トヨタと兄弟車、シトロエン C1 に「ミレニアム」…6月欧州発売

現在はトヨタの完全子会社がシトロエンC1を生産

SUV仕様と共通イメージのマットブラックホイールアーチトリム

トヨタが開発した1.0リットル直列3気筒ガソリンエンジン

シトロエン C1 ミレニアム
シトロエン C1 ミレニアム全 16 枚

ステランティス傘下のシトロエンは4月1日、入門コンパクトカーの『C1』に「C1ミレニアム」(Citroen C1 Millenium)を設定し、6月に欧州市場で発売すると発表した。

現在はトヨタの完全子会社がシトロエンC1を生産

シトロエンは2014年春、スイスで開催されたジュネーブモーターショー2014において、現行C1を発表した。C1は欧州Aセグメントに属し、シトロエンの入門車の役割を担うコンパクトカーだ。トヨタ自動車とPSAグループ(当時)の合弁会社が2005年、初代モデルを共同開発した。生産はチェコの合弁工場「TPCA」で行われてきた。

トヨタは2021年1月、このTPCAを完全子会社化し、トヨタモーターマニュファクチャリングチェコを設立した。これにより、TPCAはトヨタモーターマニュファクチャリングチェコとして、トヨタの欧州における8拠点目の工場になった。

シトロエンC1と車台を共用するのが、トヨタ『アイゴ』、プジョー『108』だ。3車は基本メカニズムを共用しながら、各ブランドの専用ボディをまとう。トヨタモーターマニュファクチャリングチェコでは、引き続き、トヨタアイゴ、プジョー108、シトロエンC1を生産している。

SUV仕様と共通イメージのマットブラックホイールアーチトリム

また、シトロエン C1には、SUV仕様の『C1アーバンライド』が用意されている。同車はC1をベースに、車高を15mm引き上げ、軽いオフロード走行を可能にしたSUVだ。前後のトレッドは10mm拡大。樹脂製フェンダーエクステンションや前後バンパーのスキッドプレートなども装着され、SUVテイストを表現している。

シトロエンは、このC1にC1ミレニアムを設定し、6月に欧州市場で発売する予定だ。C1ミレニアムには、SUV仕様のC1アーバンライドと共通イメージに仕立てることが可能な「アーバンライド」キットから、マットブラックホイールアーチトリムが標準装備されている。足元を引き締める15インチの「コメット」アルミホイール、ダークティントのサイドウィンドウとリアウィンドウも装備される。

ボディサイズは、全長が3460mmとコンパクト。最小回転半径は2.4mに抑えられる。C1ミレニアムは、コンパクトボディでありながら、4名が乗車できる機能性と快適性を備える、と自負する。

トヨタが開発した1.0リットル直列3気筒ガソリンエンジン

C1ミレニアムは、トランクボリュームも実用的で、多くの収納エリアとカップホルダーを装備しているという。「Urban Ride Collection」と呼ばれるファブリックトリムや、スプリットレザーステアリングホイールなどを標準装備した。インテリアは、メトロポリタングレーで仕上げている。

C1ミレニアムは、欧州仕様の「フィール」グレードがベースになっている。エアコン、4つのスピーカーが付くMP3デジタルオーディオシステム、分割折りたたみ式リアシートなどが標準装備された。アップルの「CarPlay」、グーグルの「Android Auto」も搭載。スマートフォンの画面を映し出すミラースクリーン機能と組み合わせた7インチタッチスクリーンが利用できる。ヒーター付きのドアミラーも採用している。

C1ミレニアムのパワートレインには、欧州の排出ガス基準の「ユーロ6d」に適合した最新世代エンジンを搭載する。トヨタが開発した1.0リットル直列3気筒ガソリンエンジンは、最大出力72hpを発生する。このエンジンには、ストップ&スタートシステムを採用した。マニュアルトランスミッションを組み合わせている。燃費は20.8km/リットル、CO2排出量は109g/kmを実現している。

《森脇稔》

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