BMWの「OS7」、リモートアップグレード開始…全世界の20車種130万台が対象

アマゾン「アレクサ」の車載化を拡大

「BMWマップス」の検索性能が向上

「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」の設定を保存可能に

BMWリモートソフトウェアアップグレードのイメージ
BMWリモートソフトウェアアップグレードのイメージ全 4 枚

BMWは6月1日、「BMWオペレーティング システム7」(OS7)を搭載した全世界の130万台の車両向けに「BMWリモートソフトウェアアップグレード」を開始した、と発表した。

BMWリモートソフトウェアアップグレードにより、車両は常に最新のソフトウェア状態に保たれる。アップグレードには、新しいサービスや改善された車両機能など、さまざまなコンテンツが含まれる。すべてのアップデートはワイヤレスで行われ、スマートフォンから「BMWコネクテッドアプリ」経由で行うか、車載のSIMカードを通じて直接車両にダウンロードすることができる。

アマゾン「アレクサ」の車載化を拡大

今回の BMWリモートソフトウェアアップグレードにより、BMWオペレーティング システム7が、「バージョン2103」に更新される。まずは、ドイツ本国で6 月 1 日に開始され、順次、全世界の 「BMWコネクテッドドライブ」導入市場をカバーしていく。20車種以上、合計で130万台以上の BMW ブランド車がアップグレードされる予定だ。

5か国の言語に対応したアマゾン(Amzon)の音声アシスタント「アレクサ(Alexa)」の車載化を拡大する。アレクサの車載化により、ユーザーは、自宅と同じ方法で、アマゾンの音声アシスタントを車内で利用できるようになる。その結果、買い物リストの編集、最新ニュースへのアクセス、音楽の再生がさらに簡単になるという。また、ユーザーは車内からスマートホームデバイスを制御できるようになる。

アレクサの車載化はドイツ、オーストリア、イギリス、スペイン、イタリア向けのBMWオペレーティングシステム7の車両で利用可能。このアップグレードは、フランス、アメリカ、カナダ、ブラジルの4か国にも拡大展開される予定だ。

「BMWマップス」の検索性能が向上

「BMWマップス」は、BMWオペレーティングシステム7を搭載した車両向けに、2020 年半ばに導入された。BMWマップスはクラウドベースのシステムで、正確かつ目的地入力の簡素化を実現している。この新世代のナビゲーションシステムは、短いインターバルで提供されるリアルタイム交通情報に基づいて、迅速にルート計算を行う。目的地への到着時刻は、ルート全体の通常の交通量を含んだ予測値として算出される。幹線道路以外も含めた包括的な交通データが利用できる。

また、BMWマップスでは、任意の単語を入力して目的地を検索できる。検索結果は関連性に応じて並べられる。音声入力で目的地を検索することも可能。ルート上にある観光名所、「ポイント・オブ・インタレスト(POI)」がより詳細に説明され、ユーザーの評価や営業時間、写真を参照できる。

目的地に向かう最も簡単な方法が、「BMWインテリジェントパーソナルアシスタント」と対話しながら、自然言語で入力すること。BMWマップスでは、タッチ操作やBMWコントローラーによる使いやすさが改善されている。たとえば、「ワンボックス検索」が初めて採用された。これにより、検索エンジンに文字を入力して住所や名前を検索する時、アルゴリズムを活用して、該当するデータベースをフィルタリングし、入力中にすでに可能性のある検索結果を表示する。

「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」の設定を保存可能に

今回のアップグレードによって、「レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告)」の設定を保存できるようになった。レーン・ディパーチャー・ウォーニングを利用したくない場合は、設定で機能を無効にすることができる。以後、「BMW ID」が設定を保存する。この機能は、ユーザーが設定に対応する変更を加えた場合にのみ、再び有効化される。

BMWオペレーティングシステム7のアップデートに伴うさらなる改善点として、Bluetooth 経由でペアリングされたAndroid スマートフォン(Android 11)でメディアを再生する時の表示エラーが修正された。アップグレード後、再生する音楽が変更された時に、曲の演奏中に画面に表示される写真の「カバーアート」が、正しく処理されるという。

また、BMWオペレーティングシステム7を搭載した一部の車両では、コントロールディスプレイのサラウンド ビューが正しく配置されていなかった。今回のアップデートでは、品質向上の一環として修正された、としている。

《森脇稔》

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