ジープ ラングラーPHV、電動化でもオフロード性能は健在…アトランタモーターショー2021に出展へ

PHVシステム全体のパワーは375hp

3種類の走行モード

ラングラーならではの優れたオフロード性能を追求

ジープ・ラングラー 4xe
ジープ・ラングラー 4xe全 17 枚

ジープは4月8日、『ラングラー』初のPHVの「4xe」(フォーバイイー)を、米国で4月14日に開幕するアトランタモーターショー2021に出展すると発表した。『ラングラー4xe』の実車が、モーターショーで初めて一般向けに公開される。

4xeは、ジープブランドのPHVに付される名称だ。すでに、『レネゲード』初のPHVの『レネゲード4xe』と、コンパス初のPHVの『コンパス4xe』が用意されている。

ジープは、レネゲードとコンパスに続いて、ラングラーにもPHVの4xeを拡大展開する。ジープブランドは、2022年までの中期経営計画において、電動化の推進を重視している。ジープブランドの電動化の推進は、PHVを主役に位置付ける。2022年までにPHVを10車種、市場に投入。さらに、EVも4車種をリリースしていく。

PHVシステム全体のパワーは375hp

ジープ・ラングラー 4xeジープ・ラングラー 4xe

ラングラー4xeの PHVパワートレインは、エンジンが直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボで、最大出力270hp/5250rpm、最大トルク40.8kgm/3000rpmを発生する。このエンジンは、5800rpmまで許容する。シリンダーヘッドに直接取り付けられたツインスクロールの低慣性ターボチャージャーによって、優れたレスポンスとパフォーマンス、燃費を追求している。

従来のオルタネーターに代えて、「eトルク」と呼ばれるベルト・スタート・ジェネレーターを採用する。モーターは、8速ATと一体設計された。このモーターは、最大出力134hp、最大トルク25kgmを引き出す。エンジンとモーターを合わせたPHVシステム全体で、375hpのパワーと65kgmのトルクを獲得する。動力性能は、0~96km/h加速が6.0秒だ。

ジープ・ラングラー 4xeジープ・ラングラー 4xe

ラングラー4xeには、回生ブレーキを搭載する。ドライバーがブレーキペダルを踏むと、パワートレインコントロールが電気モーターから最大0.25gの回生ブレーキを作動させ、車両を減速させる。これにより、ブレーキパッドの寿命が延びるという。

3種類の走行モード

ジープ・ラングラー 4xeジープ・ラングラー 4xe

バッテリーは、蓄電容量17kWhのリチウムイオンだ。ラングラー4xeには、「E Selec」と呼ばれる3種類の走行モードがある。ドライバーは、ステアリングホイール左側のボタンを操作して、パワートレインモードを選択する。選択したモードに関係なく、バッテリー残量が少なくなると、自動的に「ハイブリッド」モードに切り替わる。

ハイブリッドモードは基本モードで、2.0リットルエンジンと電気モーターのトルクを最適にバランスする。このモードでは、パワートレインは最初にバッテリーの電力を使用し、バッテリー残量が少なくなると、エンジンからの駆動力を追加する。

ジープ・ラングラー 4xeジープ・ラングラー 4xe

「エレクトリック」モードでは、パワートレインは、バッテリー残量が少なくなるまで、ゼロエミッションで走行する。「eセーブ」モードでは、2.0リッターエンジンからの駆動力を優先し、バッテリーの電力を節約する。ドライバーは、「Uconnect」モニターを介して、eセーブモード中に、バッテリーセーブとバッテリー充電のどちらかを選択することもできる。エレクトリックモードでは、米国の平均的な1日の通勤距離をゼロエミッション走行できるという。

ラングラーならではの優れたオフロード性能を追求

ジープ・ラングラー 4xeジープ・ラングラー 4xe

ラングラー4xeは、ラングラーの4ドアをベースにしている。専用のボンネットを採用し、スキッドプレートと前後の牽引フックも装備する。オフロードホイールと大径タイヤを標準装備した。最低地上高は274mmで、最大760mmの渡河性能を持つ。アプローチアングルは44度、ブレークオーバーアングルは22.5度、デパーチャーアングルは35.6度と、ラングラーならではの優れたオフロード性能と、環境性能の両立を狙う。

充電ポートは、左フロントフェンダーに設けられた。充電状態を示すLEDインジケータが備わる。インストルメントパネル上部にLEDバッテリー残量モニターを装備し、充電中の電池残量を確認できるようにしている。

ジープ・ラングラー 4xeジープ・ラングラー 4xe

ラングラー4xeには、「サハラ」、「ルビコン」、「ハイ・アルティテュード」の3仕様が設定される。サハラとハイ・アルティテュードには、フルタイム4WDシステム、前後の新世代「Dana 44」アクスル、2.72:1のローレンジギア比の「Selec-Trac」2速トランスファーケースが装備されている。「Trac-Lok」と呼ばれるリアのLSDは、砂や砂利、雪、氷の上など、トラクションの低い状況でグリップを高めてくれる。

ルビコンは、4:1のローレンジギア比を備えた2速トランスファーケース、フルタイム4WD、前後の新世代Dana 44アクスル、「Rock-Trac 4x4」システムを搭載する。ルビコンはまた、電動スタビライザーディスコネクトなどにより、オフロード性能を追求している。

ジープ・ラングラー 4xeジープ・ラングラー 4xe

さらに、ラングラー4xeには、ヒルディセントコントロールとセレクスピードコントロールが採用されている。これにより、急勾配での車速のコントロール性を高めている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 40アルファードの静粛性が一変!調音施工で快適性が飛躍的に向上
  2. トヨタ『スターレット』復活! 2026年デビューか?
  3. トヨタ カムリ 新型、全車ハイブリッドに…今春米国発売
  4. 【ホンダ N-BOX 新型試乗】アイデアの詰まった使い勝手はまさに「ニッポンの国民車」だ…中村孝仁
  5. シトロエンの新デザイン採用、『C3エアクロス』新型を欧州発表
  6. レゴ ブロック初心者再び! セナが愛用した「マクラーレン MP4/4」を組み立ててみたら感激した
  7. 【クルマら部】クルマ愛クイズ!今回は「F1」から全4問!
  8. ジムニー愛好者必見! ベルサスVV25MXが切り拓く新たなカスタムトレンドPR
  9. レクサス『GX』通常販売は今秋に、先行して100台を抽選販売へ 価格は1235万円
  10. [15秒でわかる]トヨタ『4ランナー』新型…オフロード仕様のTRDプロを設定
ランキングをもっと見る