには、コニ製の「FSD」が組み込まれる。

室内には、サーキットで走行データを記録する「アバルト・テレメトリー」を装備した。サベルト製のシートは、背面がカーボンファイバー製だ。カーボンペダルも装備されている。

エンジンには、BMC社製のエアフィルターを標準装備した。エンジンの燃焼品質や出力、性能を引き上げながら、より優れた吸気効率を実現するという。1.4リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力180hpを発生する。痛快なサウンドを発する「アクラポビッチ」エキゾーストシステムには、新開発のチタン製テールパイプが組み込まれている。
アバルト 595 エッセエッセ の2021年モデルアバルト 595 エッセエッセ の2021年モデル

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  3. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る