VW、新型EVを毎年1車種以上発表へ…『ID.5』や『ID.6 X』がスタンバイ

ID.3とID.4に続くEVを計画

電動SUVのID.4から派生する『ID.4 GTX』

SUVクーペEVの『ID. CROZZ』を市販化

世界主要EV市場でのシェア50%以上が目標

フォルクスワーゲン ID.4
フォルクスワーゲン ID.4全 27 枚

フォルクスワーゲン(Volkswagen)は3月5日、毎年1車種以上の新型EVを発表していくことを明らかにした。

【写真 全27枚】

まずは2021年前半、『ID.4 GTX』を発表する。その後、2021年後半には、スポーティな『ID.5』が続く。さらに、『ID.6 X』と『ID.CROZZ』もスタンバイ。中国市場向けには今秋、7名乗りの電動SUVを発売する。これにより、「ID.」シリーズのEVの生産台数100万台を、以前の計画よりも2年前倒しし、2023年内に達成することを目指す。

ID.3とID.4に続くEVを計画

フォルクスワーゲンが電動化攻勢の中心に据えているのが、ID.シリーズだ。最初の市販モデルとして、『ゴルフ』セグメントに属するコンパクトEVの『ID.3』を2020年に発売した。これに続いて、SUVセグメントには『ID. 4』を投入している。

ID.シリーズは、フォルクスワーゲングループが開発した電動車専用プラットフォーム、「MEB」(モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス)をベースとする。このMEBは、コンパクトカーからSUVや商用バンに至るまで、幅広いセグメントに使用することができる特長を持つ。ID.シリーズの車台では、モーターがギアボックスとともにリアアクスルに組み込まれ、バッテリーが他のコンポーネントと共に車両のフロア下に効率よく搭載される。

モーターからリアアクスルへのパワーの伝達は、1速ギアボックスを介して行われる。WLTP基準による航続は、330~550kmだ。出力125kWの急速充電システムを利用すると、30 分以内にバッテリー容量の80%を充電できる。

電動SUVのID.4から派生する『ID.4 GTX』

ID.4は、フォルクスワーゲンの新世代EVのID.シリーズの2番目のモデルだ。ID.4はフォルクスワーゲン初の本格的な電動SUVになる。世界最大の市場セグメントに成長しているコンパクトSUVセグメントに投入するために開発された。

ID.4は、スポーティかつオールラウンドな性能を追求した。リアアクスルに搭載されたモーターは、最大出力204psを引き出す。動力性能は、0~100km/h加速が8.5秒、最高速は160km/hでリミッターが作動する。

バッテリーは蓄電容量が77kWh。1回の充電で最大520 km(WLTP計測)の航続を可能にする。バッテリーは低重心化のために、キャビンのフロア下にレイアウトされた。後輪駆動による強力なグリップと210mmの最低地上高により、整備されたオフロードで優れた性能を発揮するという。アルミホイールは、最大で21インチが装着できる。

2021年前半に発表されるID.4 GTXは、このID.4の派生モデルで、電動4WDを採用。オフロードテイストを強調したモデルとなる可能性がある。

SUVクーペEVの『ID. CROZZ』を市販化

また、フォルクスワーゲンは2017年春、コンセプトカーのID. CROZZを発表した。ID. CROZZはSUVとクーペのデザインを併せ持ったクロスオーバーEVだった。

そのデザインは、SUVの堂々としたフォルムに、クーペのエレガントでスポーティな軽快感を融合したものだ。大きなボンネットと力強い形状のワイドフェンダーが特長になる。表情豊かなボンネットは、高さのあるフロントエンド全面に広がっている。

車内のあらゆる設定が、ドライバーに合わせて自動的に調整できる。この設定は、フォルクスワーゲンの「User-ID」によって可能になる。User-IDとは、フォルクスワーゲンのデジタルエコシステムに保存された個人プロファイルのことだ。スマートデバイスを介して有効となり、それ自体がデジタルキーの役割を果たす。このデジタルキーを持った人が近くにやってくると、ID.CROZZはそれを認識してドアのロックを解除するとともに、空調を含めたあらゆる設定を、その個人に合わせて調整する。このID.CROZZがコンセプトカーと同じモデル名で、市販化される見通しだ。

世界主要EV市場でのシェア50%以上が目標

フォルクスワーゲンは、これらの新型EVの投入により、電動化戦略をさらに加速させる計画だ。2030年までに、フォルクスワーゲンブランドは欧州EV市場におけるシェアを、従来目標の35%から70%以上へと引き上げる。また、米国と中国では、2030年までにEV市場でのシェア50%以上の獲得を目標に掲げている。

《森脇稔》

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