【SUPER GT 第1戦】ENEOS X PRIME GR Supraがチーム初優勝…GT300はリアライズ日産自動車大学校 GT-Rが優勝

GT500クラス優勝の#14 ENEOS X PRIME GR Supra
GT500クラス優勝の#14 ENEOS X PRIME GR Supra全 10 枚

岡山国際サーキットで11日、SUPER GT第1戦の決勝レースが行われ、GT500クラスは#14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)がチーム初優勝。GT300クラスは#56 リアライズ日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が優勝した。

チェッカーフラッグ直前に逆転でチャンピオンが決まるという、劇的な幕切れを迎えた2020年シーズンの最終戦から4ヶ月、岡山国際サーキットで新たなシーズンがスタートした。予選では昨年のGT500クラスチャンピオン山本尚貴が所属する#1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/武藤英紀)や、優勝候補の#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)がQ1で敗退する波乱の中、来日できないサッシャ・フェネストラズの代役として#37 KeePer TOM'S GR Supraをドライブした阪口晴南がポールポジションを獲得するという、快挙を成し遂げた。

決勝レースは82周。GT500クラスは3番手スタートの#36 au TOM'S GR Supra関口雄飛がスタート直後に一瞬2位に浮上したが、2番手スタートの#14 ENEOS X PRIME GR Supra大嶋和也がすぐに順位を取り戻し、上位は予選順位のまま2周目に入っていった。スピンしたマシンを排除するため、8周目にセフティーカーが入り13周目にリスタート。これも混乱なくスタートし、その後はトップ#37 KeePer TOM'S GR Supra阪口晴南と2位#14 ENEOS X PRIME GR Supra大嶋和也が3位以下を引き離しながらトップ争いを展開した。

30周目には3位以下に13秒近い差をつけ、優勝争いはこの2台に絞られたかと思われたが、32周終わりで2台はピットイン。しかしコース上にストップしているマシンがあったため、セフティーカー導入を予想した多くのマシンが同時にピットインしていたため大混乱となった。#37 KeePer TOM'S GR Supraは前後にスペースがなかったために斜めに停車。ドライバーは平川亮に代わり作業終了後にスタートさせようとしたが、次々とピットレーンを走行してくるマシンに阻まれてスタートできず。その結果4位まで順位を落としてしまった。山下健太にドライバーチェンジした#14 ENEOS X PRIME GR Supragaがトップに浮上し、2位#36 au TOM'S GR Supra坪井翔、3位#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra中山雄一という順位になった。

この直後にセフティーカーが入り、40周目にリスタート。数周は7位までが数珠つなぎで激しい順位争いを展開していたが、45周目辺りから上位2台がスパート。#14 ENEOS X PRIME GR Supraga山下と#36 au TOM'S GR Supra坪井は、あらゆるコーナーでサイドバイサイドの激しいバトルを渡り繰り広げた。しかし75周目、#36 au TOM'S GR Supra坪井はヘアピン手前で一気にトップに立つも止まりきれずコースアウト。これで30周に渡った2人の大バトルは終了となった。その結果、#14 ENEOS X PRIME GR Supragaが優勝。チームのルーキーレーシングにとって、参戦2年目での初優勝となった。

2位は#36 au TOM'S GR Supra、3位は終盤にひとつ順位を上げた#37 KeePer TOM'S GR Supra、4位は#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supraとなり、トップ4をSupra勢が独占。5位はNSX-GT勢トップとなる#17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)、6位には#38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)が入った。

14番手スタートから次々とバトルを制し順位を上げてきた#8 ARTA NSX-GTは7ポジションアップの7位フィニッシュ。昨年のチャンピオン山本尚貴が所属する#1 STANLEY NSX-GTは11番手スタートから8位でフィニッシュ。GT-R勢は途中上位に顔を出してくる場面もあったが、不運なアクシデントで後退。9位の#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)が最上位だった。

GT300クラスは序盤、#11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)と#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)が、後続を引き離して一騎打ちのトップ争いとなっていたが、こちらもピットストップの大混乱で大きく順位がシャッフル。36周終了時点で、ピットストップ未完了車両を除くと、それまで3位を走行していた#56 リアライズ日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がトップに浮上。4位の#65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)が2位に浮上。2位だった#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GTは3位に後退し、トップを走っていた#11 GAINER TANAX GT-Rは4位に後退する結果となった。

後半戦はこの4台による大バトルが繰り広げられたが、#56 リアライズ日産自動車大学校 GT-Rジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは後続をうまくコントロールし、そのままチェッカー。2位と0.4秒差、4位までが1秒差という大接戦を、ディフェンディングチャンピオンの#56 リアライズ日産自動車大学校 GT-Rが制した。

次戦、SUPER GT第2戦は5月3日・4日の日程で富士スピードウェイを舞台に開催される。

■SUPER GT第1戦岡山、GT500クラス決勝結果(トップ10)
1. #14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)
2. #36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)
3. #37 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/阪口晴南)
4. #39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)
5. #17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)
6. #38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
7. #8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)
8. #1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/武藤英紀)
9. #3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)
10. #12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)

■SUPER GT第1戦岡山、GT300クラス決勝結果(トップ10)
1. #56 リアライズ日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)
2. #65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)
3. #52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)
4. #11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)
5. #244 たかのこの湯 GR Supra GT(三宅淳詞/堤優威)
6. #96 K-tunes RC F GT3(新田守男/平良響)
7. #25 HOPPY Porsche(松井孝允/佐藤公哉)
8. #60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)
9. #88 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)
10. #10 GAINER TANAX with IMPUL GT-R(星野一樹/石川京侍)

《藤木充啓》

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