3月末限りで廃止の秋田臨海鉄道、国鉄型機関車の1両が仙台へ…ラッセル式改造のDE10-1250

仙台臨海鉄道へ譲渡されたDE10-1250。国鉄・JR時代から塗色は変わらず、「日本国有鉄道」の文字が刻まれた車両銘板も残されているという。
仙台臨海鉄道へ譲渡されたDE10-1250。国鉄・JR時代から塗色は変わらず、「日本国有鉄道」の文字が刻まれた車両銘板も残されているという。全 1 枚

秋田県の秋田臨海鉄道は3月1日、ディーゼル機関車1両を宮城県の仙台臨海鉄道へ譲渡したと発表した。

秋田臨海鉄道は、JR貨物の奥羽本線貨物支線上にある秋田港駅から向浜駅とを結ぶ通称「南線」、秋田北港駅とを結ぶ通称「北線」からなる計7.9kmの路線を持っているが、2020年10月には2021年3月末での鉄道事業廃止を表明。在籍するディーゼル機関車5両の去就が注目されていた。

今回譲渡された機関車は、2012年5月まで根室本線帯広貨物駅(北海道帯広市)から分岐する日本甜菜製糖芽室製糖所への専用線貨物輸送を受託していた十勝鉄道から、同年11月に譲り受けたDE10-1250。

もともとは国鉄時代の1976年に製造された除雪用ラッセルヘッド付きのDE15形ディーゼル機関車1525号機(DE15 1525)で、JR移行後はJR東日本が承継し、青森に配置されていた。十勝鉄道への入線に際しては、JR北海道苗穂工場でラッセルヘッド連結装置撤去などの整備が進められた。

同車は2月22日限りで運用を終了し、2月28日に秋田港駅を出発。3月1日には鉄路で仙台臨海鉄道入りしている。

秋田臨海鉄道と仙台臨海鉄道との縁は深く、東日本大震災発生後の2011年11月には新潟臨海鉄道から2003年2月に譲り受けたDE65-1を貸し出したことがあり、2017年3月には正式に譲渡されている。

今回の譲渡に際し秋田臨海鉄道は「新天地におきましても、『元秋田臨海鉄道』の肩書を背負って、活躍してくれることを祈念しています」とコメントしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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