BMW「オペレーティングシステム8」、無線ソフト更新機能を強化…新型EV『iX』に初搭載

2021年内に250万台以上が無線ソフト更新に対応

部分自動運転を含めた先進運転支援の無線ソフト更新も可能に

クラウドベースの「BMWマップ」と連携

「BMWオペレーティングシステム8」を最初に搭載するBMW iX のインテリア
「BMWオペレーティングシステム8」を最初に搭載するBMW iX のインテリア全 9 枚

BMWグループ(BMW Group)は3月15日、「BMWオペレーティングシステム8」を発表した。新型EVの『iX』に最初に搭載される予定だ。

2021年内に250万台以上が無線ソフト更新に対応

2018年以来、「BMWオペレーティングシステム7」とリモートソフトウェアアップグレードにより、BMWのドライバーは、車載ソフトウェアを素早く簡単に最新の状態に保つことができるようになった。新しい機能は、無線で簡単に車両に取り込むことができる。インストールファイルは車内でバックグラウンド処理され、大規模なアップグレードであっても、インストールに20分以上かかることはほとんどないという。

2020年11月以降に生産された、BMWオペレーティングシステム7を搭載した車両には、追加機能を含むバージョンがすでに装備されている。顧客は、リモートソフトウェアアップグレードの車両設定でソフトウェアバージョンを確認し、利用可能なアップグレードを検索できる。リモートソフトウェアアップグレードは、現在、20種類以上のBMWモデルで利用可能であり、そのため、ほぼすべてのBMW車両が対象となっている。

BMWグループは、無線アップグレードの分野に注力している大手自動車メーカーの1社だ。2020年には、欧州の自動車メーカーとして、最大規模のアップグレードを実施した。BMWグループは2021年末までに、世界のどの自動車メーカーよりも多く、無線アップグレード対応車種を増やすという目標を設定した。BMWブランドの合計250万台以上の車両が、リモートソフトウェアアップグレードに対応するという。

部分自動運転を含めた先進運転支援の無線ソフト更新も可能に

新しいBMWオペレーティングシステム8では、いくつかの重要な機能が強化されている。BMWオペレーティングシステム8のリモートソフトウェアアップグレードでは、部分的な自動運転を含めた先進運転支援システム(ADAS)など、複雑で大規模なソフトウェアアップデートも可能になる。さらに、BMWオペレーティングシステム8では、顧客がリモートソフトウェアアップグレードのインストールを、好みの日時に設定できるようになる。

新世代のBMW 「iDrive」は、顧客の習慣や好みをBMWオペレーティングシステム8に取り入れることを可能にする。システムは柔軟な設計としており、サードパーティのアプリを車内でさらに簡単かつ便利に利用できるようになる。BMWオペレーティングシステム8は、Apple「CarPlay」とグーグル「Android Auto」の車載化も可能にしている。

iXに採用される「カーブドディスプレイ」は、BMWオペレーティングシステム8と連携して、新たなグラフィックエクスペリエンスを可能にする。メーターパネルには、カスタマイズ可能な新しいディスプレイオプションが用意されており、ドライバーは目の前の状況に合わせて、正確な情報を得ることができる。音声入力またはタッチコントロールによる直感的な操作により、ドライバーはiXに搭載された追加のインテリジェント機能を簡単かつ安全に操作することが可能。これにより、BMWのディスプレイとオペレーティングシステムの使い勝手の良さは、一段と高まっているという。

クラウドベースの「BMWマップ」と連携

新しいBMWオペレーティングシステム8により、ナビゲーション、駐車や充電のデジタルサービスは、従来よりも簡単な方法で、クラウドベースの「BMWマップ」システムと完全に連携する。BMWマップのインテリジェント機能も、さらに強化されている。

重要な機能のひとつが、ナビゲーションの学習機能だ。これは、BMWマップが、「BMW ID」に関連付けられた習慣を、ドライバーが次に向かう可能性のある目的地を学習・予測するためのベースとして活用する。これにより、ドライバーは、ルート上の危険な場所について警告を受けたい場合に、目的地を入力する手間を省くことができる。学習した目的地は、車両と「My BMWアプリ」に表示でき、必要に応じて削除できる。

ナビゲーションマップは、3種類のビューが選択できる。「アダプティブ」ビューには、走行状況やユーザーの習慣に合わせて提案されたルート沿いの関連情報が表示される。情報は、最も人気のある4つの興味のあるポイント「POV」を表示する縮小ビューも選べる。「拡張」ビューでは、POV、脇道の交通状況、現在の駐車場の空き状況など、すべてのローカル情報を地図上に表示できる。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る