メルセデスベンツ Sクラス 新型、V8ツインターボ搭載車を欧州設定…503馬力

新型の欧州仕様車はこれまで直列6気筒のガソリンとディーゼルのみ

0-100km/h加速4.4秒は新型Sクラスで最速

48Vのマイルドハイブリッドを導入

メルセデスベンツ Sクラス 新型
メルセデスベンツ Sクラス 新型全 21 枚

メルセデスベンツは5月18日、新型『Sクラス』(Mercedes-Benz S-Class)の欧州仕様車に、V型8気筒ガソリンエンジンを搭載する「S580 4MATIC」を追加設定すると発表した。

欧州仕様はこれまで直列6気筒のガソリンとディーゼルのみ

新型Sクラスの欧州仕様車にはこれまで、直列6気筒のガソリンとディーゼルエンジン搭載車のみが用意されていた。ガソリンエンジンは、新世代の直噴3.0リットル直列6気筒ターボ。2種類のチューニングがあり、「S450 4MATIC」は最大出力367hp/5500~6100rpm、最大トルク51kgm/1600~4500rpm、「S500 4MATIC」は最大出力435hp/5900~6100rpm、最大トルク53kgm/1800~5500rpmを発生する。

トランスミッションは、両グレードともに9速ATの「9Gトロニック」で、駆動方式は4WDの「4MATIC」だ。動力性能はS450 4MATICが 0~100km/h加速5.1秒、最高速250km/h(リミッター作動)、S500 4MATICが 0~100km/h加速4.9秒、最高速250km/h(リミッター作動)となる。

ディーゼルの「S350d」には、新世代の直噴3.0リットル直列6気筒ターボディーゼルエンジンを搭載する。最大出力は286hp/3400~4600rpm、最大トルクは61.2kgm/1200~3200rpmを引き出す。トランスミッションは9速ATの9Gトロニックで、駆動方式は2WD(FR)だ。0~100km/h加速は6.4秒、最高速は250km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。ディーゼルならではの環境性能は、欧州複合モード燃費が16.1km/リットル、CO2排出量が163g/km(いずれもNEDC:新欧州サイクル)と、大型サルーンとしては良好なレベルにある。メルセデスベンツ Sクラス 新型メルセデスベンツ Sクラス 新型

0-100km/h加速4.4秒は新型Sクラスで最速

これに対して、欧州仕様車に追加設定されたS580 4MATICには、直噴4.0リットル(3982cc)V型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。メルセデス『AMG GT』シリーズにも搭載されているこのエンジンは、S580 4MATICの場合、最大出力503hp/5500rpm、最大トルク71.4kgm/2000~4000rpmを引き出す。

トランスミッションは、9速ATの9Gトロニックで、駆動方式は4WDの4MATICだ。動力性能は0~100km/h加速4.4秒、最高速250km/h(リミッター作動)となる。4.4秒の0~100km/h加速は、直列6気筒ガソリンエンジンを積むS500 4MATICの4.9秒よりも、0.5秒速い。S580 4MATICは、新型Sクラスで最速となる。

また、S580 4MATICの欧州複合モード燃費は、最も優れる仕様で10km/リットル、CO2排出量は228g/km(いずれもNEDC:新欧州サイクル)とした。メルセデスベンツ Sクラス 新型メルセデスベンツ Sクラス 新型

48Vのマイルドハイブリッドを導入

V8パワートレインには、第2世代のスタータージェネレーターの「ISG」を組み込む。ISGはエンジンとトランスミッションの間に配置された電気モーターで、オルタネーターとスターターの機能も兼ねている。

48Vのマイルドハイブリッドテクノロジーも導入する。電気モーターと48Vの電気システムにより、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、リチウムイオンバッテリーに蓄電する。エンジンが低回転時には、最大出力20hp、最大トルク20.4kgmのブースト電力を利用して動力補助を行うことで、高い効率性と力強い加速を実現した。48Vまで高められた電気システムにより、動力補助に充分な出力を得ることができるという。

また、高速道路などでの低負荷走行時には、エンジンを休止させて、惰性走行して燃費を稼ぐ。エンジンのスタート/ストップ機能も、さらに快適になった。

このISGは、9速ATの9Gトロニックと一体設計された。これにより、電気モーター、パワーエレクトロニクス、トランスミッションクーラーが、トランスミッションと統合されている。ISGと組み合わせて、電気冷媒コンプレッサーを使用した。このため、エンジンが停止している時でも、空調を最適にコントロールできるという。

《森脇稔》

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