MGのEVスポーツコンセプト、量産化プロジェクト承認…『サイバースター』市販へ

名車『MGBロードスター』のモチーフを採用

スイッチ操作で開く「マジック・アイ」ヘッドライト

0-100km/h加速3秒以下が目標

クラウドファンディングで出資を募り目標を達成

MG サイバースター
MG サイバースター全 24 枚

英国のMGは5月7日、上海モーターショー2021で初公開したEVスポーツコンセプトカー『サイバースター』(MG Cyberster)の量産化プロジェクトが正式承認された、と発表した。

名車『MGBロードスター』のモチーフを採用

英国の名門自動車ブランドとして知られるMGは現在、中国の自動車メーカーの上海汽車集団(SAIC)の傘下にある。上海モーターショー2021で初公開されたサイバースターは、英国ロンドンのMGアドバンストデザインセンターが手がけたコンセプトカーだ。

MGサイバースターは、2ドア2シーターのEVオープンスポーツカーの提案となる。MGによると、サイバースターはMGの伝統を思い起こさせることを目指しており、MGの名車の『MGBロードスター』(1962~1980年)から、コンバーチブルデザインなど多くのスタイリング要素を取り入れているという。

1924年に「モーリス・ガレージ」(Morris Garages)として英国に設立されたMGは2024年、創業100周年を迎える。サイバースターは、英国ロンドンのMGアドバンストデザインセンターのチームによって開発された。MGは、コンセプトカーのサイバースターで、ブランドの将来のスポーツカーの可能性を追求しながら、ブランドのスポーツカーへの思いを提示しているという。MG サイバースターMG サイバースター

スイッチ操作で開く「マジック・アイ」ヘッドライト

フロントマスクには、クラシックなラウンド状のMGヘッドライトと、スイッチ操作で開く「マジック・アイ」ヘッドライトを備えている。クラシックな形状のMGグリルは、車両全体の空気の流れを確保するためのエアダクトとしても機能する。

ボディサイドには、「レーザーベルト」と呼ばれるLEDストリップを装着した。このLEDストリップに沿うように、サイドドアをデザインしている。2段のショルダーラインがダイナミックなスタンスを強調し、前輪と後輪のボリューム感を際立たせたという。

リアは、フラットな「カムテール」デザインが特長だ。LEDテールライトは、車両のリアにフラットに組み込まれており、MGの英国の伝統を反映したデジタルイメージを投影しているという。足元には、「ハッカーブレード」と呼ばれるスポークをブレード状としたアルミホイールが装着された。MG サイバースターMG サイバースター

0-100km/h加速3秒以下が目標

サイバースターには、EVパワートレインを搭載している。インテリジェントなフルEVアーキテクチャーによって、1回の充電で最大800kmの航続と、0~100 km/h加速3秒以下のパフォーマンスの両立を目指している。

インテリアデザインのテーマは、「デジタルファイバー」だ。ドライバー中心のレイアウトを採用し、運転席と助手席を分離させたコックピットとした。ドライバー右側に縦長ディスプレイ、ドライバー正面に大型LEDインストルメントクラスターを装備する。ドライバーの正面の画面には、主要な車両情報を表示する。ドライバー右側の縦長ディスプレイには、ゲーム機能などが搭載された。また、MGサイバースターには、新世代通信規格の「5G」テクノロジーを車載化した。これにより、高速大容量の通信を可能にしている。

MGの「ゼログラビティ」シートは、フローティングデザインのヘッドレストが特長。ドアパネルと赤いレザーのドアハンドルは、エクステリアのレーザーベルトとコーディネートしたものだという。MG サイバースターMG サイバースター

クラウドファンディングで出資を募り目標を達成

MGは、このサイバースターの量産化プロジェクトが、正式承認されたと発表した。MGはクラウドファンディングを立ち上げ、サイバースターの量産化に向けて、出資を募ってきた。今回、その目標が達成されたことを受けて、サイバースターの量産化プロジェクトが、正式承認されたという。

MGは、スポーツカーの夢を現実にする準備が整った。夢のスポーツカーの登場を楽しみにしている、としている。

《森脇稔》

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