ポルシェのEVスポーツ、タイカン にアートカー…4月にオークション出品

最大出力571psのタイカン4Sがベース

1回の充電での航続は最大463km

「夜の花」をタイカン4Sのボディに描く

オークションの収益はスイスの芸術家を支援する協会に寄贈

ポルシェ・タイカン のアートカー
ポルシェ・タイカン のアートカー全 9 枚

ポルシェは3月1日、ブランド初の量産EVスポーツカーの『タイカン』(Porsche Taycan)のアートカーを発表した。4月に開催されるオークションに、チャリティ目的で出品される予定だ。

最大出力571psのタイカン4Sがベース

アートカーのベースとなったのは、「タイカン4S」グレードだ。タイカン4Sには、電気モーターをフロントアクスルとリアアクスルに1基ずつ搭載し、4輪を駆動する。電気モーター、トランスミッション、パルス制御インバーターは、コンパクトなドライブモジュールに一体設計された。

リアアクスルには2速トランスミッションを搭載した。1速は静止状態からの発進時に、鋭い加速を可能にする。ロングレシオの2速は、高い効率と同時に、高いエネルギー残量を追求する。2速は、高速走行時にも適用される。

タイカン4Sには、蓄電容量79.2kWhのシングルデッキの「パフォーマンスバッテリー」が標準装備される。オーバーブースト時の最大出力は530psを発生する。オプションで、「パフォーマンスバッテリープラス」を用意する。バッテリーの蓄電容量は、93.4kWhに引き上げられ、最大出力は571psとなる。どちらの仕様でも、タイカン4Sは0~100km/h加速を4.0秒で駆け抜け、最高速は250km/hに到達する。

1回の充電での航続は最大463km

1回の充電での航続は、パフォーマンスバッテリーが最大407km、パフォーマンスバッテリープラスが最大463km(どちらもWLTP計測)。最大充電出力は、パフォーマンスバッテリーが225kW、パフォーマンスバッテリープラスが270kWだ。

ポルシェ4D シャシーコントロールは、全てのシャシーシステムをリアルタイムで分析し、同期させる。シャシーシステムには、「PASM」(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメントシステム)電子制御ダンパーコントロールを含む3チャンバーテクノロジーを採用したアダプティブエアサスペンションを標準装備している。

「夜の花」をタイカン4Sのボディに描く

ポルシェは、このタイカン4Sをベースにしたアートカーを発表した。米国人アーティスト、リチャード・フィリップス氏の作品だ。伝説的なスイスの風景画家のアドルフ・ディートリッヒの作品に触発されたという。

リチャード・フィリップス氏は、2010年の絵画作品『夜の女王』を、タイカン4Sのボディに描いた。この作品は、8平方mの立体的な絵画。夜の花がタイカン4Sのフロントフェンダーからドア、フロントフードへと描かれ、スピード感を醸し出した。リアには、青い空と蝶が描かれている。

また、アートカーには、ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーが特別なカスタマイズを行った。照明付きのドアシルパネルには、「Queenof the Night」のロゴを刻む。ドアを開けると、プロジェクターがリチャード・フィリップス氏のサインを路面に照らし出す演出を施している。

オークションの収益はスイスの芸術家を支援する協会に寄贈

ポルシェは、このタイカン4Sのアートカーを4月、RMサザビーズが開催するオンラインオークションに、チャリティ目的で出品する。オンラインオークションは2021年4月6日に開始され、4月13日に終了する予定だ。

なお、オークションの収益はすべて、「Suisse culture Sociale」協会に寄贈される。同協会はおよそ20年前に設立され、芸術の部門を問わず、スイス在住またはスイス国籍を持つアーティストの活動を支援している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
  4. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  5. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る