フェラーリ F1、低迷脱出を目指す2021年のマシン「SF21」を発表

フェラーリSF21(ドライバーはルクレール=左とサインツJr.=右)
フェラーリSF21(ドライバーはルクレール=左とサインツJr.=右)全 8 枚

F1を戦うフェラーリ(Scuderia Ferrari Mission Winnow)は3月10日、今季2021年型のマシン「SF21」を発表した。コンストラクターズランキング6位に沈んだ昨季からの挽回を狙う。

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今季のF1に参戦する10チームのうち、前日(3月9日)までの段階で8チームが新車発表を終えていた。残る2チームのうち、ハースは新車のカラーリングについては発表済み(ハースは3月12日=バーレーン合同テスト初日に新車公開予定)。そしてフェラーリはチーム体制発表を2月のうちに行ない、新車発表は3月10日、というかたちの2段階プレゼンテーションを採択していた。

迎えた3月10日、フェラーリは予定通りに2021年型マシン「SF21」のアンベールを行なった。

フェラーリのF1マシンの型式には歴代、統一性がなく、たとえば2019年はスクーデリア・フェラーリの90周年ということで「SF90」、昨年はF1世界選手権レース出走1000GPを迎える年だったから「SF1000」など、あちこち飛んでいるが、今年2021年は「SF21」とシンプルな(ものと考えられる)命名になっている。

マシンの色はもちろん赤。ただ、SF21の車体後部の赤はフェラーリ初のスポーツカーともいわれる往年の「125S」を彷彿とさせる赤(バーガンディ・レッド)と表現され、これは昨年のトスカーナGP=フェラーリの1000GP記念戦のときに採用した赤でもある、とのこと。そして車体前方に行くと、近年多く使用されてきたモダンな赤に。過去の歴史と未来の挑戦、そんな流れを意味するようだ。

2021年は本来なら大きなレギュレーション変更の適用初年度となるはずだった年。しかしコロナ禍によって大規模なマシン規定変更は2022年に先送りとなり、今季2021年は前年型マシンの“エボリューション”で戦う決まりへと変わっている。

昨年、フェラーリは久々の王座を狙うどころか、最近の定位置だったコンストラクターズランキング2位さえもはるか遠く…というドン底級の不振に喘いだ。結果は6位。1980年以来40年ぶりにコンストラクターズランキングのトップ5から外れるという辛酸を舐めており、再起を期すべき年にマシン一新とはいかない規則状況となったことはフェラーリにとって厳しい材料だろう。

当然ながらSF21には可能な範囲の開発が施されている。それによって前進することが期待される今季、フェラーリのレースドライバーを務めるのは在籍3年目のシャルル・ルクレール(23歳、F1通算2勝)とマクラーレンから移籍のカルロス・サインツJr.(26歳、F1最高位2位)だ。苦難の名門を実力派コンビが浮上させられるかどうか。

思えば昨季のフェラーリは、車体面もそうだが、パワーユニット(PU)性能の面で特に劣勢だった印象もある。カスタマーとしてフェラーリ製PUを使うアルファロメオやハースの苦戦ぶりもそれを象徴していたが、PUのパフォーマンス改善、これが本家を含むフェラーリ勢の今季挽回に向けて最大のキーになるかもしれない。

フェラーリは新車公開に先駆けて、同じ“イタリア発”の名門ファッションブランド「ジョルジオ アルマーニ」との提携を発表している。こうした頼もしい後押しも得て、2021年を復活の契機となる年にしたいところだ。やはり赤いマシンの動向からはどんなシーズンも目が離せない。

さて、ここ最近あったF1関連の主な発表についてお伝えすると、まず今季カレンダーにおいて「開催地未定」となっていた5月2日(決勝予定日)のレースがポルトガルGPに決まった。昨年同様、アルガルベ・インターナショナル・サーキット(ポルティマオ)での開催。ポルトガルGPは現段階では今季第3戦の位置付けとなる。

F1タイヤのワンメイクサプライヤーを務めているピレリとF1側との間では、2023年末までだった現行契約が2024年末まで延長された。これは、本来なら大幅なレギュレーション変更で2021年から始まるはずだった“18インチタイヤ時代”がコロナ禍の影響で2022年開始へと先送りされた状況を受け、契約が1年後ろへと“自然延長”された格好のもの(現在のF1は13インチタイヤ)。

2021年のF1は3月28日決勝のバーレーンGPにて開幕予定。12~14日には開幕地のバーレーン・インターナショナル・サーキットで、いよいよ今季開幕前唯一の合同テスト(公式プレシーズンテスト)が実施される。

《遠藤俊幸》

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