ロールスロイスが建築家の隈研吾と協力…高級住宅オーナー専用オープンカー開発

ロールスロイスの英国本社のカスタマイズ部門がデザイン

リアデッキにオープン・ポアウォルナット製パネル

隈研吾氏のこだわりを反映した内装仕上げ

「The Kita Tea House」のオーナーのために開発されたロールスロイス・ドーン
「The Kita Tea House」のオーナーのために開発されたロールスロイス・ドーン全 10 枚

ロールスロイスモーターカーズは4月22日、東京・北参道に完成した高級集合住宅の最上階に位置するペントハウス「The Kita Tea House」のオーナーのために、ロールスロイス『ドーン』の特別仕様を開発したと発表した。

ロールスロイスの英国本社のカスタマイズ部門がデザイン

最上階にThe Kita Tea Houseを擁する「The Kita」は、建築家の隈研吾氏が設計を担当した。このペントハウスは、明治神宮の森や隈研吾氏が設計した国立競技場を望むことができる最上階の茶室にちなんで、The Kita Tea Houseと名付けられた。

The Kitaは、隈研吾氏の建築の特徴のインテリアとエクステリアとの関係に対する新たな挑戦だという。ロールスロイスは、オープンカーのドーンについて、外界から切り離されることのない穏やかで包み込まれるようなプライベート空間が特徴、と自負する。そこでロールスロイスは隈研吾氏と協力し、このペントマウスのオーナーのためだけに、特別なドーンを開発することになった。

ロールスロイスの英国本社のカスタマイズ部門、「ロールスロイス・ビスポーク・コレクティブ」は、隈氏やThe Kitaのディベロッパーのウエストバンク社と協議しながら、ドーンの内外装の素材、カラーパレット、テクスチャー、雰囲気など、The Kitaを反映するようなデザインを施した。住居から移動手段まで、居住者がその美しさや雰囲気をシームレスに感じ続けることができるのが狙いという。「The Kita Tea House」のオーナーのために開発されたロールスロイス・ドーン「The Kita Tea House」のオーナーのために開発されたロールスロイス・ドーン

リアデッキにオープン・ポアウォルナット製パネル

特別仕様のスタイリングで最も重視したのは、すっきりとしたラインを特徴とする日本の建築物に見られる繊細で精密な感覚だという。エクステリアは、「シルバー・ヘイズ」で塗装された。これは、光の加減で表情を変える多面的な色合いで、建物の中核を成す構造部のシルバーグレーを想起させるもの。太陽光が当たるとブロンズ色に輝き、建物外壁のブロンズ格子のスクリーンルーバーや、インテリアのブロンズのディテールを反映した温かみのある色になるという。

ソフトトップもシルバーでコーディネートされ、ブラックのコーチラインで仕上げられた。インテリアとエクステリアを調和させるのは、ペントハウスのエントランスロビーに使われているウォルナット製パネリングにちなんで、リアデッキに張られたオープン・ポアウォルナット製パネルだ。これにより、温かく親しみやすい雰囲気を追求している。

インテリアでは、全面にわたってセルビーグレーのレザーを用いた。このセルビーグレーのレザーを、アークティックホワイトとブラックのアクセント、スレートグレーのシートベルトが強調している。また、ロールスロイスでは初の試みとして、フロントフェイシアにグラデーション仕上げを採用した。「The Kita Tea House」のオーナーのために開発されたロールスロイス・ドーン「The Kita Tea House」のオーナーのために開発されたロールスロイス・ドーン

隈研吾氏のこだわりを反映した内装仕上げ

インテリアの幅いっぱいに水平方向に施されたピアノセルビーグレーからピアノブラックへと変化するオンブレ(濃淡処理)は、この建物に見られる官能的かつ革新的な素材の融合と流動性を表現した、と自負する。その色は、この住宅に使用されている白地にグレーの模様が混じったビアンコカララ大理石からソフトブラッシュドステンレス、セラミックタイルのライトグレーへと移り変わり、最終的に花崗岩とメタリックタイルによるダークカラーへと変化する。

フェイシアには、ステンレス製インレイとして、The Kitaのロゴが埋め込まれた。これはロールスロイス・ビスポーク・コレクティブが製作したインレイの中で、最も繊細な作品であり、この住宅のユニークな手仕上げのステンレス製フィッティングを製作するために必要なスキルに対する連帯感を表す意思表示でもあるという。

また、同じ格子のモチーフが、フロントのヘッドレストや後席の間にあるウォーターフォールに刺繍された。締めくくりとして、特別にデザインされたビスポーク時計や、内装色にマッチするビスポークアンブレラなど、隈研吾氏のこだわりを反映する仕上げが施された、としている。

《森脇稔》

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