アウディ『Q4 e-tron』、プロトタイプの写真…最新「バーチャルコックピット」採用

実際の景色に情報を重ね合わせる拡張現実ヘッドアップディスプレイ

ヘッドアップディスプレイのナビ表示にドローン出現

アウディ史上最大のディスプレイは11.6インチ

アウディ Q4 e-tron のプロトタイプ
アウディ Q4 e-tron のプロトタイプ全 29 枚

アウディは3月9日、現在開発を進めている新型EVの『Q4 e-tron』(Audi Q4 e-tron)のプロトタイプの写真を公開した。市販モデルには、最新のデジタルコックピットや先進運転支援システム(ADAS)が搭載される予定だ。

アウディは2020年7月、『Q4 e-tron コンセプト』を発表した。同車の市販版がQ4 e-tron として、2021年内に発売される予定だ。Q4 e-tronは電動SUVとなる。

実際の景色に情報を重ね合わせる拡張現実ヘッドアップディスプレイ

Q4 e tronには、フラットなメニュー構造を備え、フルデジタル化された操作&ディスプレイコンセプトを導入する。これは、ドライバー用のデジタルインストルメントクラスターまたは「アウディバーチャルコックピット」、「MMIタッチディスプレイ」、自然言語による音声コントロール、オプションの拡張現実(AR)ヘッドアップディスプレイの4種類で構成されている。

Q4 e-tronにオプションの拡張現実ヘッドアップディスプレイにより 、アウディはディスプレイ技術において大きな一歩を踏み出すという。拡張現実ヘッドアップディスプレイでは、フロントガラスのステータスセクションとARセクションの2つ領域に、重要な情報を表示する。一部のアシストシステムやナビゲーションシステムの矢印、出発地や目的地の情報は、実際に目に見える景色の中に、ARセクションのコンテンツとして視覚的に重ね合わされ、動的に表示される。前方およそ10mの距離に、浮かんでいるように見える。

ドライバーの視点から見たARコンテンツの視野は、約70インチの対角線に対応する。その下には、ステータスセクションと呼ばれるフラットなウィンドウがあります。速度や交通標識、アシストシステムとナビゲーションシンボルが、ドライバーの約3m前方に浮かんでいるように見える。

ヘッドアップディスプレイのナビ表示にドローン出現

拡張現実ヘッドアップディスプレイは、ナビゲーション表示の際、道路上に「ドローン」と呼ばれるフローティング矢印がルート上の次のアクションポイントを指し示す。たとえば、交差点に近づくと、アニメーションの矢印がドライバーを正確に道路に誘導するために、ウインカーの操作を促す。その後、ルートを進むと、ドローンは前方に飛んで消え、次のアクションポイントの前に再び現れる。右左折などのポイントまでの距離は、下側のウィンドウにm単位で表示される。

ドライバーが「アダプティブクルーズアシスト」を作動させ、車線の中央を維持しようとする場合、拡張現実ヘッドアップディスプレイが視覚的なヒントでドライバーを支援する。ウインカーを作動させずに車線変更しようとすると、車線逸脱警報が実際の車線上に、赤いラインを重ねる。

アダプティブクルーズアシストやアダプティブクルーズコントロールが作動中、前方を走行する車両がディスプレイ上に色付きのストライプでマークされる。これにより、ドライバーは注意散漫になることなく、アダプティブクルーズアシストやアダプティブクルーズコントロールの状態が確認できる。アダプティブクルーズアシストが、ドライバーに注意を払っていることを確認するように促すと、赤いマークと警告記号が表示される。

アウディ史上最大のディスプレイは11.6インチ

標準のデジタルメータークラスターは10.25インチで、マルチファンクションステアリングホイールのスイッチによって操作する。スピードメーターの隣にあるパワーメーターは、バッテリーの出力と充電状態から、回復に至るまで、EVパワートレインに関するすべての重要な情報を表示する。オプションのアウディバーチャルコックピットでは、ナビゲーションマップとインフォテインメントコントロールを統合し、2つのビューを切り替えることができる。最上位仕様の「アウディバーチャルコックピットプラス」では、パワーメーターを中心に「クラシック」、「スポーツ」、「e-tron」のレイアウトが選択可能。多くのディスプレイが、「MMI」によって自由にカスタマイズできるという。

ハウリング付きの「MMIタッチディスプレイ」は10.1インチで、解像度は1540×720ピクセルとした。これは、標準でDAB受信機能を備えた「MMIラジオプラス」として用意され、インフォテインメントシステムや各種快適装備をコントロールするために使用される。また、手書きでのテキスト入力も可能だ。オプションの大型バージョンは、ディスプレイが11.6インチ、解像度は1764 ×824ピクセル。これは、アウディ史上最大のディスプレイで、2021年末に選択できるようになる予定だ。

自然言語の音声コントロールは、「ハイ、アウディ」などのキーワードで作動する。「最寄りの充電ステーションはどこ?」など、日常の言葉で多くのリクエストを理解する。「MMIナビゲーションアドバンスト」が搭載されている場合、多くの場合でオンライン比較を実行する、としている。

《森脇稔》

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