コロナ禍でSL列車に明暗…北陸本線では終了、釜石線では再開

北陸本線の『SL北びわこ号』。結果的に2019年秋の運行が最後となった。
北陸本線の『SL北びわこ号』。結果的に2019年秋の運行が最後となった。全 7 枚

JR西日本は5月21日、北陸本線米原~木ノ本間で運行してきたSL列車『SL北びわこ号』の設定を終了すると発表した。

同列車は1995年8月に運行を開始し、毎年春・夏・秋に運行され、一時は冬季の設定もあった。

当初はC56形蒸気機関車160号機(C56 160)またはC57形蒸気機関車1号機(C57 1)による牽引だったが、2019年3月にはD51形蒸気機関車200号機(D51 200)に交替。2020年の運行はコロナ禍の影響で中止されていた。

JR西日本は、機関車からの煤煙進入や感染を防ぐための換気を十分に行なえないことのほか、機関車の部品入手など保守面での問題もあり、終了に踏み切ることになったとしている。

これにより、JR西日本でレギュラー的に運行されるSL列車は山口線の『SL「やまぐち」号』のみとなるが、機関車の検修は梅小路運転区(京都市下京区)で行なわれているため、今後も検査後の本線試運転を北陸本線で実施する予定だという。

一方、JR東日本が釜石線で運行しているC58形蒸気機関車239号機(C58 239)牽引の『SL銀河』は、C58 239が大宮総合車両センターで全般検査を受けるため2020年は8月までの運行となっていたが、2021年8月21日に再開することになり、同日は『SL銀河東北DCむすび号』として、回送区間でも盛岡8時発~花巻10時7分着の時刻で営業運行する。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  2. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  3. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  4. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  5. 新世代MINI『クーパー』と『エースマン』に全身ブラックの「モノクローム」登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る