メルセデスベンツの新型EV『EQS』、日本仕様は双方向充電に対応

認証不要でケーブルを接続するだけで充電開始

欧州では急速充電ネットワークが利用可能

再生可能エネルギーから得たグリーン電力で充電

日本仕様は「V2G」や「V2H」に対応

メルセデスベンツ EQS のプロトタイプ
メルセデスベンツ EQS のプロトタイプ全 5 枚

メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は3月22日、欧州市場で8月に発売予定の新型EVの『EQS』に、新しい充電サービスを導入すると発表した。

認証不要でケーブルを接続するだけで充電開始

メルセデスベンツ EQS のプロトタイプメルセデスベンツ EQS のプロトタイプ

欧州などで導入されている「メルセデス・ミー」は、メルセデスベンツ車でのさまざまな体験を向上させるために開発されたオンラインサービスだ。車載インフォテインメントシステムをはじめ、専用のアプリをダウンロードしたスマートフォン、タブレット端末、パソコンからアクセスでき、時間や場所を問わず各種コネクトサービスが受けられる。

EQSでは、「メルセデス・ミー・チャージ」の新機能、「プラグ&チャージ」により、充電ステーションで簡単に充電できるようになる。充電ケーブルが接続されると、すぐに充電が開始される。車両と充電ステーションは、ケーブルを介して直接通信するため、認証は必要ないという。

メルセデスベンツ EQS のプロトタイプメルセデスベンツ EQS のプロトタイプ

メルセデス・ミー・チャージには、支払い機能が組み込まれており、充電完了と同時に決済を行う。顧客は、希望する支払い方法を選択すればいいという。充電料金は自動的に引き落とされる。充電料金は、毎月の請求書に記載される。

欧州では急速充電ネットワークが利用可能

メルセデスベンツ EQS のプロトタイプメルセデスベンツ EQS のプロトタイプ

プラグ&チャージに対応する充電ステーションは、EQSの車載ナビゲーション地図や、スマートフォン向けのメルセデス・ミーのアプリで確認できる。最寄りの充電ステーションを検索することも可能だ。このシステムはまず、欧州の「イオニティ(IONITY)」急速充電ステーションと、米国の一部充電ステーションで利用できるようになる。

2017年11月、欧州で立ち上げられた急速充電ネットワークが、イオニティだ。BMWグループ、ダイムラー(メルセデスベンツ)、フォードモーター、ポルシェ、フォルクスワーゲングループ(アウディを含む)が共同で設立し、電動パワートレイン搭載車向けの急速充電ネットワークを整備している。

メルセデスベンツ EQS のプロトタイプメルセデスベンツ EQS のプロトタイプ

イオニティは、電動パワートレイン車の長距離走行を可能にするために、多数の充電ステーションの迅速な構築を目標としている。これは、電動車の普及に向けた重要なステップになる。イオニティのハイパワー充電ポイントの「HPC」では、出力350kWで急速充電が行える。とくに長距離を走行する場合、短い充電時間が効果を発揮するという。

再生可能エネルギーから得たグリーン電力で充電

プラグ&チャージは、車載インフォテインメントシステムの「MBUX(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」、メルセデス・ミーのアプリ、メルセデス・ミー・チャージの充電カードの3種類の方法で、アクセスすることができる。

ヨーロッパのメルセデス・ミー・チャージのネットワークにある20万を超える充電ステーションのすべてで、水力発電や風力発電による再生可能エネルギーから得た電力で充電する「グリーン充電」を可能にする。これは、EQSをはじめ、すべてのメルセデス「EQ」モデルと、すべてのプラグインハイブリッド車(PHV)の顧客に適用される。

メルセデス・ミー・チャージは、全世界に擁する充電ネットワークだ。メルセデス・ミー・チャージは、世界最大の充電ネットワークのひとつであり、継続的に拡大している。現在、全世界に約50万のAC/DC充電ポイントが用意されており、そのうちの20万拠点以上がヨーロッパにある。欧州だけでも、メルセデス・ミー・チャージの顧客が充電ポイントにアクセスできる公共充電ステーションを、400を超えるさまざまなオペレーターが運営している。

日本仕様は「V2G」や「V2H」に対応

日本向けのEQSは、双方向充電に対応する。「CHAdeMO」方式による充電は、「V2G(Vehicle-to-Grid)」や「V2H(Vehicle-to-Home)」に対応しており、顧客の双方向充電を支援する。EQSのバッテリーを家庭用の太陽光発電システムからのエネルギーを蓄える蓄電池として利用したり、停電などの電力障害が発生した場合に、EQSから家庭にエネルギーを供給したりすることができる、としている。

《森脇稔》

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