五輪最高位スポンサーの豊田社長も一転、橋本新会長を「心より歓迎」[新聞ウォッチ]

東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の橋本聖子・新会長
東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の橋本聖子・新会長全 2 枚

森喜朗前会長の女性を蔑視した不適切な発言による混迷状態から2週間、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の新会長に橋本聖子氏の就任が決まった。国民の関心の度合いはともかく、きょうの日経を含めた各紙が1面トップ記事で報じている。

橋本新会長には、世論調査で8割が「中止」を支持する声も上がっているなど大会実現に向けた課題が山積する中、透明性の高い運営の実現で、傷ついた信頼の回復が責務となるとも伝えている。

こうした中、森前会長の不適切発言に対しては「トヨタの価値観とは異なっており、誠に遺憾だ」などと批判的だった最高位スポンサー企業のトヨタ自動車も一転、「アスリートと国民のための東京大会が実現し、日本から世界中の人々に笑顔を届けることができるよう、トヨタも今の自分たちにできることに全力で取り組む」などと、橋本新会長の就任を歓迎するコメントを発表した。

きょうの東京などが「トヨタ社長『心から歓迎』」などと、豊田章男社長が報道陣の取材に応じたことも報じている。それによると、橋本氏の就任を「心より歓迎したい」と期待感を示した一方で、組織委の会長人事を巡る混乱に関し「人生が懸かっているアスリートと国民が(五輪の)一番の主権者だが、不在と感じる」と指摘。「(国民からの)厳しい意見がスポンサーの我々のところに届いている」として、五輪開催の是非や観客の有無などの議論には、両者への配慮が必要と主張したという。

開幕まで残り5か月あまり、トップの首を挿げ替えて信頼を取り戻すことも重要だが、「人類が新型コロナウィルスに打ち勝った証」という安全・安心が開催の前提条件であることは、改めて指摘するまでもないだろう。

2021年2月19日付

●新会長に橋本氏、五輪組織委、「大会前に進める」(読売・1面)

●ホンダ新ヴェゼル公開、4月発売、安全運転支援充実(読売・12面)

●自転車違反の摘発最多、昨年2万5465件、コロナで利用増影響か(読売・29面)

●日産2工場も2日間停止、22日から、地震で部品供給停滞(朝日・9面)

●五輪スポンサー企業歓迎、組織委会長に橋本氏(産経・11面)

●日鉄、高炉を追加休止,鹿嶋の1基生産能力2割減に(日経・1面)

●トヨタ紡織株、一部売却、トヨタが売却「プライム」上場視野(日経・19面)

《福田俊之》

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