【ドゥカティ スクランブラー1100 試乗】マニアックになりすぎない自由さが魅力…鈴木大五郎

ドゥカティ スクランブラー 1100スポーツプロ
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スポーツバイク一辺倒であったドゥカティも、現在では様々なジャンル、キャラクターのマシンをラインナップに加えている。

そんな中、2015年に登場し、爆発的人気となったのが『スクランブラー800』である。ドゥカティにとってはやや異色とも感じられるマシンともいえるが、歴史を辿れば、そこにはモチーフとなるモデルが存在する。

街乗りからワインディングまで遊び尽くせる

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1962年から1974年に発売されていたスクランブラーは、オンオフどちらも使える使い勝手の良さやスタイリングの自由さ等で人気を博したモデル。そのイメージを持ちつつ現代に蘇ったスクランブラーは、当時のマシンほどオフロード色は強くないものの、バイク本来のシンプルさを引き継いでいる。

コンパクトでアップライトな車体に扱いやすい空冷エンジンを搭載。非常にフレンドリーながら、その気になればドゥカティらしいスポーツ性能もしっかり堪能出来るというキャラクターによって、街乗りからワインディングまで遊び尽くせるマシンとなっていた。

人気となったスクランブラーはバリエーションモデルも次々とラインナップ。日本仕様ともいえる400ccのモデルもファミリーに加わった。そんな広がりを見せるスクランブラーシリーズの次の一手となったのが、『スクランブラー1100』シリーズである。

車体まわりもオリジナル、装備、安全性アップ

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800に対して排気量が大きいというだけでなく、フレーム等の車体まわりからしてすべてがオリジナルの設計。パワフルなのは当然として、装備もアップグレード。ライディングモードやトラコンの装備等、シンプルながら安全、快適性能も格段に高まっている。

その1100もバリエーションモデルが存在。STDモデルに対し、低めのハンドルに換装し、前後オーリンズ製サスペンションを装備したのが『スクランブラー1100 スポーツプロ』である。車体は800に比べて一回りから二回りほどボリューム感がある。十分軽快なマシンに仕上がっているものの、弟分に比べるとややどっしりとした安定感や頼もしさを感じさせる。

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スポーツバイク顔負けの動力性能と自由さ

『モンスター1100 EVO』のものをベースとした空冷Lツインエンジンはトルクフルかつパワフルで、空冷エンジンらしいワイルドさも感じさせる表情豊かなものである。低回転域でのコントロール性も備えつつ、開ければ高回転までフリクションなく回り切るスポーツバイク顔負けの動力性能を持っているのだ。

車体設定はやや硬めにも感じられるが、オーリンズ製サスペンションによる作動性の良さを備えることで、ハードなブレーキングからコーナーリング時の安定性まで、攻めの姿勢で走った際にもしっかり受け応えてくれるポテンシャルが備わっている。

ちょっとした足としてはもちろんであるが、よりディープに走りを満喫したい向きにはピッタリのマシン。そのうえで、マニアックになり過ぎない、スクランブラーらしい自由さが魅力のマシンに仕上がっているのだ。

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■5つ星評価
パワーソース:★★★★
ハンドリング:★★★★
扱いやすさ:★★★★
快適性:★★★
オススメ度:★★★★

鈴木大五郎|モーターサイクルジャーナリスト
AMAスーパーバイクや鈴鹿8耐参戦など、レース畑のバックボーンをもつモーターサイクルジャーナリスト。1998年よりテスター業を開始し、これまで数百台に渡るマシンをテスト。現在はBMWモトラッドの公認インストラクターをはじめ、様々なメーカーやイベントでスクールを行なう。スポーツライディングの基礎の習得を目指すBKライディングスクール、ダートトラックの技術をベースにスキルアップを目指すBKスライディングスクールを主宰。

《鈴木大五郎》

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