BMW、電動スクーターコンセプト『CE 04』を市販化 今夏発表予定

電動化で従来のスクーターと一線を画すデザインに

スクーター最大級の10.25インチディスプレイ

1回の充電での航続は最大12kmに

都市での使用に最適な電動スクーターが目標

BMWモトラッド・デフィニション CE 04
BMWモトラッド・デフィニション CE 04全 21 枚

BMWグループ(BMW Group)は5月12日、年次株主総会において、電動スクーターコンセプトの『デフィニションCE 04』の市販モデルを今夏、初公開すると発表した。

BMWモトラッドは2020年11月、デフィニションCE 04をワールドプレミアした。デフィニション CE 04は、排ガスを出さない100%電動のスクーターだ。新たな都市の移動とコミュニケーションの手段を定義することを目指す。ライダーとバイクがコネクトするスタイルも提案していた。

電動化で従来のスクーターと一線を画すデザインに

デザインは、新しい都市の美学とスタイルの進化を体現したもの、と自負する。電動パワートレインシステムにより、従来のスクーターのスタイリングと一線を画すデザインが可能になったという。クリアなラインやミネラルホワイトメタリックのパネルなどが、モダンなプロポーションを生み出した。ツートンカラーのスプリットが、この印象を高めている。

車体上側のミネラルホワイトメタリックパネルに対して、車体下側のスイングアームやスプリングストラットなどは、マットブラックで塗装された。スリムなバッテリーと後輪部分のコンパクトなドライブユニットが特徴だ。サイドアクセスコンパートメントには、ヘルメットを収納できる。BMWモトラッド・デフィニション CE 04BMWモトラッド・デフィニション CE 04

ドライブユニットとサスペンションエレメントは、意図的に一体デザインとした。そのため、サイドパネルが後部のサイドセクションを完全に覆っていない。ドライブユニット、冷却リブ、スイングアーム、スプリングストラットなどが見えるようにした。

ライトのデザインは、モダンかつコンパクトが目標。2つのU字型LEDフロントライトは、クリアなレイアウトとスリムな輪郭が、フロントセクションのモダンで先駆的なイメージを際立たせた。リアライトは、2つのC字型ライトエレメントの形で、リアサイドパネルに組み込まれている。

スクーター最大級の10.25インチディスプレイ

デジタルアプリケーションに関しては、実用的でユーザー指向のソリューションに焦点を当てている。たとえば、デフィニションCE 04のライダーは、バイクとスマートフォンを組み合わせて、周囲とつながることができる。10.25インチのディスプレイは、スクーターセグメントで最大サイズ。ライダーのアナログとデジタルの世界をつなぐインターフェイスとして機能する。BMWモトラッド・デフィニション CE 04BMWモトラッド・デフィニション CE 04

デフィニション CE 04向けに、ライダーウェアを専用開発した。毎日使えるようデザインされたカジュアルで暖かいパーカーは、スリーブとフードにライトガイドを組み込み、夜間の被視認性を向上させた。袖のセンサーによって作動し、色を変えることもできる。

ライダーが外部と連絡を取れるように、パーカーの内ポケットには、スマートフォンの誘導充電システムが装備された。黒のライディングジーンズ、スタイリッシュなスニーカー、白のオープンフェイスヘルメットも用意されている。

1回の充電での航続は最大12kmに

ドライブユニットとバッテリーパックは、毎日の通勤や都市での移動用に設計された。都市部の顧客の1日の最大移動距離の12kmを想定した航続を追求する。

また、低い位置に搭載されたバッテリーパックによる低重心化により、遊び心のあるハンドリングとダイナミックな乗り心地を実現しているという。BMWモトラッド・デフィニション CE 04BMWモトラッド・デフィニション CE 04

さらに、重いパッドを廃しながら快適性を実現したシートは、フローティングベンチデザインにより、ライダーは後方から簡単に座ることができるよう配慮している。

都市での使用に最適な電動スクーターが目標

BMWグループは、この電動スクーターコンセプトのデフィニション CE 04の市販モデルを今夏、初公開する予定だ。BMWモトラッドは、都市ユーザー向けに電動2輪車のラインナップを拡大している。デフィニション CE 04の市販モデルは、ラインナップ拡大の最新の成果となる。

BMWモトラッドによると、デフィニション CE 04の市販モデルは、都市での使用に最適という。9月にドイツ・ミュンヘンで開催される予定の「IAA MOBILITY 2021」では、さらに多くのことを発表する、としている。

《森脇稔》

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