メルセデスベンツ Sクラス 新型のEV、『EQS』…4月15日デビューが決定

「MBUXハイパースクリーン」は141cmのワイド画面

AIが20以上の機能を自動的に提示

助手席前方にエンターテインメント用ディスプレイ

メルセデスベンツ EQS のプロトタイプ
メルセデスベンツ EQS のプロトタイプ全 12 枚

メルセデスベンツは3月23日、現在開発を進めている新型EVの『EQS』(Mercedes-Benz EQS)を、4月15日にワールドプレミアすると発表した。

「メルセデスEQ」は、メルセデスベンツが立ち上げた電動車に特化したサブブランドだ。メルセデスEQブランドの最初の市販車として登場したEVが、SUVの『EQC』となる。EQブランドの市販第2弾は、ミニバンの『Vクラス』ベースの『EQV』、第3弾は新型『GLA』がベースのEV、『EQA』だ。

EQSは、コンセプトカーの『ヴィジョンEQS』の市販バージョンとなる大型EVサルーンで、新型『Sクラス』のEVバージョンに位置付けられる。EQSは、ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブセグメントのEVに、メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャの「EVA」を採用した最初のモデルになる。

「MBUXハイパースクリーン」は141cmのワイド画面

このメルセデスベンツEQSに、初めてオプション設定されるのが、「MBUXハイパースクリーン」。「MBUX(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」は、新世代のインフォテインメントシステムだ。MBUXの最新バージョンを搭載するMBUXハイパースクリーンは、人工知能(AI)を利用して、インフォテインメント、快適性、車両機能の操作と表示を、新しいレベルに引き上げているのが特長。大きく湾曲したスクリーンユニットが、ダッシュボードの横幅いっぱいに配置される。これにより、直感的で簡単かつ、感情的なデジタル体験を可能にするという。

MBUXハイパースクリーンは、デジタルとアナログデザインの融合の一例という。印象的な湾曲したスクリーンは、複数のディスプレイがシームレスに融合しているように見える。エアダクトは、この大型デジタルディスプレイと一体設計された。スクリーンの幅は141cmに達する。ディスプレイの有効面積は2432.11平方cmだ。

MBUXハイパースクリーンは、プラスチック製のフレームに囲まれている。「シルバーシャドウ」と呼ばれる3層コーティングシステムは、非常に薄い中間層を持ち、高品質の表示を実現するという。MBUXハイパースクリーンの下部にはアンビエント照明が組み込まれており、ディスプレイユニットがインストルメントパネルに浮かんでいるように見える。

AIが20以上の機能を自動的に提示

EQS向けの最新MBUXシステムでは、マッサージプログラムから誕生日のリマインダー、やることリストの提案まで、20以上の機能が人工知能(AI)の助けを借りて自動的に提示される。

学習可能なソフトウェアにより、表示や操作がユーザーに適応し、インフォテインメント、快適装備、車両機能について、ユーザーに最適な提案を行う。いわゆる「ゼロレイヤー」(最も重要なアプリケーションにアクセスするには、0のメニューレベルをスクロールする必要がある)のおかげで、サブメニューをスクロールしたり、音声コマンドを実行したりする必要がない。最も重要なアプリケーションは、常に状況に応じてトップレベルに表示される。

ユーザーは、ワンクリックでMBUXの提案を承認したり拒否したりできる。例えば火曜日の夜、帰宅途中に決まった友人に電話をかける場合、その曜日とこの時間帯に対応する電話をかけるように提案する。連絡先情報が記載されたアドレスが表示され、保存されている場合はその画像が表示される。すべてのMBUXの提案は、ユーザーのプロファイルにリンクされている。他のユーザーが火曜日の夜にEQSを運転する場合、この提案は行われない。他のユーザーの好みに応じた別の提案を行う。

助手席前方にエンターテインメント用ディスプレイ

MBUXハイパースクリーンは、最大7つのプロファイルでコンテンツをカスタマイズできる。助手席前方のディスプレイには、エンターテインメント機能がある。助手席に乗員がいない場合、メルセデスベンツのパターンとして、アニメーション化された星が表示される。

鮮やかな表示を追求するために、OLEDテクノロジーが中央と助手席側のディスプレイに使用されている。すべてのグラフィックには、青とオレンジの配色が使われた。

MBUXハイパースクリーンは、直感的な操作を可能にする。EVモードで走行している場合、ブーストや回生などのEVパワートレインの状態が、クラスプを使用した新しい方法で視覚化される、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  2. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  3. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ...ワイド&ローのフォルムに注目だ!
  4. 取り付け約10秒、カーメイトが『カローラクロス』『メルセデスベンツ』各車純正ミラー専用設計の「ワイドリアビューミラー」を発売
  5. そのホイール、何年使ってる? 知られざるアルミホイールの寿命と見極め術~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る