【INDYCAR 開幕戦】参戦2年目、日本経由の気鋭アレックス・パロウがインディカー初優勝…佐藤琢磨は“連覇”ならず13位

2021年開幕戦、#10 パロウがインディカー初優勝を飾った。
2021年開幕戦、#10 パロウがインディカー初優勝を飾った。全 10 枚

現地18日、2021年のNTTインディカー・シリーズ開幕戦「Honda インディGP・オブ・アラバマ」の決勝レースが実施され、日本でのレースキャリアも有する参戦2年目のアレックス・パロウがインディカー初優勝を飾った。開催コースでの“連覇”がかかっていた佐藤琢磨は13位。

【画像全10枚】

コロナ禍の影響は今も続いているが、昨季の開幕が6月までズレ込んだことを思えば、今季の4月開幕は例年より「やや遅い」程度。北米最高峰オープンホイールレースの2021年シリーズは(現段階で)5月のインディ500を含む全17レースのカレンダーを組んでいる。

そのオープニングレースの位置付けとなったのが、アラバマ州バーミンガムのバーバー・モータースポーツパークにおける一戦だ(ロードコース戦)。エントリーは24台で、エンジン別ではホンダ勢13台、シボレー勢11台となっている(シャシーはダラーラ製、タイヤはファイアストン製)。

現地17日に実施された予選、開幕戦のポールポジションは若手有望株のひとりであるパトリシオ・オワード(#5 Arrow McLaren SP/シボレー)が獲得した。自身12年目の参戦となる佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は2グループ分割実施のQ1で敗退を喫し、予選順位は19位に。当地での前回開催、2019年のレースでは優勝している琢磨だが、連覇に向けては苦しい出足である。

90周の決勝レースはドライコンディションで、1周目には1台のマシンが姿勢を乱しスピンしたことから複数台が絡むアクシデントが発生するものの、その後は比較的平穏な展開となる。勝敗のカギを握ったのはピットストップ戦略だった。

燃費的に厳しいがピット回数が少ないメリットがある2回作戦と、ピット回数は多くなるものの燃料使用に関する自由度等が増して速さを活かせる3回作戦。今回のレース展開のなかでは、1周目の多重アクシデントでフルコースイエローコーション(全車スロー走行)が一定時間続いたこともあり、2回作戦を採ることが有利といえる流れになっていく。

レース終盤、トップ3に位置していたのは2回作戦の面々だった。3回作戦組の先頭はポール発進のオワードで、4番手。

先頭を走るのはアレックス・パロウ(#10 Chip Ganassi Racing/ホンダ)である。2019年に日本のスーパーフォーミュラで新人ながらシリーズ3位になるなどの活躍を演じた“日本経由組”で、昨季2020年からインディカーに参戦を開始したスペインの新進気鋭だ(現在24歳)。今季はトップチームのChip Ganassi Racingに移籍し、その初戦で予選3位から快走披露である。

パロウは2番手にウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)、3番手にチームの先輩スコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)といったチャンピオン経験者たちを僅少差で従えて、自身初のインディカー優勝を飾った。

「Chip Ganassi Racingが最高のチームであることは分かっていたし、今日のマシンも素晴らしい状態だった。すべてがうまくいった一日だったよ」と初優勝を喜ぶパロウ。さらには「ホンダも素晴らしいエンジンを用意してくれた。ホンダとChip Ganassi Racingのコンビネーションが自分にはある、これ以上を望むことはできないよね」と語り、今後に向けての期待の高まりを強調してもいる。今季の飛躍が楽しみな存在であることは間違いないだろう。

2位はパワー、3位はディクソン。ポール発進のオワードはトップから4秒以内という僅差でのゴールながら、4位という結果に甘んじた。5位はセバスチャン・ブルデー(#14 A.J.Foyt Enterprises/シボレー)。

F1から転身し、今季はインディカーのロード&市街地戦に出場するという“大物新人”ロマン・グロージャン(#51 Dale Coyne Racing with RWR/ホンダ)のインディカー初戦は10位。

琢磨は大幅な浮上こそならずも、着々と走って予選順位より6つ上げた13位で今季初戦を終えている。優勝経験コースだけに今回は精彩を欠いてしまった印象も残るが、決勝では無線トラブルに見舞われており、より正確なピット時期の連絡等が必要な2ストップ作戦は採れずに3ストップ作戦で戦った、という背景もあったようだ。

#30 佐藤琢磨のコメント
「2021年シーズン最初のレースは13位フィニッシュでした。スタート直後に大きなアクシデントがありましたが、それをくぐり抜けることができ、その後は本当に激しいレースを戦っていただけに、13位という結果は残念です。3ストップ作戦が味方をしてくれることはなく、逆に2ストップ作戦のライバルたちが大幅なポジションアップを果たしました」

「19番手スタートでもトップ10フィニッシュを狙っていました。しかし、それは達成できませんでした。今週末の自分たちのマシンにはスピードが足りていませんでしたね。その原因を見つけ出さないといけません。次のレースはストリートですから、今回よりも競争力を発揮できるものと考えています。今週のレースは厳しいものとなってしまいましたが、(トータルな意味では)いい週末だったと思います」

琢磨が巻き返しを期す第2戦は次週、現地25日決勝の日程でセント・ピーターズバーグ市街地特設コース(フロリダ州)にて開催予定となっている。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『エスティマ』が“走りのミニバン”として復活か…アルファードと棲み分けは
  2. 次期トヨタ『GRスープラ』はハンマーヘッド顔に!? 450ps級ハイブリッドで2027年登場の可能性
  3. 【トヨタ RAV4 新型試乗】おそろしくスムーズなハイブリッド、まさに「至れり尽くせり」…中村孝仁
  4. スズキ『カプチーノ』復活の可能性!…軽規格を維持、FRレイアウトも継承か
  5. BMW『7シリーズ』改良新型、生産開始…既存モデルに「ノイエ・クラッセ」技術を初導入
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ETASとエレクトロビット、ADAS向け統合ソフトウェア基盤を発表…人とくるまのテクノロジー展 2026
  2. 超高硬度クロムめっき、EV・半導体部品の長寿命化に貢献…大型量産設備をサン工業が稼働 
  3. 「フィジカルAI展2026」初開催、現在地を知る!…ものづくりワールド
  4. BMW工場にヒューマノイド「Figure 03」導入…フィジカルAIで全身協調制御
  5. BYD12万人の技術力と日本市場への本気度、補助金逆風下「ラッコ」の戦略とは…BYD Auto Japan 東福寺厚樹 代表取締役社長[インタビュー]
ランキングをもっと見る